はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

下降トレンド継続のビットコイン、今週の値動きと来週の展望を考察|仮想通貨市況(クリプトキツネ)

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

下降トレンド継続のビットコイン、今週の値動きと来週の展望を考察
今週、堅調な下降トレンドが継続したビットコインに対し、ロングとショートの比率は乖離の一途を辿った。オシレーター系インジケータが軒並み下落継続を示唆する中、ビットコインは上昇反転の足掛かりを探している。

今週のビットコイン相場のテクニカル分析総括と来週の展望

BitfinexのBTCUSD4時間足チャートでの値動き

今週の値動きは結果論として、下降チャネルラインの中で推移していたといえる。

月曜日の朝に大陰線をつけ、明確に20日単純移動平均線を割った後、単純移動平均線は20日、40日、100日、200日でパーフェクトオーダーとなっている。

また、同時刻に「一目均衡表」の下落雲から値動きが乖離し始めており、過去ショートポジションでマーケットに参加したトレーダーの平均的な損益は、依然として含み益の状態であると推測できる。

パーフェクトオーダー

短期~長期の移動平均線が順番通りに並んでいる状態のこと。移動平均大循環の安定上昇期である第1ステージと安定下降時である第4ステージに現れる。

下落雲

一目均衡表の雲で、先行スパン1が先行スパン2より下にある状態で形成されるものを指す。対義語は上昇雲。

オシレーター系インジケーターの挙動

トレンド系以外のインジケーターも確認してみても、RSIは50ライン以下で推移、MACDも連動して下落しており、健全な下降トレンドであると考えられる。読者のみなさんが普段使っているオシレーター系インジケータでも確認してみて欲しい。

RSI(相対力指数)

投資家の心理状況を表す為に考案されたテクニカル指標。このRSIの数字が高いと「買われ過ぎ」、低いと「売られ過ぎ」となり、相場の強弱を教えてくれるテクニカル指標で、株式の世界では一般的には70%以上だと買われ過ぎ、30%以下になると売られ過ぎであると一般的には言われている。

しかし、実践的には30%70%ライン自体はあまり重要ではない。RSIとは、「値動きに対する上昇幅の比率」である。従って、50%ラインを基準に上下の推移でトレンド判断が可能である。

読者の皆さんも一度計算式を見て、インジケータが実際何を表しているのか、ということを自分なりに解釈してみて欲しい。

BitfinexでのLS(ロング・ショート)比

ポジションのLS比を見てみると、ロングポジション(緑線)が停滞する中、火曜日の夜からショートポジション(赤線)がトレンドラインを形成して急増していた。

LS(ロング・ショート)比率

“比率”と銘打っているが、その実買いポジションと売りポジションの数量の絶対値である。マーケットに入っているロングとショートのポジション数を比較することで、大口の動向やトレンドの先読みをある程度推測することができる。

ただし、記事執筆時点では、9日(日)の早朝に300ドル幅ほどの上ひげを持つ陽線が形成されており、それに伴ってショートポジションが急激に減少している。

また、OBV(青線)もレジスタンスライン内に収まっており、ロングポジションも特に増加していないことから、これは、ショートポジションの利確による陽線であったと考えられる。

OBV(オンバランスボリューム)

出来高系インジケーターのひとつ。出来高を指数化して、その方向性と資金の流れを捉えるための指標。

来週の展望

下落継続シナリオ

9日の早朝に下降チャネルラインをヒゲでブレイクしているが、これはショートポジションの利確によるものであり、ロングポジションの増加を伴った実体のローソク足でブレイクするまでは下降トレンドを継続する可能性がある。

下降トレンドが継続した場合は、2017年6月11日の高値と2017年9月15日の安値からなる2980ドル(約33万6000円)付近の水平サポートを注視していきたい。このサポートをブレイクすると、次の主要なサポートは2017年5月25日の高値による2660ドル(約30万円)付近がターゲットになりうる。

反転上昇シナリオ

ショートポジションの利確によって、相対的に新規ロングポジションが入れやすい状態に近づいたのも確かである。ロングポジションの増加に伴って反転を示唆するチャートパターンを形成してきた場合は、一時的な上昇トレンドを形成することも考えられる。

このシナリオでは、まずは直近高値の4400ドル(約49万6000円)付近がレジスタンス領域になると考えられる。

総括

下落シナリオ、上昇シナリオどちらにせよ、週明けはこの長い上ヒゲを持つ陽線の解釈の問題になりそうである。

読者のみなさんは、自身の資金管理に基づいたロスカットラインを設定し、どちらのシナリオにも対応できるように来週もBTC価格の推移を追っていただきたい。

新企画「凄腕トレーダーインタビュー」準備中

寄稿者:crypto_kitsunecrypto_kitsune

大阪大学在学、仮想通貨トレード歴1年。 17歳で渡米し、実用英語技能検定1級を取得。帰国後はWP(ホワイトペーパー)アドバイザーとして専ら翻訳や情報収集、インフォグラフィック製作に従事していた。現在は主にトレードに関心を寄せている。
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者7,000名突破。

