フェイスブック社の仮想通貨発表で、リップル社製品の需要が急増

リップル社製品の週間契約成立数が過去最高を更新
新通貨リブラの発表に伴い、リップル社の送金製品に対する需要が急増したことがCEOの発言からわかった。業界の変遷やビットコインとXRPの違いや今後の業界における課題などについても触れる注目発言となった。

フェイスブック発表でリップル社製品への需要が急増

米リップル社のCEOであるブラッド・ガーリングハウス氏がFORTUNEのカンファレンスに登壇。Facebookが支援するリブラの発表を通じて業界への関心が大きく向上し、リップル社製品に対する需要が高まったと発言。今週1週間をリップル社にとって「記録的な1週間」になったと話した。またビットコインとXRPの違いや仮想通貨規制の必要性など自身の見解についても併せて言及した。

登壇内容

18日にもリブラプロジェクトについて前向きな姿勢を示していたガーリングハウス氏は、今回の発表がリップル社の製品に対する需要が高まる引き金となったと述べた。

リブラ・プロジェクトの重役であるDavid Marcus氏には感謝の印としてシャンパンを送らないといけないね。フェイスブックの発表が影響して今週はリップル社が一週間で締結した契約数の最高値を記録した。

フェイスブックが(実質的に)ウェスタン・ユニオンはいらないと言っているからだ。銀行側はフェイスブックが送金分野に介入したらSWIFTでは太刀打ちできないことを理解している。

6週間から半年のあいだ契約に進展がみられなかった企業が、フェイスブック社の発表によって行動喚起を促す要因になったという。

仮想通貨業界の流れ

またこれまでの仮想通貨・ブロックチェーン業界の変遷を振り返りながら、仮想通貨業界の当初の目的はシルクロードなどの違法取引だった、と説明。その後、仮想通貨に対する投機熱が過熱化したが、今後の業界においては、よりプロジェクトのユティリティー(採用事例)性が重要となると述べた。

シルクロード(違法行為)

投機の過熱

ユティリティー(今後)

乱高下する価格が魅力となり、投機目的が先行して仮想通貨に対する関心を持つユーザーは少なくないが、今後はブロックチェーンを現実的な問題を特定層のために解決することが重要だというみているという。

なお、ブロックチェーン技術自体については以下のように「素晴らしい革命だ。インターネットの大部分やトランザクションの行われ方がブロックチェーン技術によって影響を受けるだろう。」言及。ブロックチェーン技術は今後の社会に必要な技術と見ながらも、全ての事例でブロックチェーンを活用すれば万事解決する万能技術ではないと「ブロックチェーン」が単純なバズワード化することを懸念しているという。ブロックチェーン技術の利点としてはデータの管理やプロセスの効率化などが挙げれるが、通常のデータベースより遅くなるケースもあるため、取捨選択や適材適所の選択が必要であると話した。

リップル社のブロックチェーン活用

実際リップル社は既存銀行や送金企業を対象に、流動性の管理と送金問題を簡素化する国際送金ネットワークの構築を目的にしているブロックチェーン企業だ。通常の銀行では海外銀行へ送金する際には、事前に資金を海外支店で保管する必要があるが、世界中でおよそ10兆ドル相当の資金が中継銀行を含めて居座っている現状が課題となっている。

その資金を置く必要を減らすことで銀行などの業務効率化を目的に、リップル社は仮想通貨XRPやブロックチェーンを活用した送金を提供している。

ビットコインとXRPの違い

さらに仮想通貨XRPについても話題に触れたガーリングハウス氏は、「一つの仮想通貨が全ての機能を持つ必要はない」と主張。ビットコインとXRPが目的の異なり、それぞれ利点があると言及した。

XRPは効率性が非常に高く、ブリッジ通貨として速い側面を持っている。また1つのトランザクションが.0006セント(約6.4円の1万分の1)で可能なため、ペイメントに特化している。

対照的にビットコインの1つのトランザクションを行うのに現在ではおよそ2.30ドル(約250円)ほど必要だが、ビットコインは価値の保存という点で優れている。

しかし、匿名通貨に関しては業界にとって好ましくないと考えているという。仮想通貨規制に対する規制当局の見解が不明確な状況が続く中で、顧客確認が銀行業では必須化されているにも関わらずそれが不可能となる時点で、仮想通貨に対するイメージを損ねる(普及の障害になり得る)と述べた。

仮想通貨規制の需要について

また、規制当局側は業界の多様性を取り上げずにひとまとめにしている傾向があり通貨毎の違いを知るべきであると指摘。仮想通貨規制が各国で定まっていないことが業界発展を妨げる要因の一つにあると述べた。

インターネット黎明期に米国政府が新たな業界だったインターネットに対する姿勢を明確化したことで、その後の普及と拡大とつながった事例を挙げつつも、ブロックチェーン技術では「米国は日本や英国、シンガポールに遅れをとっている」と発言。今後の課題として改めて規制の必要性を呼びかけた。

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