米国議会に関する予測市場
CFTC(米商品先物取引委員会)は、米国の予測市場プロバイダーである「KalshiEX」の米国議会の両院でどちらの党派が過半数を獲得するかを予測・賭けるための新たな契約の承認可否を巡って、6月26日に会議を開催する予定だ。この会議では、「90日間の正式審査」を行うかどうかを協議する。
CFTCは、商品先物取引やデリバティブ市場の監督を担当する米国の規制当局。KalshiEXは2018年に設立された中央集権型の予測市場プラットフォームであり、2020年にCFTCの規制下で指定契約市場(DCM)として承認を受けた。
Kalshiは既に様々な契約を提供しているが、米国議会に関連する現金決済型のバイナリー契約は政治的な出来事に関わるため、一般的な金融派生商品とは異なるカテゴリーに分類される。
当契約市場がCFTCの規制の範囲内に入るためには、CFTCの承認を受ける必要がある。CFTCは契約が公正かつ透明であり、市場操作や詐欺行為のリスクを最小限に抑えるための措置が講じられているかを評価する。また、市場参加者の保護や市場の健全性も配慮する。
Kalshiは、2022年11月8日に行われる米国大統領選挙の中間選挙候補者に関する予測市場を立ち上げる目的でCFTCに審査を申請していたが、申請を取り下げていた。今回、新たな提出書類を用意し、再びCFTCに審査を申請した格好だ。
予測市場とは
予測市場は、イベントや結果に関する契約を取引するプラットフォーム。PredictItとPolymarketといった予測市場プラットフォームは、米国での事業展開に制約を受けている。
ニュージーランドのビクトリア大学ウェリントン校が運営するPredictItは、CFTCから事業の縮小と一定の制約を課すよう求められ、その判断に異を唱えて控訴している。PredictItは、米選挙やスポーツイベントに関する予測市場を取り扱っている。一方、イーサリアム(ETH)ブロックチェーンに構築された分散型予測市場PolymarketはCFTCに140万ドル(約2億円)の罰金を科され、米国でのビジネス展開を禁じられている。
関連:DeFi予測サービスPolymarket、米国から撤退