はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

BitGo幹部インタビュー「デジタル資産は金融そのものになる」IPO後の戦略とアジア市場への本気度

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米最大手のデジタル資産インフラ企業であるBitGoのCOO・Jody Mettler氏とCRO・Chen Fang氏が、CoinPostの取材に応じた。

2026年1月に株式上場を果たした同社は、カストディを基盤としながらもステーキング、レンディング、トークン管理など幅広いサービスを展開している。

アジア市場の成長可能性と、デジタル資産と伝統的金融の融合という大局観について語った。

Jody Mettler
Jody Mettler
BitGo COO(最高執行責任者)
BitGoのCOOとして、グローバルなオペレーション全般を統括。デジタル資産インフラの普及と機関投資家向けサービスの拡大を牽引している。
Chen Fang
Chen Fang
BitGo CRO(最高収益責任者)
BitGoのCROとして、グローバルな収益戦略・営業組織を統括。アジアを含む各地域市場での事業拡大を担う。

アジア戦略について

日本・アジアの大手金融機関が暗号資産インフラへの投資を加速しています。BitGoにとってアジアはどのような位置づけですか?

アジアは私たちにとって非常に重要な、そして成長著しい市場です。日本・香港・シンガポールにおける規制整備が進んでいることもあり、この地域には特に力を入れています。

地域別の収益内訳は開示できませんが、機関投資家からの需要は非常に強く、現地の規制当局とも連携しながらパートナーシップを拡大していく方針です。

アジアの中でも、国や地域ごとに戦略は異なりますか?

私たちは国ごとに明確な戦略を持っています。言語が異なる市場では現地採用を徹底し、その国の産業構造や商慣習を熟知した人材が対応にあたります。アプローチするペルソナも一律ではありません。

L1・L2などのブロックチェーンプロジェクト、フィンテック企業、伝統的金融機関、そして政府機関。それぞれに特化した担当者を、世界の主要タイムゾーンに戦略的に配置しています。画一的な営業ではなく、ターゲットを絞り込んだ精密なアプローチです。

収益構造とサービス展開

ビットコインETFの承認後、収益構造にどのような変化がありましたか?今後の成長ドライバーは何でしょうか?

カストディは、私たちのすべてのサービスを支える土台です。ステーキング、トレーディング、ボロー・アンド・レンドといった収益源も重要な成長ドライバーになっていきますが、カストディあってこそ成立するものです。

具体的な数字については公開済みの資料をご参照いただけますと幸いです。もし膨大なドキュメントを読み解くのが大変であれば、PDFをAIに投げ込めば必要な情報をすぐに整理してくれますよ(笑)

顧客数や預かり資産が増加する中で、セキュリティとオペレーションの品質はどう維持していますか?

セキュリティと品質は「スケールする課題」ではありません。私たちは最初から非常に堅牢なセキュリティプロトコルを構築しており、それが複数の地域でカストディアンや信託銀行として認定される基盤になっています。

スケールするのは、そのフレームワークの中で対応できるジュリスディクションの数です。創業当初から先を見据えた設計をしてきたので、新しい市場に入るたびにゼロから作り直す必要はありません。

RWA・ステーブルコインへの対応

RWAやステーブルコインの普及で、カストディビジネスのモデルそのものが変わる可能性があります。BitGoの準備状況は?

これらのトレンドに対応するための「原材料」は、すでに手元に揃っています。ウォレットとブロックチェーンサポートという基盤を起点に、サービススタック全体でほぼすべての要件をカバーしています。

ステーブルコインについては「ステーブルコイン・アズ・ア・サービス」として、大手ブランドが自社USDステーブルコインを発行できる完結型ソリューションを提供中です。

RWAについても、ウォレットプロバイダーおよびカストディアンとして複数のパートナーシップをすでに動かしています。この2つのトレンドは、私たちにとって大きなビジネス機会と捉えています。

IPO後の展望と日本市場へのメッセージ

BitGoは今年1月に上場を果たしました。今後の展望についてお聞かせください。

2013年、セルフカストディウォレットのインフラ会社として産声を上げてから13年。これだけ進化できた理由はシンプルです。常に業界の変化を先読みし、その一歩先のインフラを作り続けてきたからです。

私たちの視点は、2〜3ヶ月先ではなく、2〜4年先にあります。具体的な成長戦略についてはお伝えできませんが、これからも業界の進化とともに歩み続けることは確かです。

最後に、日本の読者・企業へのメッセージをお願いします。

米国の暗号資産・AI戦略責任者、David Sacks氏はこう述べています。「数年後、デジタル資産という独立した業界は存在しなくなる。金融とデジタル資産は一つになる」

私たちもまったく同じ未来を見ています。世界中のあらゆる金融資産がオンチェーンへと移行していく。それが次の金融の姿です。

そして今、世界中の規制当局がかつてないほどこの技術に前向きな姿勢を示しています。動くなら、今です。トークン化や暗号資産への参入を検討している日本の企業・機関の方は、ぜひお声がけください。

総括

13年の歴史を持つBitGoは、カストディを軸にステーキング・レンディング・RWA・ステーブルコインへとサービスを拡張し、デジタル資産インフラの総合プラットフォームとしての地位を確立しつつある。

