ブロックチェーンのツールキットを公開
世界経済フォーラム(WEF)は28日、サプライチェーンがブロックチェーンを導入する際に活用できるツールキット(Blockchain Deployment Toolkit)を公開した。
WEFは新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、サプライチェーンの脆弱性が露呈したと説明。ブロックチェーンのような技術を活用し、業務の効率性や関係者間における信頼性の向上を目指す良い機会だと述べている。
新たらしい技術を導入する時にはスピードと明確さが必要であるため、ガイドラインとして本ツールキットを活用して欲しいというのが、公開の意図だ。
ツールキットは主に、データ保護やサイバーセキュリティ対策、法規制に対するコンプライアンス、税制など14のセクションで構成されている。最初から読み進めて全体的なガイドラインとして利用することもできるし、興味のあるトピックを選んで使用を開始することができる構成になっているという。
公開のタイミングはコロナウイルスの影響下にある今となったが、ツールキットの開発には1年以上の月日を費やした。6大陸に渡る50カ国で、100を超える組織と協力。40以上の実在するプロジェクトの分析して、そこから生まれた教訓に基に作り上げた。輸送に関わる機関など、政府の関係当局も制作に協力している。
WEFの発表によると、企業向けブロックチェーンソリューションを提供するR3社が、コロナウイルス感染拡大による再保険のシステムにブロックチェーンを導入する概念実証(PoC)に、本ツールキットを応用することを計画しているという。
参考資料 : 世界経済フォーラム