はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

イーサリアムは2018年以来の大規模ブレイクアウト局面に、ビットコインはハッシュリボンに買いシグナル

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

株式市場と仮想通貨市況

13日のビットコイン(BTC)は、前日比+0.08%高の99.2万円(9280ドル)と横ばいで推移。

前日比369ドル高となった米NYダウの上昇が追い風となり、週明けの東京株式市場も前営業日比300円高の22,500円まで持ち直した。

新型コロナのパンデミックが世界中の人の命を奪い、世界経済や人々の暮らしに深刻な影を落とす中、米ギリアド・サイエンシズのコロナ治療薬「レムデシビル」の臨床試験結果が良好だったことが報じられると、経済正常化に向けて希望が見えたことで投資家心理が改善した。

GAFAM(Google/Amazon/Facebook/Apple/Microsoft)構成比の高い「ナスダック」市場は、過去最高値を更新するなど絶好調だ。 新型コロナ感染拡大の影響で、Amazonなどのeコマース(電子商取引)需要が世界中で膨らんだほか、オフィスに出社せず遠隔で仕事を行う「テレワーク」などの働き方改革により、先進国を中心にIT業界で再びブレイクスルーが起こるとの見方から、テレワーク関連銘柄を中心に買いが先行している。

ロックダウンなどの国境封鎖策に伴い大きな打撃を受けた、航空機大手ボーイングなどが指数を押し下げる「ダウ」市場とは対照的だ。

Hash Ribbonsに買いシグナル

ボラティリティ減少が著しいビットコイン市場では、「Hash Ribbons(ハッシュリボン)」に買いシグナルが点灯した。

Hash Ribbonsとは、ビットコイン(BTC)採掘速度の2つの移動平均インジケーターを示す指標で、過去の「買いシグナル」点灯後にいずれも高騰していることから、信頼度の高さに定評がある。2016年以前には、ハッシュリボンの買いシグナル点灯後に極めて高い上昇率を記録したほか、昨年12月28日の買いシグナル点灯後も高騰をみせた。

2019年末のシグナル点灯

デジタルアセットマネジメントのCharles Edwards(@caprioleio)は、半減期後の買いシグナル点灯は「特別なものだ」と表現する。

一方、買いシグナル点灯後に必ずしも上昇し続けるものではない。2020年7月現在推移する際どいラインを割り込めば、大幅下落のリスクも十分あるため、相関性の高まる米株市場など外部環境を含め、よく見定める必要がある。

Hash Ribonの買いシグナルについては、FX Uki (@7shou7kin) 氏がわかりやすく解説している。

そのほか、分散型金融(DeFi)の流行が、直近のビットコインを暴落の危機から救ったとの見方もある。

イーサリアムとビットコインの互恵関係

イーサリアム価格は、2018年以来の大規模なブレイクアウトが起こり得る。

ETH/USDのテクニカル分析を行なった仮想通貨ファンドマネージャーのLucid(@Lucid_TA)は、中・長期のレジスタンスラインを見据えながらそう指摘した。

ETH/USDチャート

特に今年6月以降、イーサリアムブロックチェーンを基盤とした分散型ファイナンス(DeFi)エコシステム需要が急拡大している。

DeFiセクターの劇的な成長により、イーサリアムの「オンチェーン指標」は2018年のバブル以来の過去最高水準に達した。ETHのネットワーク成長指標は、2020年の初めから急増しており、アドレスを作成数は今年1月比で+237%に上る。

DeFiバブルの立役者となった大手分散型金融のCompoundが発行するガバナンストークン「COMP」の存在は、新しいトークンを手に入れるための「流動性マイニング」需要を喚起した。COMPの所有権分配に端を発し、市場の投機熱を一斉に高めたとも言える。

Compoundは、仮想通貨マーケットとして機能する分散型オープンソース・プロトコルで、貸し仮想通貨の利息収入やローン組成などを可能にするプラットフォームだ。

表面的には、流動性マイニングは、ビットコインの価格変動はほとんど相関関係はない。しかしながら、BTCやWBTCによってDeFi内でロックされたBTCの価値は、2億4100万ドル相当に上ることから、その分オープンマーケットでの取引供給量が減少し、価格上昇に間接的に影響するとの指摘もある。

COMPガバナンストークンなどを獲得するため、ビットコインに連動したERC-20トークンである「WBTC(Wrapped Bitcoin)」のロックアップ(預け入れ)額は、上昇の一途をたどっている。

例えば、分散型金融プロトコルの「Maker DAO」は、さまざまな仮想通貨資産を担保にして、米ドル連動型のステーブルコイン「DAI」を発行ですることができるが、イーサリアムプラットフォーム上での使用を目的に設計された「ERC-20トークン」もこれに含まれる。

昨今のスモール・ミドルキャップ銘柄が高騰する「第2次・アルトシーズンの兆候」も追い風だ。アルトコインの大半は、基軸通貨であるBTCペアで取引されるため、これが正のスパイラルを生み出し、仮想通貨市場全体の流動性向上に寄与している。

一方、イーサリアム(ETH)のスケーラビティ問題は引き続き重くのしかかる。トランザクション手数料のGAS代が高騰し、dAppsなど関連市場全般でユーザーの利便性低下をもたらすからだ。

