テゾス(XTZ)の概要
テゾス(XTZ)は2018年9月に正式にローンチされた仮想通貨で、発行可能枚数に上限は設定されていない。
発行主体はスイス拠点の非営利団体「テゾス財団」で、ブロックチェーンの種類はパブリックブロックチェーン。テゾスは、社会的・政治的・経済的なイノベーションを世界規模で推進することを目標にしているという。
コンセンサスアルゴリズムは「Liquid Proof-of-Stake(LPoS)」を採用。テゾスのブロックチェーンは、スマートコントラクト機能を備えていることが大きな特徴である。
他には、ネットワークを互換性のない2つの異なるブロックチェーンにフォークさせずにアップグレードできる「自己改訂機能」を備えていることも特徴である。
むやみにハードフォーク等でコミュニティが分裂しないよう、アップグレードの意思表明や決議のプロセスをオンチェーンで完結させられる「オンチェーンガバナンス」という仕組みを導入。
これにより、コミュニティ内での意見対立により開発者コミュニティが分裂するといった事態が発生せず、開発リソースが分散しないため、安定した運営を行うことができる。
ユースケース
テゾスは当初から、プロトコルが堅牢なため、STO(セキュリティ・トークン。オファリング)などの発行プラットフォームに選ばれるケースが増えており、不動産や金融企業による利用事例が存在する。
また、NFT(非代替性トークン)領域での活用も進んでおり、「Hic et Nunc」などのプラットフォームが誕生。大量の電力を消費するコンセンサスアルゴリズム「Proof-of-Work(PoW)」ではなく、環境に優しいPoS系のコンセンサスアルゴリズムを採用していることでも注目を集めた。
ブロックチェーンの質の高さや環境に優しいことから、大手企業からの注目度も高い。2021年にはフランスの大手銀行ソシエテ・ジェネラルグループが、テゾスのブロックチェーン上でセキュリティトークンを発行したことが明らかになった。
また同年、レッドブル・レーシング・ホンダが、テゾスブロックチェーンとの技術提携を発表。テゾスは公式ブロックチェーンパートナーとして、ファンに向けたNFTの提供等を行っていくとしている。
国内では、DMMやGMOコインなどで取り扱われている。