はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米株指数急落でリスクオフ顕著に、コインベース指標から探るビットコインのトレンド転換点は

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

先週末の米国株式市場は大崩れ。

ダウ平均株価は前日比981ドル(2.82%)安、ナスダック指数は前日比335.36ドル(2.55%)安と大幅下落となった。

国際金融市場で現在最も注目される米連邦公開市場委員会(FOMC)を5月4日に控える中、パウエル議長をはじめとするFRB(米連邦準備制度)関係者らのタカ派発言が相次ぎ、インフレ抑制のための”金融引き締め”加速警戒で、ポジション縮小の動きが優勢となっている。

これに伴い、東京株式市場では日経平均株価が前日比526.56円(1.94%)安に。暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)価格が前日比450.93ドル(1.14%)安と続落。アルト市場も全面安と厳しい情勢だ。

BTC/USD日足

直近では、株指数の下落幅と比較して下げ渋っているようにも見受けられるがジリ貧には変わりなく、株式市場がこのまま崩壊するようであれば市場規模差からしても持ち堪えられるのは時間の問題か。

ここ数ヶ月で上昇の一途を辿る米長期金利推移や米消費者物価指数(CPI)、ドル・インデックスなどの重要指標が、FRBの政策金利引き上げを経て上昇を一服、あるいは下げに転じるなど、インフレ抑制の成果として目に見えた買いシグナルが求められる局面と言えるだろう。

2020年以降で莫大な資金力を持つ機関投資家が相次ぎ参入し、より大きなエクスポージャーを得るにつれ、仮想通貨市場はナスダックなど米株指数との相関係数を強めている現状にあることは否めない。ビットコインは金(ゴールド)と類似した代替(オルタナティブ)資産というより、伝統金融市場におけるリスク資産と近しい振る舞いを見せているとの指摘も根強い。

相場の転換点は

一方、デリバティブ(金融派生商品)市場ではショートポジション増加に伴いFundingRate(資金調達率)が傾き始めており、相応の反発があれば3月FOMC通過後のようなショートスクイーズ(踏み上げ)は起こり得るものとみられる。

BTC Funding Rates History

現在の下落トレンドの転換点を探るにあたり仮想通貨ストラテジストのKevin Svenson氏は、米最大手取引所コインベースの”(週間)出来高推移”が指標になると指摘した。

同氏は「BTC価格の大幅下落後に、コインベースで週次出来高の急増が見られた場合は”底入れシグナル”となり得る。天井圏における逆のパターンもまた然り。」と言及。過去の暗号資産(仮想通貨)相場における実例を示している。

出典:Kevin Svenson_Twitter

2020年3月のコロナ・ショックでは、1BTC=3,800ドルまで前日比-50%近くに達する暴落で大規模ロスカットと大量の出来高を伴うセリング・クライマックスが発生。その後反転上昇に転じた。

Kevin Svenson氏は、「昨年の底値である1BTC=30,000ドル付近はサポートライン(下値支持線)として機能した。しかし、当時は(金融緩和フェーズで)株式市場の地合いが良かった。現在は(金融引き締めフェーズで)金融市場全体の地合いが悪く、ビットコインが同水準まで下落したとしても底打ち反転できるかどうかは懐疑的だ。」との見方を示している。

Microstrategyは売却を否定

MicrostrategyのMichael Saylor CEOは、130,000BTC近く大量保有するビットコインの売却を進めているとの噂を受け、「ビットコイン売買に関わる重要な取引内容については、上場企業として米証券取引委員会(SEC)、及び株主に開示する法的義務がある」と否定した。

ビットコインの価格予想

オーストラリア拠点の比較サイトFinderの金融専門家ら35人は、2022年末までのビットコイン(BTC)予想価格を65,000ドル〜81,000ドルと見込んでいる。これは、Finderが四半期(3ヶ月)ごとに行うリサーチの一環で、次の「半減期(2024年)」翌年の2025年までに1BTC=179,000ドルまで上昇する可能性があると予想している。

強気予想ではあるものの、22年末までのBTC価格を76,360ドル、25年末までに192,800ドルと予測した3ヶ月前(今年1月時点)と比較すると-5〜10%ほど下方修正された。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻と各国の経済制裁を受け、欧州を中心に金融・経済の混乱を招いたことが背景にある。

