はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

分散型取引所QuickSwap、3300万円相当の不正流出でレンディング市場を閉鎖

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

フラッシュローン攻撃

Polygon基盤の分散型取引所QuickSwapは24日、フラッシュローン攻撃により3,276万円(22万ドル)が不正流出したことを受け、レンディング市場「QuickSwap Lend」を閉鎖すると発表した。

QuickSwap Lendを閉鎖する。
MarketXYZが使用していたCurve Oracleの脆弱性により、フラッシュローン攻撃で22万ドルが搾取された。
なお、MarketXYZのレンディング市場のみが不正侵入されたにとどまり、QuickSwapの契約は影響を受けていない。

QuickSwapは、Qi DaoがMarket XYZ市場のシード資金を提供していたが、ユーザー資金の流出はなかったことを付け加えた。

フラッシュローンとは

即時(同一署名)返済を条件に仮想通貨を無担保で借り入れる仕組み。スマートコントラクトでトランザクションが組まれ、瞬時に鞘取りを行う裁定取引などで使用される。反面、借り入れた多額の資金で市場価格を歪ませ、融資プラットフォームから不当に資金を抜き取るなど悪用されるケースも多い。

▶️仮想通貨用語集

ブロックチェーンセキュリティ企業PeckShieldは、Curve Oracleの脆弱性は監査企業Chain Securityによって10月11日に開示されていたと指摘。価格操作の可能性があるとして、ステーブルコイン「miMATIC」(MAI)を発行するQi Daoに注意を喚起していた。

これは価格操作の問題だ。miMATIC市場は価格フィードにCurvePool Oracleを使用しているが、これは市場からの資金借り入れのために操作されている。

PeckShieldの分析によると、ハッカーは価格操作によりトークンの価格を高騰させ、多額の資金を借入れた後、資金をイーサリアムに換え、さらにミキシングサービスTornade Cashを使用したようだ。

一方、Qi Daoは、同プロトコルのスマートコントラクトは、今回の攻撃には全く影響を受けていないと説明。またオラクルとしてはChailinkの価格フィードのみを使用しているため、MAIは価格操作されていないと強調した。

相次ぐDeFiのハッキング被害

ブロックチェーン分析企業チェイナリシスは、2022年は昨年を抜いて歴史上最大のハッキングの年になりそうだと予測している。

1月から合計すると13日時点で、125のハッキングで約4,400億円(30億ドル)以上が不正流出したが、攻撃のターゲットが大きく変化しているとチェイナリシスは指摘。現在では主に分散型金融(DeFi)プロトコルが狙われているという。具体的には2020年に全体の約30%だったDeFiへのハッキングは、2021年には70%に急増。さらに2022年はすでに約90%がDeFiをターゲットをしたものだったことが明らかになっている。

中でも今月のDeFiへのハッキング攻撃件数は格段に多い。月半ばまでですでに11件に達していたが、その後もレンディングプロトコルMoola Marketsと今回のQuickSwapで不正流出事件が発生。被害総額は今月だけで1,000億円以上に達している。

関連:チェイナリシス、仮想通貨分野のハッキング「10月は過去最大規模」

また、仮想通貨分析サイトToken Terminalによると、DeFi領域における2年間の通算被害総額は約7,700億円(51億ドル)に達したこと明らかになった。そのうちの約半分に当たる3,700億円(25億ドル)相当は、Ronin NetworkやWormholeなどのクロスチェーンブリッジを標的にしていたことが確認されたという。

チェイナリシスも、クロスチェーンブリッジが主な攻撃のターゲットとなっている状況を伝えている。10月には三つのブリッジが攻撃を受け約890億円(約6億ドル)が盗まれた。この被害額は10月の流出額の82%、年間流出額の64%を占める結果となった。(10月13日現在のデータ)

