- Recorded Futureの調査発表
- サイバーセキュリティ企業Recorded Futureがリリースした調査書によると、北朝鮮はアメリカの経済制裁を回避するために、シンガポール内のイネイブラーや利敵協力者と共に仮想通貨を利用しているとのこと。
- 北朝鮮の詐欺行為
- さらに同国はビットコインやモネロといった仮想通貨のマイニングにも取り組んでいるとし、幹部らは仮想通貨詐欺にも関与していると発表した。詐欺被害は世界中に及び、その被害額は数百億円にもなるとしている。
北朝鮮:先端技術による制裁逃れ
サイバーセキュリティ企業Recorded Futureがリリースした調査書にて、北朝鮮はアメリカの経済制裁を回避するために、シンガポール内のイネイブラーや利敵協力者と共に仮想通貨を利用していると発表した。
北朝鮮政府は経済制裁から逃れるため、仮想通貨などの先端技術を利用していることはよく噂されている。
CoinPostでも以前報じたように、ワシントンの2人のアナリストLourdes Miranda氏とRoss Delston氏は、北朝鮮は仮想通貨をうまく利用しアメリカからの制裁を逃れていると主張している。
また資金収集の手段として仮想通貨詐欺を行なっているとも言及した。
今月初めには「Lazarus」という北朝鮮のハッカー集団が今までに約640億円もの大金を盗んだとの報道もある。
Recorded Futureの報道によれば北朝鮮の幹部らがビットコインやモネロのマイニングを比較的小規模で行なっているとし、また、こうした同国の仮想通貨投資詐欺を目的とした2018年初めから現在までの取り組みは、世界的な懸念点となっている。
とくにMarine ChainやHOLDコインは北朝鮮のスキャムプロジェクトと見られている。
中でもMarine Chainはかなり高度な詐欺方法が用いられ、北朝鮮政府の国連からの経済制裁を逃れるための一翼を担っていた。
シンガポールとの繋がり
CCNの報道によるとMarine ChainのCEOであるHyoMong Choi氏とJonathan Foong Kah Keong氏がMarine Chainの詐欺行為の鍵となると報じている。
同報道によれば、北朝鮮の国連からの経済制裁を回避するため、同国を支援しているとされる企業とFoong氏との間に繋がりがあるとし、これら企業は北朝鮮が交易しやすいよう、3カ国の便宜船籍を与えた疑いがある。
つまりFoong氏は単なる仮想通貨を利用したスキャマーではなく、北朝鮮政府によって経済制裁を逃れるために雇われた同政府の戦略の鍵となる人物である可能性がある。