CoinPostで今最も読まれています

トランプ氏勝利でビットコインはどのくらい上がる? 米大統領選2024でETCグループ予測

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米大統領選と仮想通貨

デジタル資産運用企業のETCグループは11日、11月5日に迫る米国の大統領選が暗号資産(仮想通貨)市場に与える影響についてのレポートを発表した。

まず、過去データを見ると、ビットコインは2012年、2016年、2020年の過去の大統領選挙後、勝利した政党には関係なく、比較的良好なパフォーマンスを示したと述べた。

ただ、米国の選挙サイクルは、約4年ごとに訪れるビットコイン半減期や、米国の製造業の経済指標である「ISM製造業指数」の谷とも一致していると指摘する。

出典:ETCグループ

つまり、大統領選よりもむしろ、半減期によるビットコイン供給減や、景気が底を打って回復傾向にある際のリスク選好の増加が、過去のパフォーマンスに貢献した可能性が高いと論じる格好だ。

ビットコイン半減期サイクルや、FRBが実施する金融政策の転換による景気好転などの背景が、2025年に入るまでビットコインやその他の仮想通貨に追い風をもたらすとの見解を示している。

関連「ビットコイン相場の半減期後のピークは予想よりも早い可能性」コインマーケットキャップ分析

半減期とは

ビットコインなど仮想通貨のマイニング報酬(=新規発行量)が半分に減るタイミングを指す。仮想通貨にはインフレを防ぐために「発行上限」が定められているものが多く、一定周期で訪れる半減期の度に、新規発行量が半分に減る仕組みになっている。供給量が減ることで希少価値が大幅に上昇し、価格が高騰しやすくなるため、仮想通貨特有の注目イベントでもある。

▶️仮想通貨用語集

トランプ氏勝利で約10.7%プラスと予想

一方で、ETCグループは、今回の大統領選は仮想通貨がトピックとなった初めてのものであるとして、選挙予測市場におけるトランプ氏とハリス氏のオッズと仮想通貨のパフォーマンスの関連を分析した。

その結果、トランプ氏が勝利した場合、ビットコインのパフォーマンスは約10.7%プラス、ハリス氏が勝利した場合には逆に、約10.5%マイナスになると推定している。

分析にあたっては、オンライン予測市場「Polymarket」および「PredictIt」の賭けオッズの平均を調整して使用している。その結果、主要な仮想通貨銘柄のパフォーマンスは、トランプ氏のオッズの上昇と正の相関関係にあり、ハリス氏のオッズの上昇と逆の相関関係にあることが示された。

関連米大統領選の予測市場を解説|Polymarket(ポリマーケット)の使い方

ETCグループは、ビットコインやイーサリアムなど主要銘柄のほとんどが、賭けのオッズに対して統計的に有意なほどには相関しているわけではなく、選挙以外の要因の影響が大きいとみられるとも注意を促した。

ただ、過去数週間にわたって、仮想通貨と選挙オッズの相関関係は高まっており、11月5日が近づくにつれて、さらに高まり続けるだろうと予想する格好だ。

米資産運用会社グレースケールも、トランプ氏が勝利すれば、規制当局から業界の支援が見込まれ、財政赤字拡大の可能性もあるため仮想通貨に追い風となる可能性があると意見していたところだ。

関連きたる米大統領選「トランプ氏勝利なら仮想通貨市場に追い風」=グレースケール・レポート

金融緩和局面では、インフレ・ヘッジとしてビットコインが注目され資金流入が増える可能性は、以前より指摘されている。

なお、記事執筆時現在「Polymarket」ではトランプ氏勝利予想が61.7%、ハリス氏が38.3%だ。ただETCグループは、両候補の全国世論調査平均の差は依然として「誤差の範囲内」であり、選挙結果は「予測できない」状態としている。

