はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

北朝鮮が資金調達目的でビットコイン取引所をハッキング攻撃

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

軍資金調達の企てとして、金正恩率いる北朝鮮ハッカーはビットコイン取引所を新たにターゲットとしている
近年のトランプ政権による北朝鮮への経済的制裁や、ビットコイン需要増大を踏まえると、北朝鮮の仮想通貨ハック攻撃はこれからも増していくでしょう。

継続的なビットコイン値上昇は数々のプラス効果を生みました。

仮想通貨市場の盛り上がりによってたくさんの人が利益を得て、同時にたくさんの新たな投資家が仮想通貨界に参加しました。

しかし、ビットコインの高騰には、悪人が違法的な手段を使ってビットコイン入手を企てるなどのマイナス面も存在します。

この場合の悪人の一人は北朝鮮の金正恩であり、セキュリティ専門家によると仮想通貨需要増加に応じて新たにビットコイン取引所をハッキングの標的としているそうです。

ビットコインをターゲットに

これまで北朝鮮のサイバー攻撃は従来の国家活動を標的としていました。

しかし2016年、サイバーセキュリティ企業 FireEye社が北朝鮮は銀行や世界金融システムに標的を変えていると指摘しました。

2017年複数の韓国仮想通貨取引所に対してハッキング攻撃を行った後、標的はヨーロッパや韓国の銀行グループ、ビットコイン取引所、ATM企業などへと広がりました。

独立セキュリティ専門家のアシュリー・シェン氏は

『ビットコインがハッキングの対象になっている原因の一つは価格が上昇しているため、ハッカーにとっては美味しいターゲットだからです。また恐らく仮想通貨は不換紙幣より手に入れやすいため、ターゲットにされています』

と述べます。

セキュリティ専門家は、Andariel、Lazarus、Bluenoroffなど北朝鮮だと思われるハッキング集団を追跡しています。

シェン氏は

『我々が国家レベルハッカーの追跡する前は、ハッカーは機密データや情報を狙ってハック攻撃を仕掛けていました。しかし近日我々は、一部のAPTグループは銀行やビットコイン取引所などの金融機関のハックを企て、金銭的利益を得ようとしていることを判明しました』

と言います。

APT攻撃(Advanced Persistent Threat)とはサイバー攻撃の一種で、特定のターゲットに対して持続的に攻撃・潜伏を行い、様々な手法を駆使して執拗なスパイ行為や妨害行為などを行うタイプの攻撃です。

北朝鮮は資金が必要

北朝鮮は常になにかを企んでいますが、これらの継続的なビットコイン取引所への攻撃は資金調達の必死さが垣間見えます。

北朝鮮は様々な制裁を受けて世界から孤立していましたが、これらの制裁は近年のトランプ政権によって強化されています

先月後半、米国政府は北朝鮮と取引をしているとし13社、20船などを規制ターゲットとしました。

米国財務長官スティーブン・マヌーチン氏は

『北朝鮮が国家平和やセキュリティを脅かす中、我々は北朝鮮を貿易と資金源から隔離させ、経済的圧力を最大限にする決意を強く固めています。』

と述べました。

既に不安定な北朝鮮経済は、経済的制裁によってさらに貧弱になります。

それに増して仮想通貨価値増大をきっかけに、ビットコイン取引所にハッキングを試みる動機が理解できます。

アシュリー・シェン氏はこのような攻撃はすぐにはなくならないと言います。

『私の個人的な意見は、ビットコイン値が上昇し続ければそれは良い投資なので、彼らは継続的に攻撃をすると思います。よって、彼らはこれからさらに多くのビットコインを獲得するための攻撃をし、もちろん以前と同じく銀行も攻撃し続けるでしょう』

NORTH KOREA TRYING TO HACK BITCOIN EXCHANGES

bitcoinist.com by JINIA SHAWDAGOR DECEMBER 10, 2017

参考記事はこちらから

CoinPostの考察

北朝鮮は仮想通貨のマイニングを開始するなど、国の制裁に捉われない資金の入手方法に乗り出しています。

現在世界から孤立をしながら、アメリカへの牽制を行う北朝鮮にとって資金の確保は必須であり、今後仮想通貨への北朝鮮の関心は高まっていくことは間違い無いでしょう。

入手した仮想通貨の売却も、これだけ需要が高まった仮想通貨なだけに裏のルートでの売却も簡単に行える可能性は大きく、匿名性やボーダーレス取引を売りとする通貨の特徴も、不幸なことに北朝鮮にとっては利点となってしまっているのが現状です。

