- 米2大規制当局、CFTCとSECのコミッショナーが揃って、ビットコインETFについて言及
- 米規制当局のCFTCとSECのコミッショナーらが「ビットコインETFの価格操作」に関して公の場で意見を交わした。両規制当局がETFについて公でディスカッションする場面は極めて異例となる。
ビットコインETFに言及
昨日、ワシントンに拠点を置くシンクタンク「Bipartisan Policy Center」にてパネルディスカッションが行われ、参加したCFTC、SECのコミッショナーらは「ビットコインETFの価格操作」について言及した。
米国商品先物取引委員会(CFTC)コミッショナーBrian Quintenz氏は、「ビットコイン先物取引が承認されるためには、容易に価格操作されないことが必要だ。」と発言し、価格操作がビットコインETF承認の重要な要素であることを示した。両規制当局がETFについて公でディスカッションする場面は極めて異例で、重要な見解となる。
その上で、Quintenz氏は以下のようにコメントを行なった。
決済指数を通じて数学的な処理を施すことで、取引所の流動性が低くても、価格操作を容易にされないよう設計することは可能だ。
例えば、あるビットコイン先物取引では、複数の取引所における平均価格を5分足で計算したものを基準に、1時間間隔で決済が行われている。
その為、インデックスの価格を操作行うためには、複数の取引所において、複数の5分間隔かつ過半数の取引量を占める必要があるため、市場操作は極めて困難であると見ている。
流動性と価格操作との関係性が低いことを強調、ビットコイン先物の価格(インデックス)に準拠したビットコインETFが出てきているが、この金融商品に関しては、流動性が低くても、価格操作に対する耐性を備えることが可能であるとの見解を示した。
また、「クリプト・ママ」とも称されるSECコミッショナーの一人であるHester Peirce氏も、ビットコインETFについて以下のように言及を行なった。
SECは、ビットコインETF承認に消極的な態度をとり続けている。
私が懸念していることは、ビットコイン市場の現状を判断し、十分に規制されていないと結論付けるといったような、メリットに焦点を当てたアプローチをしているように見受けられることだ。
規制のされていない市場は数多くあるが、それにもかかわらずプロダクトは作られている。未だに承認を下さない理由として、「十分に規制されていない」点を挙げることに関しては、SECも再度見つめ直す必要があるだろう。
以前からPeirce氏は、ビットコインETFの可否判断や仮想通貨の規制全般において、新たな技術やイノベーションを過度に規制すべきではないとの考えを示していた。
SECへのビットコインETF申請の状況
米時間11日、CboeやCMEが提供するビットコイン先物取引を一部に組み込むETF商品がReality Shares社などから米SECに申請されていたが、その翌日に同申請が取り下げられた。
同ETF商品は、以下のような商品で構成されていた。
- 米ドル建の短期債権
- 英ポンド建の短期債権
- 日本円建の短期債権
- スイスフラン建の短期債権
- ビットコイン先物
- MMF(マネー・マーケット・ファンド)
同社は、ビットコインを米ドルや日本円と共に「世界通貨(Global Currency)」と評価するなど、注目を集めていたが、法規制などの壁に阻まれ、申請取り下げに至ったとみられている。
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