
マクロの転換点が鍵か
仮想通貨ビットコイン(BTC)では、利確が再び進んでいる兆しがある。オンチェーン分析会社Glassnodeによれば、1日の実現利益は約24.6億ドルに達し、7日平均も年初来平均を上回ったという。

ただし、2024年11〜12月に記録された40〜50億ドルのピークと比べると、過熱感は限定的とも言えそうだ。
また、Bitfinexの分析では、地政学的な緊張やパウエル議長のタカ派的な姿勢が重なり、価格は10万〜11万ドルの狭いレンジで推移しているとの見方が示されている。
6月にはレバレッジ調整が進み、ビットコイン先物の建玉は7.2%減少。これにより、ポジションが整理されたことで、急な価格変動があっても短期間で収束しやすくなっている可能性がある。
季節性にも注目が集まる。CoinGlassのデータによると、第3四半期は年間でも最も上昇率が低く、平均で6%未満にとどまってきた傾向があるという。
Nansenのアナリストは、金融政策が緩和に向かえば投資家心理が好転する可能性を示唆。ただ、7月利下げの織り込みは依然として2割程度にとどまり、不透明な状況が続いている。

パウエル議長は、ポルトガルでの講演で「利下げのタイミングはデータ次第」と発言。次回のFOMC会合(7月30日)に向け、市場は依然として様子見姿勢が強く、当面はレンジ相場が続くとの見方が多い。
関連:ビットコイン需要減少で市場脆弱性指摘、イーサリアム大口投資家は巨額含み損で売却継続=アナリスト