一方、目先の価格推移については、中立〜弱気予想が支持を集めており、ダウンサイドリスクへの警戒感が高まっている。

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/07 月曜日
13:57
ヴィタリックらがイーサリアムのトランザクションごとのガス上限を共同提案 DoS攻撃対策と安定性向上目指す
イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏と研究者のトニー・ワースタータ氏は、ネットワークのセキュリティと安定性向上を目的として、トランザクションごとのガス使用量にプロトコルレベルの上限を導入するEIP-7983を提案した。
12:21
イーロン・マスク、新政党でビットコイン支持示唆 法定通貨への懸念表明
イーロン・マスク氏が新政党「アメリカ党」でビットコイン支持を表明。「法定通貨は絶望的」と発言し、暗号資産への姿勢を鮮明に。トランプ氏との対立から第3政党設立へ。2026年中間選挙で限定的な議席獲得を目指す戦略も明らかに。
12:15
UAE当局、トンコインによるゴールデンビザ取得プログラムを否定=報道
アラブ首長国連邦当局がトンコインのステーキングでゴールデンビザを取得できるプログラムを否定した。当ビザの要件で仮想通貨投資家は対象外と表明している。
12:07
ビットコイン高値圏で推移、取引所の流入・流出比率は3年ぶり低水準に
ビットコインは109,060ドルで小幅上昇。取引所流入・流出比率が0.9まで低下し、2023年弱気相場以来の最低水準を記録。昨年11月の米大統領選以降、約20万BTCが取引所から流出し、残高は280万BTCと7年ぶりの低水準となった。これは投資家の長期保有志向の強まりを示しており、短期投機から長期価値投資へのシフトが鮮明になっている。
09:22
米シークレットサービス、過去10年間で犯罪関連の仮想通貨580億円相当を押収
米シークレットサービスが過去10年間で4億ドル相当の仮想通貨を押収した。米国では豚解体詐欺による銀行破綻も発生しており捜査当局は仮想通貨が関連する犯罪への対処を進める。
07/06 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ETH価格特化の新組織誕生や米国初のソラナ現物ステーキングETF上場など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン週次レポート:1600万円台を窺う展開、トランプ減税法案通過で相場底堅く推移|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコイン(BTC)対円相場は1600万円を窺う底堅い展開。トランプ減税法案上院通過で1520万円台で下げ渋り、ADP雇用レポート下振れによる早期利下げ観測で1570万円台に回復した。bitbankアナリスト長谷川氏は下降チャネル突破も11万ドル乗せに苦戦と分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|BitwiseのBTC20万ドル到達予測維持に高い関心
今週は金融アドバイザーの推奨ポートフォリオ、Bitwiseのビットコイン20万ドル到達予測維持、アリゾナ州知事による押収仮想通貨の準備基金法案への拒否権行使に関するニュースが最も関心を集めた。
07/05 土曜日
13:40
トランプ一族の「World Liberty Financial」、WLFIトークンの取引開始を提案
World Liberty Financialが仮想通貨WLFIトークンの譲渡可能化を提案。早期支援者のトークンがアンロックされる見込み。
13:00
リップル社、シンガポールでXRPLの起業家育成プログラム開催へ 最大20万ドル資金提供
リップル社がシンガポールでXRP台帳基盤の起業家育成プログラムを開始する。RWAトークン化・DeFi・AI分野などに焦点を置き、最大20万ドルの資金提供を予定している。
10:20
1兆円相当ビットコインが移動も、構造的売り圧力は限定的か=Bitcoin Vector分析
14年以上動かなかった8万ビットコイン(約1.2兆円)が8個のアドレスから移動。仮想通貨取引所への売却ではなくOTC取引との見方も。
09:45
ロシア国営ロステック、トロンでステーブルコインRUBx発行へ 制裁回避狙いも
ロシア国営企業ロステックがルーブル建てステーブルコインRUBxを年内に発行する予定だ。決済プラットフォームRT-Payも立ち上げる。経済制裁回避の意図もあるとみられる。
08:20
Mercado Bitcoin、XRPレジャーで約300億円の資産トークン化計画
ブラジルの仮想通貨取引所Mercado BitcoinがXRPLで実世界資産トークン化を拡大。南米機関による最大規模の取り組み。
07:10
英上場ゴールド探査会社Hamak Gold、ビットコイン財務戦略導入で247万ポンド調達
ロンドン上場のHamak Goldが仮想通貨戦略転換を発表。カタール王族系投資ファンドも参加し株価6%上昇。
06:55
14年以上動かなかったビットコイン、合計1兆円相当が移動 警戒感高まる
14年以上動かなかった合計1兆円相当の仮想通貨ビットコインが、8個のアドレスから移動したことがわかった。当時からどのくらい価値が増えているのかも明らかになっている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