- 米取引所Poloniex、米国ユーザー対象に9銘柄の取引停止へ
- 米国の大手仮想通貨取引所Poloniexがアルトコイン9銘柄の取引を米国において停止する方針を発表した。米規制当局から有価証券取引とみられる懸念が要因だと説明したことで対象となった通貨は軒並み下落を記録。
米取引所Poloniex、アルトコイン9銘柄の取引停止へ
米国の大手仮想通貨取引所Poloniexが仮想通貨リスク(LSK)など計9銘柄の取引ペアを米国ユーザーに限定して今月末から取り扱いを停止することを発表した。公式側は対象となった9銘柄が有価証券に該当する可能性を取り扱い停止の要因として挙げており、発表直後から対象通貨では価格の下落が確認されている。
2014年から取引サービスを提供している米Poloniexは日本時間5月30日午前1時から米国在住のユーザーのみを対象に以下の9銘柄の取引ペア提供を停止することが決まった。
- Ardor(ARDR)
- Bytecoin(BCN)
- Decred(DCR)
- GameCredits (GAME)
- Gas(GAS)
- Lisk(LSK)
- Nxt(NXT)
- Omni(OMNI)
- Augur(REP)
Poloniexが米国ユーザーに対して取引ペアを停止する背景には米国における仮想通貨規制の不明確な部分が残っていることが挙げられる。取引所側は米国の規制当局がどの仮想通貨が有価証券であるか基準がいまだに一律化されていないため、有価証券である可能性がある通貨の取引停止に至ったと説明している。
実際上記の銘柄が有価証券であるというわけではなく、Poloniex側が規制遵守を重視する姿勢を保つ為に行なったと考えられるだろう。同取引所を昨年買収した大手仮想通貨企業Circle社のCEOであるJeremy Allaire氏は「デジタル資産のイノベーションを掻き消さない新しい仮想通貨規制が必要」だと述べた。
4/ We need policies that encourage development and use and the creativity of technologists and builders all around the world. We will continue to push for rules specific to digital assets globally.
— Poloniex Exchange (@Poloniex) 2019年5月16日
米Circle社はウィンクルボス兄弟が手がける仮想通貨取引所ジェミナイと共に自主規制団体を結成するなど、規制遵守を重要視する姿勢を示している。このような形で規制を守ろうとする取引所にとってアンフェアな上場廃止が行われなくなるためには世界経済の中心と言っても過言ではないアメリカが仮想通貨規制を明確化する必要があることが改めて浮き彫りとなった。
Poloniex上場廃止の影響
なおPoloniexが上場廃止を発表した直後の日本時間午前4時頃から対象銘柄における通貨価格にネガティブな影響が見られた。(下落通貨の掲載は時価総額順;CoinMarketCap参照)
9銘柄の中で半数以上の5銘柄は同タイミングで下落を観測している。
仮想通貨ディークレッド(DCR)価格チャート
時価総額31位
本日の仮想通貨リスク(LSK)価格チャート
時価総額37位
仮想通貨バイトコイン(BCN)価格チャート
時価総額47位
仮想通貨ゲームコイン(GAME)価格チャート
時価総額415位
仮想通貨オムニ(OMNI)価格チャート
時価総額786位