
長期強気相場到来か
米投資銀行バーンスタインのアナリストらは7月14日、ビットコインが12.3万ドル超の最高値を更新したことを受け、2025年末から2026年初頭にかけて20万ドルに達するとの予測を維持した。ガウタム・チューガニ氏率いるバーンスタインの分析チームは「長期にわたる強気相場」の到来を予想している。The Blockが分析レポートを入手し報道した。
同チームは今回の市場サイクルについて、機関投資家主導の成長が特徴だと指摘した。過去の個人投資家中心の相場とは異なり、明確な規制と政府支援に裏付けられた構造的変化が起きているとバーンスタインは分析している。
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この機関採用の流れを支える要因として、同社はビットコインETFの急成長を挙げている。運用資産総額は1,500億ドルを超え、ブラックロックのIBITが840億ドルを占めるまでに拡大してきている。
さらにバーンスタインは、ストラテジーなど企業の財務配分拡大により構造的な資産配分トレンドが形成されつつあると指摘した。同社アナリストらはこの動きが20万ドル目標達成を後押しする要因になると予想している。
規制面では、米国でステーブルコインの「GENIUS法」と「Clarity Act(デジタル資産市場明確化法案)」による明確化が進むとバーンスタインは予測している。これによりサークル、コインベース、ロビンフッドが規制(緩和)対象の主要プレーヤーとして確立され、国内取引シェア拡大とデリバティブ市場の本格始動が期待されるという。
機関向け資産運用の拡大について、同社はビットコインとイーサリアムETFから始まり、規制整備後はソラナや主要銘柄のアクティブファンドに発展すると予測した。並行してマネーマーケットや株式のトークン化により24時間365日の即時決済システムが実現するとしている。
一方、TDコーウェンは別の視点から12月のビットコイン価格を15.5万ドルと予測している。同社は基本ケースを12.6万ドル、下落シナリオを5.5万ドルと設定し、機関投資家需要の継続的拡大を根拠に挙げた。
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