アジア市場では日本・香港・シンガポールを重点地域と位置づけ、国別の精密なアプローチで機関投資家の取り込みを加速している。

規制環境が世界的に整備される中、同社は「金融とデジタル資産の融合」を既定路線と捉え、日本市場への本格参入に向けたパートナー獲得を明確に打ち出した格好だ。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
03/26 木曜日
16:43
エヌビディア、仮想通貨収益の非開示疑惑めぐる集団訴訟が正式認定
米連邦裁判所が、エヌビディアと同社CEOによる仮想通貨マイニング収益の隠蔽疑惑をめぐる集団訴訟を正式認定。10億ドル超の過少申告が争点となり、裁判へ。
16:15
SBIホールディングスがデジタル証券株式会社に出資、持分法適用会社へ
SBIホールディングスがデジタル証券株式会社の発行済株式20%超を取得。SBI証券との販売連携と新アセットクラスのデジタル証券共同開発を進める。
15:41
金融庁、金融商品取引業の無登録業者に警告 取引所KuCoinも対象
金融庁は2026年3月26日、金融商品取引業の無登録業者リストを更新。KuCoin、NeonFX、GTCFX、theoptionなど複数業者に警告書を発出。KuCoinは2度目の警告となる。
15:00
BitGo幹部インタビュー「デジタル資産は金融そのものになる」IPO後の戦略とアジア市場への本気度
2026年1月に上場した米BitGoのCOO・CROがCoinPost取材に応じ、日本を含むアジア戦略、RWA・ステーブルコイン対応、デジタル資産と金融融合の展望を語った。
14:56
サークル、凍結16ウォレットのうち1つを解除 ZachXBT確認
サークルがFxProなど16社のUSDCホットウォレットを米民事訴訟を根拠に一括凍結後、1件を解除。CEOは法令遵守を優先する姿勢を強調した。
14:00
ビットコイン、「流動性を待つ」レンジ相場=Glassnode分析
Glassnodeの週次レポートによると、ビットコインは6万〜7万ドルのレンジで底堅い価格構造を維持する一方、8万2,200ドル付近の売り圧力や現物取引量の低迷が上値を抑えている。ETF資金フローの改善など改善の兆しはあるものの、持続的な上昇には大規模な新規資金の流入が必要と分析している。
13:40
グーグル、量子コンピュータの脅威は「見かけより近い可能性」 移行目標を2029年に設定
グーグルが量子コンピュータ耐性を持つシステムへの移行目標を2029年に設定した。仮想通貨ビットコインやイーサリアムにおける量子耐性の取り組みも解説する。
13:17
ステーブルコインが日常に溶け込む WEAが日本から描くWeb3決済の行方
羽田空港でUSDC実店舗決済が実現。日本初の取り組みを通じ、ステーブルコインが「使うもの」へと変わる転換点と、Web3決済インフラの可能性を解説する。
13:02
ステーブルコイン報酬制限条文に『重大な懸念』、コインベースがクラリティー法支持を再度撤回
コインベースが米クラリティー法の最新妥協案に重大な懸念を示し、再び支持を撤回した。ステーブルコイン報酬分配の制限は同社の年間13.5億ドル規模の収益を直撃しかねず、銀行業界との対立が法案成立の最大の障壁となっている。
11:05
バイナンス、マーケットメイカーに関するガイドラインを発表
バイナンスは、仮想通貨プロジェクトやユーザー向けにマーケットメイカーに関するガイドラインを発表。バイナンスはマーケットメイカーの行動を積極的に監視すると説明している。
10:55
スターテイル、SBIから約80億円調達 JPYSC・Strium開発加速
Startale Groupは26日、SBIグループから約80億円の資金調達を実施。Sony Innovation Fundと合わせシリーズA総額は約100億円に。ブロックチェーン「Strium」やステーブルコイン「JPYSC」の開発を加速する。
10:05
ビザ、カントンネットワークのスーパーバリデータに就任 決済大手として初
決済大手ビザが、カントンネットワークのスーパーバリデータに大手決済企業として初めて就任する。プライバシー保護型ブロックチェーンの金融機関への普及を目指す取り組みを解説。
09:45
イーロンのスペースX、IPO目論見書を今週提出へ 11兆円の調達計画と8285BTCの保有状況が明らかに
宇宙開発企業のSpaceXが、今週中にも当局へ新規株式公開(IPO)に向けた目論見書を提出する方針。ドージコイン決済や「DOGE-1」ミッションの動向も注目される。
08:25
モルガン・スタンレーのビットコインETF、上場通知を取得 機関マネー流入に現実味
モルガン・スタンレーの現物ビットコインETF「MSBT」がNYSE Arcaの公式上場通知を取得した。ブルームバーグのETF専門家はこの段階を「上場が目前」と評しており、運用資産約190兆円規模の顧客網を通じた機関資金の本格流入が現実味を帯びてきた。
07:50
トランプ大統領、エヌビディアやメタ、コインベース、a16zの首脳陣を科学技術顧問に起用
トランプ大統領が、メタのザッカーバーグCEOやエヌビディアのフアンCEOら13名を大統領科学技術諮問委員会(PCAST)に任命し、人工知能や仮想通貨など重要分野で米国のイノベーション政策を牽引していく。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