Messariの元幹部Qiao Wangは、次世代イーサリアムの「ETH 2.0」が展開され、スケーラビティ問題を解消しない限り、高額のガス代発生により、イーサリアムは「スローダウン」する可能性が高いと論じている。

関連:イーサリアムとは、初心者でもわかる通貨の仕組みと今後の将来性

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/19 金曜日
17:38
税制改正大綱で仮想通貨税制が大きく前進、申告分離課税20%と3年間の繰越控除を明記
政府・与党が2026年度税制改正大綱を決定。暗号資産取引に申告分離課税を導入し、税率は株式と同じ一律20%に。3年間の繰越控除制度も創設される。金商法改正を前提とした条件付きで、2028年施行の見通し。昨年の「検討」から具体化が進み、web3業界の発展に向けた重要な一歩として評価されている。
15:33
米国法銀行初、SoFiがステーブルコイン「SoFiUSD」を発行
米ソーファイ・テクノロジーズが完全準備型の米ドルステーブルコイン「ソーファイUSD」を発表した。パブリックブロックチェーン上でステーブルコインを発行する米国法銀行として初の事例となる。
14:15
2025年の仮想通貨盗難被害額5300億円突破、北朝鮮関連グループの犯行目立つ=チェイナリシス
チェイナリシスが2025年の仮想通貨盗難事件についてレポートを発表。総額5300億円規模であり、Bybitハッキングなど北朝鮮関連グループによる犯行が目立っている。
14:13
サークル、インテュイットと提携 USDC で税金還付や企業決済に対応
ステーブルコイン大手サークルが金融テクノロジー企業インテュイットと複数年の戦略的提携を締結。TurboTaxやQuickBooksなどでUSDCを活用した税金還付、送金、決済サービスを展開し、年間15兆円超の取引に対応へ。
12:10
米上院、トランプ氏の仮想通貨推進派2名を承認 CFTC・FDIC新委員長が就任へ
米上院は12月18日、トランプ大統領が指名したマイケル・セリグ氏をCFTC委員長に、トラビス・ヒル氏をFDIC委員長に承認した。両氏は仮想通貨推進派として知られ、デジタル資産に対するより友好的な規制環境の実現が期待されている。
11:28
米仮想通貨市場構造法案、1月に上院審議へ ホワイトハウス当局者が確認
米ホワイトハウスの仮想通貨担当官が、仮想通貨市場構造法案(クラリティ法案)の1月上院審議入りを確認。業界と伝統的金融機関が最終協議を実施、超党派の協力が成立の鍵に。
11:09
「10月の歴史的暴落の後遺症続く」ラウル・パル、仮想通貨の下落圧力は市場操作ではないと分析
グローバルマクロ投資家のラウル・パルが、10月10日に発生した仮想通貨市場の歴史的暴落について詳細を分析。市場操作の指摘は的外れであり、トランプ関税ショックとバイナンスの深刻な技術障害が重なり、数兆円規模の強制決済をもたらした大規模ロスカットに繋がったという。
10:35
SOL保有企業フォワード・インダストリーズ、株式をトークン化
仮想通貨ソラナの財務企業フォワード・インダストリーズは、自社の株式がソラナブロックチェーン上でトークン化されたことを発表。トークン化株式はDeFiで利用できるとした。
10:05
仮想通貨保有企業株、MSCI除外で約2兆円売却圧力 来年1月に判断
MSCIが仮想通貨保有企業を指数から除外する提案を検討。実施されれば39社で最大150億ドル(約2.2兆円)の強制売却が発生する可能性。業界は1,268の署名を集め強く反発。2026年1月15日に最終判断。
10:02
イーサリアム財団、「ステート肥大化」のリスクを指摘 3つの対応策提案
イーサリアム財団が、ネットワークのステート増大が続くことによる中央集権化リスクなどを警告した。この課題に対する3つの対策を提案している。
09:35
NYSEの運営会社ICEが仮想通貨企業ムーンペイに出資交渉、評価額50億ドル目指す
ニューヨーク証券取引所を運営するICEが仮想通貨決済企業ムーンペイへの出資交渉を進めていることがブルームバーグの報道で明らかになった。
08:35
JPモルガン、ステーブルコイン市場の成長予測を維持も1兆ドル規模には否定的
JPモルガンのアナリストがステーブルコイン市場は2028年までに5000億ドルから6000億ドルに達すると予測し、1兆ドル規模の予測を否定的に評価した。成長は仮想通貨市場全体と連動すると見ている。
07:55
トークン化株式xStocks、TON Walletに対応
株式のトークン化プラットフォームxStocksは、TONブロックチェーンのTON Walletに対応したことを発表。ユーザーはテレグラムからトークン化した株式やETFにアクセスできる。
07:44
JPモルガンのJPMコイン、コインベースのベースチェーンに移行
JPモルガン・チェースがデジタル預金トークンJPMコインを独自の内部ブロックチェーンからコインベースの「ベース」に移行した。機関投資家の需要に応え、24時間365日のほぼ即時決済を可能にする。
06:40
ビボパワー、韓国ファンドに4.5億XRP相当のリップル株式を調達へ
ナスダック上場のビボパワーがデジタル資産部門を通じて韓国の資産運用会社リーン・ベンチャーズ向けに3億ドル相当のリップル・ラボ株式を調達する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