- Q. 世界一の取引所になった理由はなんだと思いますか?
- A.安定性、取引手数料の低さ、取扱コインの質の高さなどのBinanceの強みに加え、仮想通貨需要の急増が重なったことが世界一になった要因だと思います。
- Q. 世界一の取引所となり起きた問題はありますか?
- A.登録者数が急激に増加したため、カスタマーサポートが追いついていません。また、詐欺や偽サイトなどの被害にもあっています。
- Q. 世界一の取引所となった今、今後の目標はなんでしょうか?
- A.まずは取引所の改善に努めることです。取引所が完全な取引所になれば、LabsやLaunchPadなどを使ったICOは容易になるでしょう。
Binanceは、2017年7月に設立されて以来急成長を遂げ、わずか5ヶ月ほどで24時間取引量世界一を記録した仮想通貨取引所です。
今回は、世界一の取引所としてのBinance(Vol.1)、Binanceのサービスと今後(Vol.2)に関してのインタビューをさせていだきました。
今回インタビューを許可をして頂いたBinance社及び、長時間のインタビューにご協力頂いたCZ氏に御礼申し上げます。
第1編では、Binanceがいかにして世界一の取引所となったのか、そしてBinanceの今後についてのインタビューをお届けします。
※補足
Binanceは日本の金融庁で登録されていない海外取引所であるため、様々な方面で議論の対象となる場合があります。
CoinPostでも、日本の金融庁で登録されない限り、Binanceの紹介制度は利用しない事を決定致しました。
しかしCoinPostでは、仮想通貨取引量世界一を記録したBinanceの情報は、今後の仮想通貨界隈を左右することもあり得る重要情報であると考えています。
よって、インタビューで得た情報、またはBinanceに関するニュース情報等は今後も継続して投資家の皆様に発信し続けていく予定です。
世界一の取引所になったことに関する質問
実は我々にとっても驚くべきことでした。
私は2017年12月17日、友人からその知らせを聞き驚きました。
状況や詳しい理由は把握してませんが、当時Binanceの上位にいた三企業の取引量が突然下落し、結果としてBinanceが一位になったのです。
個人的には3~4ヶ月は掛かると思っていたので、今でも驚いています。
毎日(ランダムな)一時間という枠内で新規のユーザー登録を再開しています。
昨日は一時間の内に24万人の登録がありました。
トレードを求めている投資家らは日に日に増えているため、取引所の登録を完全に停止することはあまりいいことではないと思いました。
多くの要素が関係していると思います。
まず他社に比べてBinanceは安定して機能していますし、取引手数料の低さ、紹介制度などの強みもあります。
マスコミなどを通し徐々にBinanceの知名度は上がりました。
ラッキーなことにPoloniexやBittrex社などが登録者の制限に達したため新規登録を停止したことで、一気にユーザーがBinanceに流れ込み我々のユーザーが一気に増えました。
しかし最大の要素はやはり仮想通貨需要の急増だと思います。
他者のマーケットシェアを得ているというよりは、新しいユーザーが仮想通貨界に流れ込んでいるのが現状です。
そして新しいユーザーが取引所を選択する際に『世界一の取引所』を選ぶことは無難でしょう。
さらに上場するコインの質も卓越していると思います。
他社に比べて数では劣りますが、Binanceの上場コインのセレクションプロセスは我々の強みの一つです。
ある分析によると、取引所に上場した75%のコインは、上場後3倍にも成長しています。
2018年1月にはVibeを上場させ、30倍の値上がりをしました。
このようにたくさんの要素が重なり世界一の取引所になったと考えます。
インスタグラムに限らずFacebookなどのSNSのアカウントは昔から存在しますが、一つのSNSに集中することを心掛けています。
一つのチャネルが人気になり、フォロワー数の勢いがつけば次のチャネルをプッシュします。
現在Binanceのツイッターのフォロワー数は40万人ほどいるので、そのチャネルを利用しインスタグラムアカウントのユーザー数を増やすことだってできるのです。
実はマーケティングに限らず社内では多くのプロジェクトを進めようとしていますが、現状でユーザー数の急成長に対処しきれていないので、まずはその問題を解決することに専念しています。
恐らく取引所が正常になるのは今後数週間後(2~4週)の予定です。
登録者数の急成長に対して、弊社のカスタマーサポートチームが追いついていません。
たくさんのクレームが取り寄せられ、少し評判に影響を与えています。
詐欺の事例も増えました。
我々のホームページに似せた偽サイトが流出したり、Binanceに似たドメインが買われています。
さらにイーサデルタがハックされ、アメリカ国土安全保障省と協力しハッカーをつきとめています。
各国の警察署と協力していますが、そのための部署が今までになかったので対応に追われています。
それだけでなく、Binanceの社員に賄賂を使って情報を得ようとする方もいます。
仮想通貨界隈でICOなどを利用し資金調達をする事例は今後も増えるでしょう。
BinanceではLab、LaunchPadなどを活用したサイドプロジェクトが多く存在しますが、それらのプロジェクトは全て棚上げし、コアである取引所の改善に全社員一丸となって取り組んでいます。
実際全社員に、『やっていることを一旦止めて、取引所を15倍にしよう』と声掛けしました。
取引所が完全な取引所になれば、LabsやLaunchPadなどを使ったICOは容易です。
Binanceの日本金融庁登録などについて言及した第2篇はこちら↓