
署名されれば数千万ドル規模の投資へ
米テキサス州議会の下院は22日、州政府によるビットコイン(BTC)準備金の設立を認める上院法案21号(SB21 )を圧倒的多数で可決した。ただし、下院で可決された修正条項を反映させるために、再度上院での承認を得る必要がある。
同法案はグレッグ・アボット知事の署名を経て成立する見通しで、可決されればニューハンプシャー州、アリゾナ州に続き米国で3番目のビットコイン準備金保有州となる。ビットコインの価格はこの動きを受け深夜に史上最高値を更新し、109,000ドルを突破した。
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上院法案21号(SB21 )とは、テキサス州に「テキサス戦略的ビットコイン準備金」を設立し、州がビットコインなどの時価総額5,000億ドル以上の仮想通貨に投資することを目的としている。この準備金は州会計監査官が管理し、予算を通じて資金が割り当てられる。また、戦略的ビットコイン準備金諮問委員会を設置し、運用に関する指導や勧告を行うとの内容である。
ロビー団体のテキサス・ブロックチェーン・カウンシルの創設者兼会長リー・ブラッチャー氏はThe Blockの取材で、「アボット知事と個人的に話しており、テキサス州がこの分野でリードすることを望んでいると思う」と述べ、1〜2週間以内に知事の署名が行われる見込みだと語った。また、州の初期投資額については「テキサス州の規模からすれば非常に控えめな額だが、数千万ドル規模になるだろう」との見方を示しているという。
投資額の決定は州の会計監査官事務所の専門家に委ねられ、購入時期や金額は証明された投資基準に基づいて決定される。テキサス州は世界有数の経済規模を持ち、多くの国を上回る経済力を有しており、仮想通貨に友好的な環境として知られ、多数のビットコインマイナーが拠点を置いている。
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