
ナスダック監視強化の不確実性も
ビットコイントレジャリーズのデータによると、世界の上場企業が保有するビットコイン総量が9月4日に100万BTCを突破した。マイケル・セイラー氏のストラテジーが先駆けとなり、マラ・ホールディングスやメタプラネット、セムラー・サイエンティフィック、ゲームストップなど150社以上が参入している。
ビットコイン投資サービス企業River社によると、6か月前の仮想通貨購入企業数は80社だったが、現在は150社超に急増。S&P500構成銘柄でも4社(コインベース等)がビットコインを保有し、企業の仮想通貨採用が本格化している状況となっている。

ビットコイントレジャリーズのピート・リッツォ社長は「機関投資家のビットコイン採用はまだ初期段階にある」と指摘した。主要な仮想通貨保有企業は長期蓄積戦略を開始したばかりで、調達済み資本の大部分が未投入状態にあるとの見解を示している。
一方、インフォメーション紙の4日報道でナスダックが仮想通貨保有企業への監督強化を発表した。株主投票義務化や詳細な情報開示要件、コンプライアンス違反時の上場廃止措置検討などが盛り込まれた新体制となる。
また、今年は154社が仮想通貨購入目的で約1,000億ドルの資金調達を行なっているとアーキテクト・パートナーズが報告している。2025年以前の10社・336億ドルから大幅拡大したが、取引所側の監視強化により調達期間長期化や不確実性増大が懸念される。
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