関連ビットコインと金価格上昇のシナリオ、大統領選と『通貨価値切り下げ取引』を紐解く

関連トランプ前大統領支援のPAC、11億円相当の寄付金を仮想通貨で受け取る

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
13:15
トランプ氏勝利でビットコインはどのくらい上がる? 米大統領選2024でETCグループ予測
米大統領選が仮想通貨市場に与える影響をETCグループが分析。トランプ氏勝利でビットコインのパフォーマンスは10.7%上昇すると予想した。
11:35
米SECが正式に上訴、XRPをめぐるリップル裁判に新展開
米証券取引委員会は10月17日、「民事上訴前議論陳述書」(フォームC)を提出し、ニューヨーク南部地区連邦地方裁判所の以前の判決に誤りがなかったか審査を求めた。これによって、リップル社との法的争いにおいて新たな段階に入った。
11:15
DMM Cryptoが資金調達、グローバル展開加速目指す
国内の仮想通貨関連企業DMM Cryptoは、グローバル投資会社Neoclassic Capitalをリードインベスターとして迎え、クオンツトレーディング会社Prestoと共に新たなグローバル戦略パートナーシップを締結したことを発表した。この提携は、DMM Cryptoが目指すWeb3経済圏を支えるファイナンスサービスの拡充とグローバル展開の加速を目的としている。
10:50
クラーケン、ビットコインの代替資産「kBTC」をローンチ コインベースと競争へ
仮想通貨取引所クラーケンは、ビットコインをラップした独自トークンkBTCをローンチ。DeFiなどへビットコインの実用性を拡大させると説明している。
10:10
アジアの富裕層向け資産運用機関、7割以上仮想通貨に投資
アジアの富裕層の仮想通貨投資が加速。ファミリーオフィスなどの76%が投資しており、DeFi、AI、DePINなどが注目セクターとなっている。
08:40
トランプ氏の仮想通貨WLFI、初日販売は目標の4%のみ
ドナルド・トランプ米前大統領一族の仮想通貨プロジェクトWLFは、初日のトークン販売が目標の4%止まりだった。WLFを巡っては、否定的な見方も多く上がっている。
08:15
仮想通貨ブリッジdeBridge、DBRのエアドロップ請求開始
ブロックチェーン間でトークンを移動するためのブリッジサービス「deBridge」は17日、独自仮想通貨DBRのエアドロップ請求を正式に始めた。なお、トークンの取引もDEX上で開始した。
07:10
仮想通貨チャートや売買ページを共有可能、ソラナ主要ウォレットPhantom
売買リンクをシェア可能に ソラナ基盤の主要仮想通貨ウォレットPhantomは18日、ユーザーのソーシャルメディアでのエンゲージメントを高めるための新機能を導入した。 関連:Ph…
06:40
イーサリアムで10万TPS(秒間処理速度)目指す、ヴィタリック
仮想通貨イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は17日、ネットワークの次なる進化段階「The Surge」に向けた野心的な目標を発表した。
06:20
アルトマン氏のワールドコイン、「World」と改名
OpenAIの創設者であるサム・アルトマン氏が立ち上げた仮想通貨プロジェクト「ワールドコイン」は18日、「World Network(ワールド)」へと名称を変更し、新たな展開を発表した。
10/17 木曜日
17:33
世界の仮想通貨アクティブユーザー数、過去最高の3000〜6000万人に=a16z crypto
a16z cryptoの最新レポートが世界の仮想通貨動向を分析。仮想通貨保有者は推定6億人を超えアクティブユーザー数も最高を記録している。
17:22
トランプ前大統領支援のPAC、11億円相当の寄付金を仮想通貨で受け取る
米大統領選挙が近づく中、共和党候補のドナルド・トランプ前大統領を支援する政治団体が、11.2億円相当の寄付金を仮想通貨で受け取っていたことが明らかになった。
16:09
ブテリン氏の100ドル損失体験から学ぶ、イーサリアムの課題と未来
イーサリアム創設者ヴィタリック・ブテリン氏が語る、エコシステム統合とスケーラビリティ向上への具体的戦略。L2相互運用性の改善から10万TPS達成まで、イーサリアムの未来像を詳細に解説する。」
16:06
2か月半ぶり1000万円水準に上昇したビットコイン相場をプロが解説|仮想NISHI
ビットコイン(BTC)価格が大きく上昇し、1000万円台を回復した。暗号資産(仮想通貨)相場の今後の展望は? ビットコイン相場とデリバティブの最新データについて、SBI VCトレードのアナリスト「仮想NISHI」が解説した。
12:35
イタリア、ビットコインの売却益課税を26%から42%に引き上げか
イタリアがビットコインのキャピタルゲイン(売却益)への課税強化を検討している。一方で世界の仮想通貨保有者数が6億人を突破し、採用が拡大中。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア