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仮想通貨取引所クラーケン、先物開始から一ヶ月の取引量が1100億円超を記録|ビットコイン以外にも需要集中

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

クラーケン、仮想通貨先物取引は順調な滑り出し
先月5日、買収と先物取引の開始を発表した大手仮想通貨取引所クラーケンが英国の仮想通貨企業をCrypto Facilities社を買収してから1ヶ月、すでに高い取引量と顧客の増加がある事を報告した。

クラーケン、1ヶ月で1100億円以上の先物取引を記録

先物を提供するCrypto Facilitiesは先月、仮想通貨取引所クラーケンに買収された影響で、1ヶ月で10億ドル(約1119億円)相当の取引量を記録したことが判明した。

アルトコインに関する先物取引の出来高増加や需要も明らかになり、地合い悪化による出来高減少が危惧される中で、いい傾向を示したことになり、出来高の増加率を指摘されたライトコインの上昇ファンダにもつながった。

Crypto Facilities社はイギリスの金融規制機関であるFCAから認可を受けた形で、先物取引を2018年9月より提供していたが、先月5日に大手仮想通貨取引所クラーケンによる「9桁」の買収が報道され、話題となっていた。

また欧州において定評のある取引所であるクラーケンはこの買収で「先物と現物の取引ペア、両方を提供する初の仮想通貨取引所になった」と公式ブログで説明している。

クラーケン傘下入りしたCrypto Facilities社のインデックス・価格設定責任者を務めるSui Chung氏が大手仮想通貨メディアCoindeskに対して買収の影響について詳しく言及した。

Chung氏によると、買収の大きな影響は主に以下の3点で見られた。

  1. 取引量
  2. 「マイナー通貨」取引への影響
  3. 顧客数

上記3点でも、買収前後でもっとも顕著な影響が見られたのはCrypto Facilitiesが取り扱う仮想通貨先物商品の取引量だった。

クラーケン買収が先物取引量に与えた影響

クラーケンが2月上旬にCrypto Facilitiesを買収した後、過去1ヶ月間の取引量は10億ドルを超えていたことがChung氏の話で明らかとなった。なお、これはクラーケンによる買収前の取引量と比較すると約4倍に当たるという。

またクラーケンの買収が取引量に与えた影響は、買収前の5日間と比べ、買収後5日間の取引量が565%増加していたことからも伺える。

Crypto Facilities社の幹部であるChung氏によると、取引量の増加要因の一つは「クラーケンのユーザー層からの支持」が大きいと説明していた。

アメリカの大手取引所のサポートとクラーケンの忠実な顧客ベースに弊社の商品を提供できるのは大きい。 また主要な5つの仮想通貨銘柄の取引商品を提供しているのも貢献しているだろう。

なお、先月からクラーケンで先物取引が可能な銘柄は以下の通りである。

  • ビットコイン
  • イーサリアム
  • リップル
  • ライトコイン
  • ビットコインキャッシュ

「アルトコインへの」影響

また上記5銘柄の中でも、Chung氏は「マイナー通貨(意味としてはアルトコインを指す)」と称したライトコインとビットコインキャッシュの先物商品への影響が大きかったと説明している。

また買収前後では流動性(取引量)が平均で200%以上、「マイナー通貨」の取引においては1000%以上の増加が見られた。

Chung氏はクラーケンの強みが「ビットコインキャッシュとライトコインで最も流動性の高いマーケット」である点を挙げており、これらの通貨の取引量が上昇した理由がクラーケンだと見ていいだろう。

顧客数への増加

最後にChung氏はクラーケンの買収で、顧客数の増加が大幅に増加したことを明らかにした。

2月からの1ヶ月で、Crypto Facilitiesの顧客ベースは400%も増加しており、大半はクラーケンからの流入だとChung氏は説明している。

つまり2月4日から5000人相当の新規顧客が加わったこととなる。

なおクラーケンは現在、米CFTC(商品先物取引委員会)の取り締まりにより米国市民へのサービス提供が禁止されているため、過去1ヶ月で増加した顧客は欧州やアジア圏からのユーザーが主だと考えていいだろう。

仮想通貨取引所クラーケンは昨年6月に日本から撤退を余儀なくされているものの、2011年から運営を続けているなど、仮想通貨業界ではもっとも定評のある取引所で欧州諸国においては根強い人気を保っている。

また米政府からも厳しく目をつけられているが、先月のCrypto Facilities社買収は欧州にさらに力を入れていく姿勢が見受けられた。Crypto Facilities社は英国の規制機関であるFCA(金融行動監視機構)の監視下で先物取引を提供していたため、欧州圏における信頼性向上にも貢献した可能性がある。

なお2017年12月からCFTCの認可を受けてビットコイン先物を提供しているCMEも1月に取り扱い開始以来最高の取引量を記録しており、「クリプトウィンター」と称される弱気相場においても、仮想通貨の人気は衰えていないと言えるだろう。

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