今までのダークサイトではなくこのような国際問題に仮想通貨が絡むことは、北朝鮮が実際に戦争を起こした際など問題視される可能性が高く、大きな懸念点といえるでしょう。

仮想通貨ビットコイン最新ニュースまとめ:価格に関する情報を随時更新
仮想通貨ビットコイン(BTC)のニュースをまとめた特集記事です。価格の下落や高騰についても触れていきます。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/17 日曜日
19:37
金融庁、日本円建てステーブルコイン「JPYC」承認へ=日本経済新聞
金融庁が国内初の円建てステーブルコイン「JPYC」を承認へ。今秋にも発行開始予定で、3年間で1兆円分の発行を目標とする。JPYC代表の岡部氏は「ステーブルコインは巨大な国債消化装置」とコメントし、日本国債市場への影響を予測。国際送金やDeFi活用に期待が集まる
14:00
今週の主要材料まとめ、ビットコイン6年以内1000万ドル到達の可能性やリップル訴訟終了発表など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン1750万円台で方向感欠く、ジャクソンホール会議が転換点に|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン(BTC)対円相場が1750万円周辺で方向感を欠く展開。米CPI下振れで利下げ期待が高まるも、PPI上振れで大幅利下げ観測が後退。来週のジャクソンホール会議とパウエルFRB議長発言が相場の鍵を握る。テクニカルサポートも豊富な現在の市況を詳しく分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|メタプラネットの大幅増益に高い関心
今週は、メタプラネットの決算発表、バリュークリエーションのビットコイン全売却、スコット・ベッセント米財務長官のビットコイン準備金に関する投稿のニュースが最も関心を集めた。
11:00
『守りの金(ゴールド) vs 攻めのビットコイン』資産配分における役割の違いを解説
相場暴落時に注目の集まりやすい金(ゴールド)とビットコインの比較を初心者にもわかるよう解説、インフレ耐性や政府の影響回避といった類似性と、安定性や価格変動要因の違いを比較、投資戦略や資産配分のポイントも提示する。
08/16 土曜日
13:45
トランプ一族支援のアメリカンビットコイン、日本・香港企業買収を検討
ドナルドJrとエリック・トランプ氏が支援する米仮想通貨マイニング企業アメリカンビットコインが、日本と香港の上場企業買収を検討中。マイケル・セイラー氏の戦略に倣い企業財務でビットコイントレジャリー企業を目指す。
13:18
仮想通貨取引所ジェミナイがIPO届出書公開 リップル社からの信用枠も設定
米仮想通貨取引所ジェミナイがナスダックへの上場申請書類を公開した。2025年上半期は純損失が拡大も、リップル社から信用枠も確保している。
11:20
ニューヨーク州議員、仮想通貨取引に0.2%課税法案を提出
ニューヨーク州議会のフィル・ステック議員が仮想通貨取引に0.2%の物品税を課す法案を提出。ビットコインやNFT取引が対象で年間1億5,800万ドルの税収を見込む。
10:15
米司法省、ランサムウェア攻撃容疑者から約4億円の仮想通貨を押収
米司法省がランサムウェア攻撃容疑者から280万ドル超の仮想通貨を押収した。トランプ大統領のビットコイン・仮想通貨準備金政策により、政府が備蓄資産に加える可能性もある。
09:50
ヒューマファイナンス、Eコマース販売者向け当日決済ソリューションを発表
ソラナ基盤のPayFiネットワークを運営するヒューマファイナンスがArf、Geoswift、PolyFlowと提携し、世界大手Eコマースプラットフォーム販売者向けの即時決済サービスを開始。
08:10
ETH財務企業ビットデジタル、25年2Qに黒字転換
ビットデジタルは2025年2Qの決算を発表。仮想通貨イーサリアムの保有量やステーキング量も報告し、今後もイーサリアムの買い増しを継続すると説明した。
07:30
DeFiデベロップメント、ソラナ保有量387億円相当に拡大
ソラナ特化型財務戦略企業DeFiデベロップメントが2200万ドルで11万SOL追加取得。総保有量142万SOLで1株あたり0.0675SOLに増加。
06:30
ビットマイン、186億円相当イーサリアムを追加取得
ETHトレジャリー企業ビットマインが過去2時間でギャラクシー・デジタルのOTCアドレスから大口ETH移転を受領。総保有量120万ETHから拡大継続。
06:00
イーサリアムトレジャリー企業シャープリンク、四半期決算で大幅赤字
仮想通貨イーサリアム財務戦略企業シャープリンク・ゲーミングが第2四半期決算で大幅赤字。ETHステーキングに関する8780万ドルの非現金減損が損失の大部分を占める。
05:35
米FRB、仮想通貨監督の特別プログラムを終了 トランプ政権の規制緩和受け
米連邦準備制度理事会が2023年開始の仮想通貨・フィンテック特別監督プログラムを終了し、通常監督へ統合。トランプ政権の規制緩和方針が牽引。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