はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

SEC長官が「リブラ専門の対策チーム」存在を明かす、米公聴会の質疑応答で

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨に関する公聴会を開催
フェイスブック主導のリブラを初めとする仮想通貨に関する公聴会が米下院主催で開催された。SECコミッショナーや国会議員など関係者の発言要旨をまとめた。

仮想通貨に関する公聴会

米証券取引委員会(SEC)のJay Clayton長官ら出席の下、フェイスブック主導のリブラを初めとする仮想通貨に関する米議会の公聴会が、米下院の金融サービス委員会主催で開催された。

本稿では、発言者ごとに異なる見解を示していることから、各登壇者ごとの発言要旨まとめていく。

米下院金融サービス委員会のMaxine Waters委員長

公聴会は、米下院金融サービス委員会のMaxine Waters委員長による「フェイスブックは、米ドルと競合するグローバルな金融システムを作ろうとしている」との手厳しい見方で始まった。議題が金融市場全体に広がる中、公聴会はリブラへの懸念を中心に進んでいった。

7月に行われた米国下院の金融サービス公聴会では、これまで国家主導の通貨発行における巨大金融ネットワークを、リブラ関連の数社が携わるという環境に対し、各国から重大な懸念が示されるなか、フェイスブックの仮想通貨責任者であるDavid Marcus氏は、「リブラは、米ドルのような法定通貨の役割を目指すものではない」と弁明している。

下院議員Patrick McHenry氏

仮想通貨市場については、規制を緩めるよう要請した議員もいる。

下院議員Patrick McHenry氏はSECに対し、規制のハードルを下げるように要請した。SECのコミッショナーRobert J. Jackson氏は、消費者や投資家に対して透明性を向上させる必要性に言及した。

SECコミッショナー Hester M. Peirce、Elad L. Roisman、Allison Herren Lee

「クリプト・ママ」ことHester M. Peirceコミッショナーは、「SECの仕事は、投資家の代わりに決断をすることではない」と懸念を表明。適度に規制を整備することの重要性を強調し、投資家、企業、他の規制機関と協力していくことが必要であると語った。

Elad L. Roisman氏もこれに同調し、「質の高い市場を提供することの方が優先だ」との考えを述べている。投資領域にも話題が及ぶ中、Allison Herren Leeコミッショナーはリブラについて、民間企業が私的に資金を集めていることを懸念していると説明した。

SEC長官 Jay Clayton

Al Green議員は、リブラの有価証券性について質問。Clayton長官は以下のように回答した。

 

利益を生まないものは有価証券に当たらないという考えは、少し単純化しすぎだ。この点についても多くの弁護士が時間をかけて精査している。

Jay Clayton長官は、ITやサイバーセキュリティにおけるSECの進歩を賞賛するする一方で、まだ重大なリスクを回避できるほどではないと警告。投資面については、現在よりも適合投資家が参加しやすいような市場にしていくという意志を示した。

また、現在の規制はデジタル資産には不充分であるという問題を指摘しながら、仮想通貨の可能性を支持すると説明している

一方で、リブラについては議員や規制当局側でまだ懸念が残っているようだ。

Brad Sherman議員は7月に行われた公聴会で、米ドルは極めて優秀な通貨だと前置きした上で、リブラは、マネーロンダリングや違法ドラッグの売買、テロ資金供与などの犯罪に利用される可能性があることを指摘した。

「リブラはまだ開発段階だが、仮想通貨に適切な経済圏はすでに構築できているのか」という質問に対しては、Peirceコミッショナーも懐疑的な反応を見せている。

「規制に関する懸念を払拭できるまでリブラをローンチしない考えを、フェイスブックCEOのマーク・ザッカーバーグ氏やMarcus氏が表明しているが、懸念は全てフェスブックに伝えてあるのか」という質問に対してClayton長官は、「SECの中に専門チームを作って対策をしている」と回答。既にこの問題について重点的に動いていることを強調した。

