弱気相場による影響が限定的
2兆円規模の欧州著名投資会社「Brevan Howard」は傘下の仮想通貨投資ファンド「BH Digital Multi-Strategy Fund」で総額1,300億円規模(10億ドル)の資金調達を実施したことが報じられた。
Blockworksが入手した情報筋の内容によると、BH Digital Multi-Strategy Fundは最大15億ドルまで投資できるキャパシティを持っている。
また、同ファンドは5月のテラ崩壊による相場の連鎖的下落から受けた影響が限定的で、5%以下の損失に留まらせたという。
Brevan Howardは今年1月に同ファンドをローンチ。当時は内部からかなり大きい金額が投じられており、2Qには外部から資金調達を実施し1,000億円以上の規模になることを検討することが報じられた。上述の1,300億円調達は計画の成功を反映するものと考えられる。
BH Digital Multi-Strategy Fundは仮想通貨プロジェクトのトークン及びエクイティを取得し運用するもので、内部アナリストとエンジニアの他、外部からも20名のブロックチェーンエンジニアを雇っている。また、調達した資金をまだ全て投じておらず、ロングオンリーやトレンドフォロー戦術を含む「プレーンバニラ」アプローチ以外では、1,300億円全てを流動的な戦略に投入するための市場流動性は十分ではないと1人の情報筋が伝えたという。
現在、欧州からの仮想通貨業界への投資はより活発になりつつあるようだ。The Blockのデータによれば、仮想通貨のスタートアップ企業への投資額について22年2Q(4月から6月)には同年1Q(1月から3月)と比較して22%減少したが、欧州だけで見ると、同期間の比較で25%増加してきている。
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