- ビットコイン相場とアルト市場を独自考察
- 9月初頭より活発だったアルトコイン市場だが、対BTCでもETHを筆頭に失速傾向に。このままBTCに再集中するのか、それとも仮想通貨市場から資金流出するのかがポイントとなる。
ビットコイン相場とアルト市場を独自考察
CoinPost所属の仮想通貨トレーダー「タキオン(@wing_tachyon)」がお届けする仮想通貨市況。
テクニカル分析
まずは、ビットコイン(BTC)のテクニカル分析から。
ビットコイン
ビットコインは18日から下落が続き、一時は9500台まで下落した。
9月13日以降は連続して日足のローソク足が陽線になっておらず、非常に弱いプライスアクションが続いている。25日移動平均線は75日移動平均線とデットクロスしており、中期的には下落からもみ合いという見方が大勢を占め、テクニカル分析的にも強く買いにくい相場となっている。また黄色ラインで示した三角持ち合いの終端付近でもあり、方向性なさから買いが消極的になる展開になっている。
一方で、長期的には200日線の上におり、8000ドル~8500ドル付近まで下落すれば長期的な買い圧力は高まると思われ、投資家は下落するのを待っていると思われる。このことがボラティリティを更に低下させる要因とも言えよう。
ファンダメンタル上はBakktがリリースされたものの、出来高が芳しくなかったことも追い打ちをかけた。月末にかけてはCMEの先物の最終期日、BitMEXやOKExの先物の期日等イベントが相次ぐため、値動きの荒い投機的な動きに警戒する必要がある。
トレードとしては難しい局面であり、レジスタンスやサポートラインまで我慢して待つのが懸命と言えそうだ。
イーサリアム(ETH)
9月に入ってからアルトコインが元気な相場が続いていたが、その代表格がイーサリアム(ETH)である。
160ドル付近の重要なサポートラインを守り上昇に転じていたが、24日現在は、レジスタンスラインに阻まれて一服ムードである。
イーサリアムは対ビットコイン建てで下落の一途だったものの、9月初頭から上昇を続けていた。100日移動平均線付近で頭を抑えつけられて下落に転じている。このことからも、一旦アルトコイン主導の相場は一服していると思われる。
長期的視点では、ビットコイン建ては下落途上の反発の域を脱しておらず、さらなる対ビットコインでの下落も警戒する必要がある水準だ。
ビットコインドミナンスが69%で下げ止まりへ
9月13日頃よりアルトコインへの資金流出が起こり、ビットコインドミナンスは一時下落に転じていたが、18日頃から下げ止まりを見せておりアルトコイン相場は終わりを告げた可能性がある。
ビットコインドミナンスは上昇に転じており、再びビットコインへ資金が再集中するかがポイントになる。アルトコインからビットコインに再度資金が戻った場合、ビットコインドミナンスが上がりならビットコインが上昇する可能性が考えられる。
一方で、マーケットから更に資金流出した場合は、マーケットキャップの減少となり、仮想通貨相場全体が崩れる可能性もはらんでいる。