仮想通貨市場の5つのトレンド
世界4大会計・コンサルティング会社の一つ、プライス・ウォーターハウス・クーパース(PwC)は12月、暗号資産(仮想通貨)とNFT(非代替トークン)市場について展望するレポートを発表した。
特に、以下の5つのトレンドを取り上げて予測し、解説している。
- 信頼性が鍵になる
- 規制が強化される
- 従来型金融機関のチャンス
- NFTやWeb3は様々な場所に普及する
- 新たな仮想通貨擁護者の登場
Web3とは
現状の中央集権体制のウェブをWeb2と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。
▶️仮想通貨用語集
「信頼性」が鍵に
まず「信頼性」について、レポートはFTXなど大手仮想通貨関連企業の破綻に触れ、「信頼性を取り戻さない限り、仮想通貨はそのポテンシャルを十分に発揮できないだろう」と述べている。
このため、信頼性を築いた企業が市場で成功することになると論じており、具体的な方法としては、安全なカストディを提供することや、第三者機関による監査などを挙げた。仮想通貨企業は、従来の金融業界の慣行から指針を得られるとしている。
FTX破綻後、信頼性回復のために、準備資産の開示を行う取引所が増えているところだ。これについてレポートは、「支払能力、資産・負債、管理体制」などより広範に第三者機関から監査を受けることでさらに前進できる可能性があると指摘した。