具体的な社名は明かされず
ドバイの仮想資産規制当局(VARA)は、必要なライセンスを取得せずに営業し、マーケティング規制に違反した7つの事業体に対して罰金を科し、業務停止命令を出したと発表した。
VARAは罰金を科された事業体の名称を明らかにしていないが、地元当局と共同で調査を進めている。科された罰金は1事業体あたり5万ディルハム(約200万円)から10万ディルハム(約400万円)の範囲に及ぶ。
VARAは、対象となったすべての事業体に対し、即時にすべての活動を停止し、仮想資産サービスのマーケティングや広告を行わないよう指示した。
ドバイは最近、OKX、Binance、Crypto.comなどの仮想通貨取引所に完全な規制承認を与えており、UAEは今月初めに暗号資産取引に対する付加価値税の免除を発表したばかりだった。
VARAは今回の措置について、無許可の企業と関わることを避けるよう、一般市民に対する警告でもあるとしている。無許可の企業と関わることは、個人や機関に重大な財務上および評判上のリスクをもたらし、規制違反による法的結果を招く可能性があると警告している。
VARAの規制・執行部門は、「ドバイの仮想通貨エコシステムが消費者と投資家にとって安全であり続け、同時にコンプライアンスを遵守する事業体にとって進歩的な環境であることを確保することが我々の優先事項だ」と述べている。また、「適切なライセンスなしでの営業の試みや、無許可の仮想資産活動のマーケティングを許容しない」と強調した。
この動きは、UAEが仮想通貨産業を育成しつつも、適切な規制枠組みの中で秩序ある発展を目指していることを示している。VARAは、仮想資産業界が厳格に規制されており、ライセンスを取得した事業体はVARAが公表したすべての規則とフレームワークを遵守する義務があることを市場に改めて注意喚起している。
UAEは近年、石油依存型経済からの脱却を目指し、金融とテクノロジーに注力し始めた。仮想通貨はこの二つの関心が交差する分野に位置しており、政府は過去2年間、柔軟かつ堅固な規制環境の整備に力を入れてきた。特にアブダビとドバイは、既存の伝統的金融の規制枠組みを拡張して仮想通貨を含めると同時に、革新的な仮想通貨取引所の規制を導入するという二段階戦略を採用している。
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