CoinPostの関連記事

仮想通貨のテクニカル分析に:高機能チャートサービス『TradingView』とCoinPostが提携
無料で使える高機能チャートサービス「Tradingview(トレーディングビュー)」と仮想通貨ニュースメディア「CoinPost」が、今後より仮想通貨業界を盛り上げる目的のもと、提携を行いました。
英Finderが12月版仮想通貨価格予想を発表|対象はビットコインやリップルなど11通貨
英比較サイトがフィンテック専門家9名による、主要仮想通貨の最新価格予想を発表した。直近の下落の影響か、予想価格の多くは大幅に修正、しかし現価格からは強気予想傾向は継続している。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/19 水曜日
18:44
ストラテジーのセイラー会長、ウォール街参入による「ビットコイン弱体化」論を否定 
ストラテジーのセイラー会長がフォックス・ビジネスで、機関投資家の参入によりビットコインのボラティリティが大幅に低下していると発言した。2020年の約80%から現在50%まで縮小し、今後はS&P500の1.5倍程度に収束すると予測している。
18:25
アーク・インベスト、コインベースとサークル株を買い増し
ARK投資のキャシー・ウッド氏、コインベースとサークル株を計720万ドル購入。ステーブルコイン市場の成長を見据え、仮想通貨関連株への投資を拡大。
13:55
ブラジル、仮想通貨のクロスボーダー決済に課税検討 規制強化で抜け穴封じ=報道
ブラジル政府が仮想通貨を利用したクロスボーダー決済への課税を検討している。中央銀行は2026年2月から新規制を施行し、ステーブルコインを含む国際送金を外為取引として扱う方針だが、税収漏れ対策として金融取引税(IOF)の対象とする案が浮上している。
13:35
サークルが「xリザーブ」発表、USDC担保型ステーブルコインを展開可能に
サークルがブロックチェーン間でUSDC担保型ステーブルコインを展開可能にする相互運用インフラ「xリザーブ」を発表した。
13:15
米SEC、2026年度検査で仮想通貨監視を重点項目から削除 規制緩和加速
米SECが2026年度の検査優先事項から仮想通貨監視を除外。トランプ政権下で規制姿勢が執行重視から対話重視に転換。コインベースやリップルとの訴訟解決など、業界への軟化姿勢が鮮明に。
11:35
イーサリアム財団、レイヤー2を単一チェーンのように操作できる「相互運用レイヤー」構想
仮想通貨イーサリアムの財団が複数のL2を単一チェーンのように操作できる相互運用レイヤー(EIL)の構想を解説。現在開発中のEILへの参加を呼びかけている。
10:50
コインベース上のモナドICO、開始23分で65億円弱調達も販売ペース鈍化
コインベースで開始されたモナド(Monad)のトークンセールは、開始23分で64.5億円を調達したが、その後失速。高いFDV評価額やVC比率の高さが投資家の慎重姿勢を招いたとみられる。
10:33
全米初のビットコイン担保地方債、米ニューハンプシャー州が承認
ニューハンプシャー州が全米初のビットコイン担保地方債を承認した。1億ドル規模の債券でデジタル資産が140兆ドル規模の世界債券市場に参入する道を開く可能性が出た。
10:00
ハイパーリキッド・ストラテジーズ、ナスダック上場に向けた合併が延期に
ソネット・バイオセラピューティクスらの合併によるハイパーリキッド財務企業の上場が延期された。株主投票の賛成票が必要数に達していない形だ。
09:45
ビットコインとイーサリアムの現物ETF、資金流出が継続
仮想通貨ビットコインとイーサリアムの現物ETFは、資金が純流出する日が継続している。この点について、ソラナやXRPなどのETFに資金が循環している可能性が指摘された。
08:50
テザー、ビットコイン担保融資企業レドンに戦略投資
テザーがビットコイン担保融資のリード企業Lednに戦略的投資を実施した。Lednは設立以来28億ドル超の融資を実行し、2025年だけで10億ドル超と見込まれている。
08:00
GMOトラスト、Japan Smart Chainと提携し日本法準拠ステーブルコイン発行を検討
GMOトラストがJapan Smart Chainと提携 AltXリサーチは18日、日本向けレイヤー1ブロックチェーン「Japan Smart Chain(JSC)」において、…
07:15
資産運用大手6社、日本での仮想通貨投資信託の提供を検討
資産運用大手6社が、日本での仮想通貨投資信託の開発を検討していることがわかった。米国でビットコインの現物ETFが認可されたこともあり、日本でも仮想通貨投資信託の誕生に期待する声は多い。
07:05
クラーケンがシタデルから2億ドル調達し企業価値200億ドルに、IPO前に資金基盤強化か=報道
クラーケンがシタデル・セキュリティーズから2億ドルの戦略的投資を確保し企業価値200億ドルと評価された。9月の6億ドル調達に続きIPO前に資金基盤を強化している。
06:35
米通貨監督庁、銀行に「ガス代支払い用」の暗号資産保有を承認
米財務省通貨監督庁が国法銀行によるブロックチェーンネットワーク手数料支払いのための仮想通貨保有を正式承認した。トランプ政権下で仮想通貨に対する規制姿勢が転換している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