CoinPostの関連記事

米SEC、米国債を含むバスケット型ビットコインETFの審査を開始へ
米SECはWilshire Phoenix社が申請中のビットコインETFに対する審査を正式に開始した。
リブラの開始目処に変更なし 2020年の開始へ規制当局との対話継続
リブラのローンチ日時が、これまでの予定通り来年2020年に据え置かれることがわかった。フェイスブック子会社「カリブラ」のCEO David Marcus氏が、規制当局への対応含め、プロジェクト進捗に変更はないと楽観的見解を示した。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/27 木曜日
17:00
韓国大手取引所アップビット、約48億円の不正流出 全額を自社資産で補償へ
韓国最大の仮想通貨取引所アップビットがソラナネットワークで約48億円の不正流出を発表。24銘柄が流出も全額補償へ。ホットウォレットから未承認送金、入出金サービスは一時停止中。
15:07
リップル社のステーブルコイン「RLUSD」、アブダビADGMが正式認定
中東での企業利用が加速へ リップル社は27日、同社の米ドル連動型ステーブルコイン「RLUSD」が、アブダビ金融サービス規制庁(FSRA)により「法定通貨参照トークン」として正式…
14:02
Xapo Bank、ビットコイン信用ファンドの提供範囲を拡大
ジブラルタルのXapo Bankがビットコイン建て信用ファンドを全会員に拡大。初期段階で1億ドル調達。2022年の業界崩壊後、厳格なリスク管理で市場回復。長期BTC保有者向けに安定利回りを提供。
14:00
ビットコイン需要の低迷続く 市場は横ばいか=Glassnode分析
Glassnodeが最新市場レポートで、仮想通貨ビットコインの需要低迷を指摘した。新たな資金流入が回復するまで市場は狭いレンジで推移する可能性が高いと分析している。
13:55
タイ当局、サム・アルトマンのワールドコインに120万件の虹彩データ削除を命令
タイ個人情報保護委員会が、生体認証プロジェクトWorldに対し、仮想通貨と引き換えに虹彩スキャンデータを収集した行為が個人情報保護法違反として、120万件のデータ削除と業務停止を命令。世界各国でも同様の規制措置が相次いでいる。
13:35
世界取引所連合が米SECに書簡、仮想通貨企業への免除措置見直しを要請 トークン化株式に懸念
世界取引所連合が米証券取引委員会にトークン化株式を提供する仮想通貨企業への包括的な免除措置の見直しを求める書簡を送付した。ナスダックやCMEグループなどが加盟する同連合は、適切な規制遵守なしに仮想通貨プラットフォームが証券取引所の役割を果たすことへの懸念を表明。
11:10
「BTCが74000ドルまで下落しても転換社債に対する価値は5.9倍」ストラテジー
ストラテジー社は、仮想通貨ビットコインの価格が同社の平均購入価格である74,000ドルまで下落しても、転換社債に対して5.9倍の資産を保有していることになると投稿。債務の安全性を強調した。
10:30
韓国最大級仮想通貨取引所Upbit、ネイバーと合併 約1.5兆円規模の株式交換で傘下に
韓国IT大手ネイバーが仮想通貨取引所Upbit運営のドゥナムを1.5兆円規模で買収。韓国国内シェア7割超のUpbitとネイバーペイを統合し総合デジタル金融エコシステムを構築。2025年6月の合併発効を目指す。
10:15
BTCマイナーのクリーンスパーク決算発表、売上高が過去最高に AIインフラを拡大中
ナスダック上場のビットコインマイナー、クリーンスパークが決算報告。過去最高の売上高を記録した。AIとビットコインの両ワークロード対応の包括的プラットフォームへ進化中だ。
09:55
ソラナ特化型ウペクシが最大35億円調達、SOL財務戦略などに利用
ナスダック上場のウペクシが普通株式とワラントの私募により最大2300万ドルを調達すると発表した。調達資金は仮想通貨ソラナ財務戦略と運転資本に充てられる予定だ。
08:45
セキュリタイズがEU取引決済システム認可を取得、アバランチで展開へ
セキュリタイズがスペイン国家証券市場委員会からEU全域での取引決済システム運営認可を取得した。同社は米国とEUの両方でライセンスを持つ唯一の企業となり、欧州システムはアバランチ上に展開される。
08:00
S&P、USDTのドルペッグ能力を最低評価に引き下げ
S&Pは、テザー社の米ドルステーブルコインUSDTに対する評価を最も低い「5」に引き下げた。仮想通貨ビットコインを準備資産として保有する割合などに触れ、判断の根拠を説明している。
07:02
大口投資家の売りが加速、ビットコイン平均入金額が1年ぶりの高水準に=クリプトクアント
クリプトクアントが報告したデータによると、ビットコイン価格が8万ドルまで下落した後、大口トレーダーによる取引所への送金が増加している。最近では9000BTCが送金され、その45%が100BTC以上の大口入金だった。
06:25
ビットワイズのドージコインETFも取引開始、グレースケールに続く
ビットワイズがドージコインETFの取引を米ニューヨーク証券取引所で開始した。管理手数料は0.34%で最初の1カ月間は資産5億ドルまで免除され、グレースケールとREX-オスプレイに続く3番目のドージコインETFとなる。
05:55
ビットコイン、売りは飽和領域に近づくか K33が長期的な買い場と分析
K33リサーチは仮想通貨ビットコインが過去最高値から36%下落した現在の相場を「感情主導の行き過ぎ」と分析している。現在の価格乖離が長期投資家にとって魅力的なエントリーポイントと見ている。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