仮想通貨テザーゴールドの時価総額が突如2倍に
テザー社が2020年に発表した「テザーゴールド(XAU₮)」の時価総額が突如2倍水準まで増加した。(CoinGeckoデータ参照)
テザーゴールドは、スイスの金庫室で保管されている現物の金(ゴールド)に連動する仮想通貨で、保管される金と交換を可能とするテザー社が発行する新たなステーブルコインだ。
仮想通貨取引所Bitfinexで1月に現物取引が開始。2月1日には信用取引(レバレッジは最大5倍)の提供が開始されている。
金を裏付け資産とする仮想通貨では、米仮想通貨企業Paxosが提供する仮想通貨PAXゴールド(PAXG)などもあるが、法定通貨の代わりに仮想通貨市場で圧倒的なシェアを持つUSDTを発行するテザー社は、これまでのビットコイン市場推移にも影響している指摘があり、新たな通貨の発行とその時価総額推移に注目が集まっていた。
今回、テザーゴールドの時価総額が動いた変化値は、約2倍。XAU₮発行から初めて時価総額が大幅に増加。約13億円の水準を記録した。USDTとの時価総額比率は未だ320分の1と市場への影響が警戒されるレベルには達していない。しかし、裏付け資産証明の問題など、過去のテザー関連の事例から、新たなマーケットの注目ポイントが動き出したとの指摘も見られた。
一方のUSDT(テザー)は、現在時価総額や供給量の上昇は見られていない。USDTの時価総額が大きく変動した最後のタイミングは2019年10月で、約3ヶ月に渡って同水準を維持している。