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仮想通貨XRP(リップル)が前日比20%以上の高騰を見せた理由、日米中韓からの流入観測も

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XRP(リップル)の高騰理由
ビットコイン急騰に伴い、循環物色の様相を呈している仮想通貨市場。前日比20%高を超えたXRP(リップル)の高騰理由について、ファンダメンタルズとテクニカルの両面から紹介する。

XRP(リップル)の高騰理由

ビットコイン急騰に伴い、循環物色の様相を呈している仮想通貨市場。前日比20%高を超えたXRP(リップル)の高騰理由について、ファンダメンタルズとテクニカルの両面から紹介する。

コインチェック

理由1:米国での立ち位置の変化

米最大の仮想通貨取引所コインベースは14日、XRP(リップル)の取引を米NY州の居住者向けにも提供して行くことを発表した。

XRPに関しては、以前から「有価証券問題」が米国を中心に取り沙汰されており、有価証券認定されて取引が限定されるリスクが懸念されるなど、先行き不透明感が売り圧力となっていた節もある。今回、規制の厳しい米ニューヨーク州居住者へのサービス提供が実現したことは重要な意味を持つと考えられる。

また4月10日には、仮想通貨を有価証券ではなく、デジタルトークンとして位置付ける法案「トークン分類法」が米議会に再提出された。米国における仮想通貨やブロックチェーンのイノーベーション促進に向けた重要な法案とみられ、ビットコインやリップルを含む仮想通貨全般にとっても追い風となっていた。

理由2:欧州でXRP連動型のETN取引開始

ドイツ2位の大手証券取引所「シュトゥットガルト取引所」は13日、リップル(XRP)価格に連動した2つの上場投資証券(ETN)の取引を開始した。

ETNは、昨年夏頃からビットコイン市場で最も注目されている「上場投資信託(ETF)」の代替的な性質を持つもので、特定の指標連動を目指す金融商品だ。欧州の法定通貨のユーロ(EUR)およびスウェーデン・クローナ(SEK)で取引が出来るようになるという。

欧州の機関投資家を中心に、リップルの関心が高まっている可能性も考えられる。

理由3:BTC急騰に伴う上昇トレンド

XRPをはじめとするアルトコインへの資金流入の理由として最も大きいのが、ビットコインの高騰だ。2月上旬に36万円、3月25日時点で42.5万円にあったBTC価格は、4月2日には5,000ドル(55万円)まで急騰。2018年から上値を押さえ付けていた長期トレンドラインを上抜けた。

その後も揉みあいながら下値を切り上げ続け、5月9日には、2018年のサポートとして何度も機能した最重要ラインである6,000ドル(66万円)を突破。2018年1月に中長期的な下落トレンドが始まって以来、明確な上昇トレンド転換を果たしたと言えるだろう。

またここ最近では、英ブレグジット問題や米中貿易摩擦に関する”先行き不透明感”の影響でリスクオフに傾く株式市場を背景にさらに騰勢を強めており、14日には8,000ドル(88万円)を超えるなど急騰している。

しかし、先日までアルトコインは軟調な展開が続いており、独歩高の状況で高騰するビットコインへの資金移動が引き起こす”アルトドレイン現象”が発生。BTCのドミナンス(支配率)は60%近くまで急伸していた。

これに伴い、BTC建てのXRP/BTCは下落を続けており、5月10日のマーケットレポートでも紹介した「底値圏のサポートライン(オレンジ線)」に達していた(下図)ことも買いを誘発した可能性がある。

このチャートは、BTCに対する強弱を示すものだが、本日のXRP急騰で反発を見せている。

利確売りでビットコインの上昇が一服し、少し遅れてアルトコインの循環物色が始まる現象は、2017年の仮想通貨バブルでも度々確認されていた。これは株式市場で特定の銘柄群が高騰した際に、思惑で関連セクターが連れ高を起こす現象にも通ずる部分がある。今後ビットコインのさらなる上昇が、東証マザーズなど個人投資家の好む新興市場からの資金を呼び集め、より高いパフォーマンスを発揮出来るのか注目される。

なお、海外の仮想通貨データサイトcoinlibのマネーフローを確認すると、日本や米国のほか、韓国や中国など幅広い国々からの資金流入も観測されている。英ブレグジットに関連するバイナンス・ジャージーや先述したETN材料もあり、欧州からの流入も注目に値すると言えるだろう。

coinlib

現在は、米NYで世界最大のカンファレンス「コンセンサス2019」が開催されており、アルトコイン全般的に材料期待で資金流入が加速している可能性もある。なお、現地時間水曜日(日本時間15日午後9時40分〜午後10時には、XRP台帳の仕組みや今後について、リップル社CTO David Schwartz氏が登壇予定となっている。

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