
仮想通貨ファンドの顧客制限を撤廃
米金融大手モルガン・スタンレーが仮想通貨ファンドへのアクセス制限を撤廃し、全ての顧客が退職金口座を含むあらゆる口座で投資可能にすることが10日、CNBCの報道で明らかになった。10月15日から適用されるようだ。
これまで仮想通貨ファンドは、積極的なリスク許容度を持ち150万ドル以上の資産を保有する顧客の課税対象口座に限定されていた。同行は顧客が仮想通貨に過度に集中しないよう自動監視プロセスを新たに導入する予定だ。
モルガン・スタンレーのグローバル投資委員会は10月1日の報告書で、仮想通貨を投機的かつ人気が高まっている資産クラスと位置付けた。リスク許容度に応じて最大4%までの配分を推奨している。
現在、投資アドバイザーはブラックロックとフィデリティのビットコインETFのみ提案できるが、同行は他の仮想通貨商品の追加を検討中だ。また、顧客は上場されている仮想通貨ETFへの投資を要請できる。
この動きはトランプ大統領の就任で米政府の仮想通貨に対する姿勢が変化したことを受けた対応だ。同行は先月、傘下のEトレードでビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)の取引を近く開始すると発表している。総資産8.2兆ドルを管理する同行は、コインベースやロビンフッドなどのプラットフォームに対抗する姿勢を示している。
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