関連:仮想通貨業界の不正流出事例、過去2年間の被害総額は7,700億円突破

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/04 金曜日
15:08
みんなの銀行、ソラナ基盤のステーブルコイン事業化に向け共同検討を開始
みんなの銀行がソラナ(SOL)基盤のステーブルコインとweb3ウォレットの事業化に向け共同検討を開始。Solana Japan、Fireblocks、TISの3社と協業し、新たな金融体験の創出を目指す。
13:50
米上場アンバー・インターナショナル、約37億円調達で仮想通貨準備金戦略を加速
米上場のアンバー・インターナショナルが機関投資家から2550万ドルを調達し、1億ドルの仮想通貨リザーブ戦略を強化。パンテラ・キャピタルなど著名投資家が参加。
13:00
米ストラテジー社に集団訴訟 ビットコイン保有リスクを軽視と主張
米国でストラテジー社に対する集団訴訟が提起された。ビットコイン投資戦略を過大評価しリスクを軽視したと主張している。新会計規則適用後の損失計上が争点の一つになっている。
12:55
メタプラネット支援コンソーシアム、タイ上場企業買収でビットコイン戦略を東南アジアに拡大
メタプラネット支援者らが筆記るコンソーシアムがタイ上場企業DV8の買収計画を発表した。日本で成功したメタプラネットのビットコイントレジャリー戦略をタイで再現し、さらに東南アジアに展開する第一歩として注目される。
12:36
オルタナ信託、BOOSTRY・ALTERNAと連携しデジタル証券の管理体制を強化
デジタル証券特化の「オルタナ信託」設立。BOOSTRYとALTERNAが協業を深化し、STの取得から販売まで一貫した新たな枠組みを構築する。
11:35
米雇用統計好調でビットコイン一時11万ドル超、アーサー・ヘイズが下落リスクを警告する理由は?
米国6月雇用統計が予想を上回る14万7000人となり、ビットコインは一時11万500ドルまで上昇した。しかしBitMEX創業者アーサー・ヘイズ氏は、米財務省がステーブルコインを国債購入の受け皿として活用することで市場から流動性が奪われ、8月開催のジャクソンホール会議前に9万ドル水準へ下落すると予測した。
11:00
アルトコイン取引の増加傾向続く 仮想通貨OTCレポートが公開
Finery Marketsは、仮想通貨のOTC取引に関する2025年上半期のレポートを公開。ビットコインやイーサリアム、ステーブルコインの他にアルトコインの取引が増加傾向を継続していると指摘した。
10:35
「1兆ドル予測は楽観的すぎた」、 JPモルガン ステーブルコイン時価総額の2028年予測を下方修正=報道
JPモルガンはステーブルコイン市場の2028年予測を5000億ドルとし、他社の1-4兆ドル予測を否定。決済利用は6%に留まり、主用途は仮想通貨取引と指摘。
10:00
ビットコイン、クジラによる売却と機関投資家の需要が拮抗=報道
仮想通貨ビットコインの大口保有者が過去1年で50万BTCを売却する一方、機関投資家の需要増加により価格が膠着している。今後のビットコイン価格については様々な見解がみられる。
09:30
ロビンフッドCEO OpenAI株式トークン化を「革命の種」と表現も、提携否定で波紋広がる
ロビンフッドがOpenAI株式トークン化サービスを欧州で開始したが、OpenAIは提携を否定。テネフCEOは「トークン化革命」と強調するも、未上場株式の権利問題が浮き彫りに。
09:16
仮想通貨SEI、国内取引所OKJに新規上場へ
国内暗号資産取引所OKJが2025年7月8日からセイ(SEI)の取扱いを開始。ゴールドマンサックス・Robinhood出身者が開発した高速ブロックチェーンで、米国でETF申請も話題。入出庫は7月8日、売買は7月11日17時開始予定。
09:00
ビットコイン今年4度目11万ドル超え、株価相関強まり最高値更新も視野に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは3日に今年4度目となる一時11万ドル突破を記録した。7月3日から4日にかけて、トランプ政権の大きく美しい法案が可決されたことに加え、米雇用統計が底堅い推移を示したこと、さらにシンシア上院議員が暗号資産の減税法案を提出したことが追い風となった。
08:05
ETF購入減速でビットコイン価格上昇に陰りか、ETHは蓄積量が過去最高に=Cryptoquant分析
仮想通貨ビットコインETFとMSTR(ストラテジー)の購入は大幅減速、全体需要の縮小で価格上昇が鈍化。一方、イーサリアムは6月に蓄積アドレスが史上最高を記録、機関投資家による大量保有が続く。
07:45
米下院、7月14日の週を「仮想通貨週間」と指定 3つの主要法案を審議
米下院指導部が7月14日の週を「仮想通貨週間」に指定し、GENIUS法、CLARITY法、反CBDC監視国家法を審議すると発表。
07:25
IMF、パキスタンの仮想通貨採掘などへの補助金提供提案を却下
IMFは、パキスタン政府による仮想通貨マイニングなどのための電気代補助提案を却下。同国は、ビットコインのマイニングとAIのデータセンター向けに2,000MWの電力を割り当てる計画を発表している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