フランクリン・テンプルトンと提携
SBIホールディングスが、米運用会社大手フランクリン・テンプルトンと年内を目処に合弁会社を設立する。日本経済新聞が報じた。
フランクリン・テンプルトンは、主に投資信託(ミューチュアルファンド)、上場投資信託(ETF)、およびその他の投資商品を提供しており、デジタル証券(STO)の取り扱いや日本国内でのビットコインETF(上場投資信託)の投資環境を見据えた方針を固めた可能性がある。
新会社の出資比率はSBIHDが51%、フランクリン・テンプルトンが49%を予定している。
SBI証券は、米国初となるビットコインETF(上場投資信託)の米SEC(証券取引委員会)承認プロセスを受け、今年1月に取り扱いに関するアナウンスを出している。
米証券取引委員会(SEC)が2024/1/10に代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインを運用対象とする上場投資信託(ETF)11本を承認すると発表したことを受け、大変多くのお客さまより同銘柄の取扱いリクエストをいただいております。
当社を含む日本国内の証券会社で取扱うにあたっては、金融庁に「外国投資信託に関する届出」がなされたETFであることが法令により定められております。
同ETFは2024/1/22現在、外国投資信託に関する届出がおこなわれておりません。 当社では、これらのETFに関し届出がおこなわれたことが確認できましたら、速やかに取扱の可否を検討いたします。国内のビットコインETF需要
国内の証券市場でビットコインETF(上場投資信託)が売買できるようになると、税制面で大きな優位性がある。
現物ビットコインは雑所得(総合課税)扱いとなるため、最大約55%の税率が課せられるのに対し、証券市場で売買可能なビットコイン現物ETFであれば、譲渡益に対して「申告分離課税」の20.315%で済むからだ。
国内上場株式およびETF同様に、ビットコインETFが「譲渡所得」として扱われる場合、最長3年間損失繰越の「損益通算」ができるようになるほか、「特定口座(源泉徴収あり)」で確定申告が原則不要になる可能性がある。
また、暗号資産(仮想通貨)の送金ミスや取引所のハッキングリスクなどのセキュリティリスクがない点もメリットとして挙げられる。SBI証券でビットコインETFの取り扱いが実現した場合、暗号資産(仮想通貨)投資家の口座開設需要が大幅に上がることが考えられる。
ETF資産の保管・管理を行う信託銀行は原則分別管理を行っており、万が一信託銀行が破綻しても投資家の資産は保全される。
ただし、「ビットコインETF」は上場投資信託であるため、証券市場の開いている時間帯(日本時間9:00〜15:00)でないと売買できない。
24時間365日価格変動する暗号資産(仮想通貨)ビットコイン投資において、取引可能時間の制限は、短期主体のトレーダーにとってはデメリットになり得る。また、ビットコインETF」は上場投資信託であるため、年間0.03%〜0.85%程度の管理手数料が設定される可能性がある。
一方、中〜長期保有を前提とした個人投資家および大口の機関投資家にとっては、税制面やセキュリティ面のメリットが大きいと言えそうだ。将来的には、金融庁から対象金融商品に規定され、NISA(少額投資非課税制度)の成長投資枠や積み立て投資枠で買えるようになることも期待されている。
証券会社が取り扱うNISA対象商品リストは、金融庁のガイドラインに基づいて決定される。
現物ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの売買は小会社のSBIVCトレードで可能とあって、国内初の「ビットコインETF」売買が実現した場合はSBIホールディングとしても高いシナジー効果が見込めそうだ。
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