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米国下院:仮想通貨の不正使用防止案『HR6069』が満場一致で可決

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米国下院におけるHR6069の可決
6月25日に、米国下院はJuan Vargas議員によって提案されたHR6069”不正ネットワークへの対抗及び、不正売買検知条例”を満場一致で可決し、仮想通貨の不正使用の実情把握に着手することを明らかにしました。
現状での仮想通貨不正使用
アメリカの司法省は、公式サイトで、6月26日に、潜入捜査によって、ダークネットにおいて違法行為を行っていた35人以上の容疑者を逮捕し、2000BTCなどの仮想通貨を押収しています。市場の健全化に向けて仮想通貨市場の負の側面にも対応していくことが求められていると言えるでしょう。
ダークウェブとは
ダークウェブはたとえURLを手に入れても、特定のソフトウェアや設定、認証がなければアクセスすることができないサイト群のこと。ダークウェブでは、世界中の犯罪者、犯罪組織が非合法の売買を行なっていると言われています。

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米国下院におけるHR6069の可決

6月25日に、米国の議会下院は25日、HR6069 “不正ネットワークへの対抗、不正売買検知条例”( Fight Illicit Networks and Detect Trafficking Act)を満場一致で可決し、仮想通貨の不正利用における実情把握に着手することを明らかにしました。

HR6069では、国際間にまたがって活動する犯罪組織、オンライン上で最も問題となっている違法ドラッグや性行為目的での人身売買、違法売買が行われるダークウェブにおいて仮想通貨が使用されていることが主張されています。

今回の条例によって、共和党政策委員会(The Republican Policy Committee)は、公式サイトにて以下のような声明を公表しました。

HR6069によって、(連邦議会の付属調査機関である)政府監査院(the Government Accountability Office、以下 GAO)には、仮想通貨やそのオンライン市場が性的人身売買、違法ドラッグ売買に関連する商品・サービスの売買や支援などに、どのように関係しているのかを調査することが求められるでしょう。

今後GAOは仮想通貨を利用してこれらの検知、及び阻止が可能かどうかを調査していきます。

このHR6069を提案したカルフォルニアのJuan Vargas議員は、今回の提案によって、議会が仮想通貨の現状を把握し、仮想通貨を使用した対抗策を講じるための第一歩となったと述べ、米国議会上院においても同様の支持を得られることを期待したいと語りました。

現状での仮想通貨不正使用と対策

さらに、アメリカの司法省は、公式サイトにて、6月26日に、潜入捜査によって、Silk Roadや、Alpha Bay、Hansa、Dreamを始めとするダークネットにおいて違法行為を行っていた50人以上の個人を突き止め、35人以上の容疑者を逮捕したことを報告しました。

その際に、MDMAや大麻などの違法薬物、銃などの武器、金の延べ棒や法定通貨だけでなく、2000万ドル(約22億円)相当の2000BTCとその他の仮想通貨や、ビットコインマイニング機器などが押収されたことから、皮肉にもダークウェブが仮想通貨と密接に関わっていることを証明する出来事となりました。

日本でも、先月5月に仮想通貨取引所Coincheckは、アンチ・マネー・ロンダリング(資金洗浄)を遵守するため、モネロ(XMR)、ジーキャッシュ(ZEC)、ダッシュ(DASH)などのプライバシー性の高い仮想通貨の取り扱いを廃止することを発表しました。

このように、仮想通貨における負の部分のリスクを積極的に排除していく取り組みが進められており、日本では仮想通貨市場全体の健全化に向けて着実に取り組んでいるとも言えるでしょう。

今回米国で可決されたHR6069によって具体的な法的処置が行われるわけではありませんが、米国議会下院が仮想通貨の現状の問題点を認識し、政府監査院(GAO)に詳細な調査を依頼したことは、今後の仮想通貨の適切な規制、対策に向けた大きな一歩であると考えられています。

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