CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨取引所の資産開示、コインベースなど報告開始

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

コインベースが情報開示

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは25日、資産証明(Proof of Reserves)に関する声明を発表した。すでに監査済み財務諸表により資産証明を行っている姿勢を強調した。

FTX破綻の改善防止策として提唱されており、他の仮想通貨取引所も、相次いで対応を表明している。

コインベースは、上場企業として「四半期ごとに外部監査人による監査を受けており、米証券取引委員会(SEC)に財務諸表を提出している」と述べた上で、次のように説明した。

外部監査人は、当社のコールドウォレットに保管されている資産を確認しに来る。それらのアドレスから無作為に抽出し、所有権を証明するために、秘密鍵を用いて資金を移動させるよう私たちに要求するのだ。

今年の第2四半期(4~6月)からは、顧客のために保有する仮想通貨をバランスシート上で負債と資産として、明確に計上することも義務付けられた。

また、コインベースは、独立した外部監査の重要性も強調。監査では、帳簿上の資産額について正当性を確認し、手遅れになる前に、問題を検知することも大切な側面であるとした。

さらに、ホットウォレットとコールドウォレットの運用方法など、管理方法についても独立した第三者が確認することに触れ、多くの上場企業はこうした綿密な監査を受けていると説明した。コインベースも21年4月にナスダック上場を果たしている。

コールドウォレットとは

仮想通貨を保管するための財布の役割を果たす「ウォレット」の中で、インターネットと完全に切り離されたものを指す。これに対して「ホットウォレット」はインターネットに接続されたウォレットのこと。

▶️仮想通貨用語集

コインベースは同時に、取引所が資産証明をする新たな方法を探るための助成金も提供すると発表。ブロックチェーンを用いた会計や、資産証明に関連するプライバシー保護技術、そしてその他の関連技術について、コミュニティファンドから開発者に約6,900万円(50万ドル)を助成する方針を表明した。

関連:自己管理型のハードウェアウォレット、週間売上高が過去最高に

業界他社も賛同

11月に破産申請したことでweb3業界全体に波及が続くFTXに関して、信頼できる財務情報がないことや、規制の監督が不在であったことが課題として挙げられている。特に、顧客資産の乱用が問題視されているところだ。

関連仮想通貨市場に激震、アラメダショックとFTX騒動の動向まとめ

こうした中、仮想通貨業界では取引所の資産準備状況を公開し、透明性を高めようとする気運が高まっている。

仮想通貨デリバティブで知られてきたBitMEXも16日、ビットコイン積立証明のシステムを稼働させたと発表。以降、資産証明と負債証明のデータファイルが、毎週火曜日と木曜日の週2回、自動的に更新され公開していく。

クラーケンも今月18日、定期的なPoR監査を受けることを発表。顧客が同取引所で保有する資産を自ら確認できるようにするツールも準備中だ。また、資産の証明と負債の証明を一致させることも重要だと指摘した。

自社の準備金の額を証明する前に、「顧客の負債に応じた必要額を最初に証明すること」が必要だと論じている。

同取引所のジェシー・パウエルCEOも、マイナス残高を有する顧客アカウントについても評価に含める必要があると考察。バイナンスやCoinMarketCapがリリースしたPoRは、こうした負債を含めていない点が不完全であると指摘した。

この批判を受けて、バイナンスのチャンポン・ジャオ(CZ)CEOは、取引所の資産証明の結果を監査する、外部の監査人を設置する計画があることを強調。バイナンスも先週25日よりビットコイン(BTC)から資産証明システム計画を発表しており、今後も対象銘柄を拡大する予定だ。

関連バイナンス、資産証明はビットコインから開始

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
09:45
3兆円運用の米ミシガン州の退職年金基金、10億円以上のビットコイン現物ETF保有
仮想通貨ビットコインの現物ETFに対する米国の年金基金からの需要は増加傾向にある。運用資産総額3兆円に相当するミシガン州の退職年金はウィスコンシン州とニュージャージー州のジャージー市の年金基金に続き、ビットコインETFの株を保有していることを報告した。
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア