- G20による決定
- G20の金融政策機関は、仮想通貨を”金融資産”として認めることに同意し、その発展途上の業界の規制を延期しました。G20は各国に対し、仮想通貨業界におけるグローバルスタンダードとなる”統一された規制”の提出期限を7月までに定めています。
- 韓国の対応
- G20の合意を受け韓国は、自国が定義する非金融資産ではなく、仮想通貨を金融資産として受け入れる方針です。仮想通貨における税制、ICO問題など、さまざまな側面での見直しが検討されています。
- G20とは
G20(ジートゥエンティ)は、”Group of Twenty”の略。
主要国首脳会議(G7)に加盟する7ヶ国(アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、日本、イタリア、カナダ)に加え、EU(欧州連合)、ロシア、中国、インド、ブラジル、メキシコ、南アフリカ、オーストラリア、韓国、インドネシア、サウジアラビア、トルコ、アルゼンチンといった新興国を含めた、計20ヶ国(地域)で構成される。
G20による決定
世界経済の主要20ヶ国で構成される「G20」の各々の金融政策機関は、仮想通貨を”金融資産”として認めることに同意、発展途上である業界規制の施行を延期しました。
さらに、仮想通貨におけるグローバルスタンダード(世界標準)となる、最初の『統一された規制』の提言提出期限を(次のG20開催月となる)7月までに定めています。
G20は、仮想通貨が世界GDPにおいて、現時点では”1%以下の市場規模”であることから、「金融市場に影響を与えるには、まだまだ限定的である。」ことを主張しています。
韓国の対応
一方で、韓国の金融規制機関や税務署は、その投機的な側面から仮想通貨を非金融資産に分類していることからも、G20による”仮の合意”は悩みの種であると言えるでしょう。
G20での合意によって、仮想通貨の悪い側面ではなく、良い側面に焦点を当てていくことが、各国に求められています。
韓国は先日、多国政府間で機能する「資金洗浄や、テロ資金支援の廃止を目指す金融活動作業部会 (FATF)の基準」に従うことに同意しました。
FATFは、多種多様な業界に適応すべく、グローバルスタンダード(世界標準)の構築に取り組んでいます。
韓国の金融監視機関「金融監視院(FSS)」も、自国が政策を変更する必要があると認めており、これに関連する問題を解決するため、韓国金融委員会(FSC)と共同で取り組んでいく意向を示しています。
「仮想通貨が、金融資産として定義・分類されるのは、確実な情勢だ。」
「G20の国々によって合意される”統一された枠組み”の中で、どのように規制を行なっていくかが今後の主題になるだろう。」
と、FFSの代表者は回答しています。
韓国の政策立案機関は5月初頭にも、仮想通貨業界の新規デジタル通貨やICOを合法化する提案を提出しています。
現時点で韓国では、取引所などは所得税として税金を納めなければなりませんが、一般的な仮想通貨取引には非課税です。このような状況も、今後関連する法律が作成されれば、変更の可能性が出てくるのではないかと予想されています。
韓国の中央銀行である韓国銀行(BOK)も、1月から中央銀行によるデジタル通貨(CBDC)の発行を検討するため、独自の調査チームを結成しています。
5月15日にBOKは「仮想通貨に関連するBOKの提案は、早くて6月の終盤に発表できるのではないか。」と語っています。
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