はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

中国を牽引する世界のアリババ:新ブロックチェーン技術に高い期待感を示す

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

アリババが積極的にブロックチェーン事業で中国を牽引
アリババの創立者ジャック・マー氏はブロックチェーン技術の可能性について言及し、高い期待感を示した。アリババは中国内外でこの分野のプロジェクトを拡大しており、他の大企業もブロックチェーンプロジェクトに参画している。

アリババ:新ブロックチェーン技術を強固なものへ

アリババグループホールディングは、世界のブロックチェーンアプリケーションに関する全特許数の10%を上回る特許申請を行なっています。中国での仮想通貨分野を超えた次世代テクノロジを席巻を狙う姿勢が現れています。

トムソン・ロイターの情報によると、中国はアメリカを上回る数の特許を申請し、去年テンセントホールディングスやバイドゥなどの技術系企業が申請した特許数は、世界406の特許数のうち56%を占めます。

アメリカが特許申請したアプリケーションの数は22%と2番につけているものの、年間基準では中国が牽引しています。

急激に成長しているブロックチェーン技術はデータが書き換えられず、ブランドや製品が本物であることを保証するアプリケーションなどに利用でき、中国企業はブロックチェーン技術開拓に強い関心を抱いています

知的財産や技術の分野を専門としている法律事務所Eiger Law社のパートナーで台湾に拠点を置くJohn Eastwood氏は

ブロックチェーンは、特許請求によって重要な範囲を抑えることにより中国企業に多大な利益をもたらしうる新しい技術だ

複数の特許を取得することにより、ブロックチェーン技術を扱う企業が投資家や金融機関から資金を調達しやすくなる。

などと発言しました。

出典:IRPdaily,incoPat

上の図を見ると、アリババは2017年に43のブロックチェーン関連の特許を提出し、テンセントは11申請しました。

アリババの金融関連会社アント・ファイナンシャルとアリペイは先週、黒龍江(こくりゅうこう)省東北部ウーチャンの地方自治政府との提携を表明しました。ウーチャンで生産された米の信頼性を保証するために、ブロックチェーン技術を用いるということで、9月30日から全てのウーチャン産米がアリババのTモールプラットフォームで販売され、また全てにQRコードがつけられその信頼性を保証しています。

ユーザーはAlipayアプリを用いてそのQRコードを読み取ることにより、輸送経路やどのような苗を用いて栽培されているか、などの情報を得ることができ、さらに配送時間短縮も見込まれるとのこと。

ウーチャンは高品質な米が有名ですが、近年、この地域で栽培されたと謳(うた)う偽装米が市場に出回っており、この地域の農場経営者の生活や地方政府の信頼に大きな打撃を与えていした。

中国では仮想通貨の取り扱い自体は禁止されているものの、アリババは様々なアプリケーションを開発し、ブロックチェーンに関連したビジネスを拡大しており、この分野で世界的リーダーとしての地位を獲得しています

ブロックチェーン技術はセキュリティや持続可能性などの課題を乗り越える一助になりうる

人々の想像をはるかに超え、世界を一変させる可能性がある。

とアリババの創立者ジャック・マー氏は、6月香港での同社ブロックチェーン・ベースの送金サービス立ち上げに際し発言しました。

アント・ファイナンシャルとGCashによって運営されているこのサービスは、銀行よりも速く、安く、そして国境を越え、送金できることを約束しています。

送金者や受け取り手はすべての送金経路を追跡することができ、海外へ出稼ぎする人が多いアジア地域において大きな潜在性を秘めているとのこと。

また同社は、会計監査などを扱うPwCや、オーストラリアの健康サプリメント会社Blackmores、ニュージーランドの酪農製品を扱うフォンテラと協力を予定。

さらに中国ウーチャン米プロジェクトのように、食品廃棄削減のためのブロックチェーン基盤追跡システムを強化するため、両国の郵便サービスとも協力をします。

その他にも、アリババはヘルスケア分野でブロックチェーンの潜在性を模索しており、治療データを安全に保管するため、中国東部常州(じょうしゅう)市と協力関係を築いています。

中国で広がるブロックチェーン・プロジェクト

アリババ以外の技術系企業も動きを見せており、テンセントは深圳(しんせん)市において、Fapiaoと呼ばれるブロックチェーン技術を用いた電子請求書システムを目的としたプロジェクトを試験的に開始。

メッセージアプリWeChatを使い、偽造防止や市民が送り状を追跡したりすることが可能になり、脱税防止の効果も期待されています。

4月上旬には中国最大の検索エンジンを提供する企業バイドゥが、ブロックチェーン技術を用いた写真ストレージサービスTotemを立ち上げ、写真家や、写真を有償で提供する企業などの著作権保護を目的に応用されています。

タイムスタンプによって記録された写真は、写真家のプロフィールにリンクされ、バイドゥのAIシステムで写真を読み取り、もし同じ写真がシステム上になければ、そのユーザーにのみ専有権が与えられます。

