未登録でサービスを提供
フィリピンの証券取引委員会(SEC)は18日、暗号資産(仮想通貨)取引所Gemini(ジェミナイ)のデリバティブ取引サービスを利用しないように国民に呼びかけた。
本記事執筆時点では、詳細が書かれているファイルのリンクが間違っているため正確な理由が確認できないが、海外メディアによれば、ジェミナイのデリバティブ取引は有価証券の提供に該当するため、事前にSECに事業登録する必要があったという。
SECが規制の対象としているのは、ジェミナイが先月21日に発表したプラットフォーム「Gemini Foundation」。これはグローバル版の仮想通貨デリバティブ取引プラットフォームで、米国以外の投資家にサービスを提供するために開発された。日本や中国、欧州など米国以外の一部の国も利用できないが、フィリピンはサービス対象国に含まれている。
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ブルームバーグによれば、ジェミナイは今回の規制違反で起訴されれば、最大21年の懲役や約1,240万円(500万ペソ)の罰金が課される可能性があるという。
Gemini Foundationは、今月からサービスを開始しており、フィリピンのSECは投資をしないように、また投資をやめるように呼びかけている。
Gemini Foundationとは
米拠点の仮想通貨取引所は、国内の規制の不確実性が高いため、オフショア市場の開拓に乗り出す動きが目立ってきた。Gemini Foundationは、こういった背景の中でローンチされている。
Gemini Foundationの公式ウェブサイトによれば、現在は無期限先物取引を提供。そして、通常の先物取引やオプション取引のサービスも近く開始すると述べている。
4月の発表時点では、最初にビットコイン(BTC)の現物取引と最大レバレッジ100倍の取引が可能な無期限先物取引を提供し、その後イーサリアム(ETH)も取り扱う予定が明らかになっていた。