参考記事:Alibaba leads China’s drive to secure new blockchain technologies

CoinPostの関連記事

アリババ傘下アリペイ運営企業がブロックチェーンをビジネスの中核の一つと位置付ける
アリババグループの傘下でアリペイを運営するアントファイナンシャル社は、ブロックチェーン技術をビジネスの中核に据え、プラットフォームに導入する方針を強調。独自コンソーシアムチェーンの開発にも焦点を当てる。
アリババグループ傘下会社 、ブロックチェーンを使った国際送金に成功|香港フィリピン間の国際送金が3秒で完了
世界最大級のECサイト、アリババ傘下のAliPayが、ブロックチェーンを用いた「香港-フィリピン」間の国際送金をわずか3秒で完遂した。香港在住のフィリピン出稼ぎ労働者 約20万人の自国送金を手助けする。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/01 火曜日
09:40
ビットコインマイニング難易度が7.5%低下 米テキサス州猛暑が影響か
仮想通貨ビットコインのマイニング難易度が約7.5%低下した。米テキサス州の猛暑による電力制限が主要因と指摘されている。6月中旬にハッシュレートも下落していたところだ。
09:15
ナスダック上場企業SRM、140億円のトロン財務戦略完了でTRXをステーキング
フロリダのテーマパーク向け記念品製造企業SRM Entertainmentが、1億ドルのTRON財務戦略の一環として3.65億TRXをJustLendにステーキングした。年率最大10%のリターンを目指す。
08:55
ドイツ最大手銀行グループ『シュパーカッセ』、2026年夏に個人向け仮想通貨取引開始へ=報道
ドイツ最大の銀行グループSparkassenが方針転換し、個人顧客向けビットコインなど仮想通貨取引サービスを2026年夏に開始予定。EU規制整備を背景に3年ぶりの決定となる。
08:10
SEC、ビットワイズ・イーサリアムETFのステーキング承認判断を延期
米証券取引委員会がビットワイズ社申請のイーサリアムETFのステーキング機能追加提案の承認判断を延期。投資家保護と公正な市場慣行への適合性について追加審査を実施中。
07:45
サークル、米国でナショナル・デジタル通貨銀行設立を申請
米ステーブルコイン発行企業サークルが米通貨監督庁にナショナル・トラスト銀行設立を申請。承認されればUSDC準備金の自己管理と機関投資家向け仮想通貨カストディサービス提供が可能に。
07:25
仮想通貨税制改正案、ルミス議員が「大きく美しい法案」へ修正提案
シンシア・ルミス上院議員がトランプ大統領一推しの予算調整法案に仮想通貨税制改正修正案を提出。300ドル未満取引免税とマイニング・ステーキング報酬の二重課税解消を目指す。
06:55
リップル社、XRPLのEVM互換サイドチェーンの正式稼働を発表
リップル社は、XRPLのイーサリアム仮想マシン互換のサイドチェーンのメインネットがローンチしたことを発表。開発者はイーサリアム上のdAppsをXRPLのエコシステムで容易に展開できるようになった。
06:35
イーサリアム戦略転換などで株価7倍暴騰、ビットマイン社にトム・リーが会長就任
ファンドストラット共同創設者トム・リー氏がビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ会長に就任。同社は2.5億ドル調達でビットコインからイーサリアム中心の戦略に転換。
06:15
米国初のソラナ現物ステーキングETF、7月2日取引開始予定
米REXシェアーズが仮想通貨ソラナのステーキング機能付きETFを7月2日から米国市場で開始。価格追従と配当収益を『C法人』構造で実現する画期的な仮想通貨投資商品に。
05:45
カザフスタン、仮想通貨の国家準備金創設へ 犯罪没収資産と国営マイニングで調達
カザフスタン中央銀行のスレイメノフ総裁が30日、犯罪事件で押収した資産と国営マイニング事業で得たビットコイン・仮想通貨を原資とする国家準備金創設計画を発表した。
05:30
ストラテジー社、約770億円でビットコイン追加購入 『ラッセルトップ200指数』入りも
米ストラテジー社は30日夜、6月22日から6月29日の間に総額765億円を投じて、4,980 BTCを購入したことを報告。前週購入数の20倍となった。
06/30 月曜日
17:30
ポンタポイントで暗号資産運用体験「Pontaビットコin牧場」開始 総額1,000万円キャンペーンも実施
BACKSEATとロイヤリティマーケティングが、Pontaポイントで暗号資産の運用体験ができるサービスを開始。実際の売買は行わず、ゲーム感覚で楽しめる。
15:52
仮想通貨は今でも「やめとけ」?損失回避のカギとなる4つのリスクと対策を紹介
仮想通貨=危険という印象の背景 「暗号資産(仮想通貨)=危険」という先入観は依然として根強く残っています。激しい価格変動やセキュリティ事故などのネガティブなニュースが注目を集め…
14:26
『ビットコイン財務戦略の成功は少数企業に限られる』Breedレポート、ストラテジー社の先行事例に注目
仮想通貨VCのBreedがビットコイン財務戦略企業についての記事を発表。弱気相場が到来した場合、株価プレミアムを維持できる企業は少数だとの見解を示した。
12:54
メタプラネット、1,005BTC追加購入 ビットコイン保有量は上場企業5位に
156億円分を追加購入 株式会社メタプラネットは6月30日、ビットコイントレジャリー事業の一環として、1,005BTCを追加購入したと発表した。平均購入価格は1BTCあたり1,…

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