仮想通貨市場とBTC(ビットコイン)
欧米をはじめとする新型コロナウイルス感染拡大(第二波)懸念の強まりを受け、S&P500指数は7.89%下落。 過去1週間に渡る現金回帰で「米ドル」が急騰し、株式、金、ビットコインといったリスクオン資産は急落に見舞われた。
一方、25日の米株式市場では、ダウ平均が前日比358ドル(1.3%)高の2万7173ドルで終えている。
グレースケールがBTCを大量追加購入
GrayscaleInvestmentsは、過去1週間で17,100BTCを追加購入したことがわかった。
Grayscale bought 17.1k BTC in the last 7 days.#Bitcoin pic.twitter.com/9GS9tOQxZu
— Bybt (@bybt_com) September 27, 2020
公式サイトに「デジタルゴールド時代の好機」のキャッチコピーを掲げるGrayscale Bitcoin Trustは、主に機関投資家からの需要を背景に、48億ドル(5000億円)相当のビットコインを保有するとされる。
2013年に設立されたGrayscale Investmentsは、デジタル通貨を主な投資事業とするDigital Currency Groupの子会社で、金融の中心地である米ニューヨークに本社を置き、そのほかの顧客は、ヘッジファンドやファミリーオフィス、年金、基金、適格投資家が含まれる。
「Grayscale Bitcoin Investment Trust」は、市場価格をベンチマークとする投資信託であり、投資対象をビットコインのみとした初の証券だ。とりわけ需要が高いのが、オープンエンド型投資信託の「グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)」である。
グレイスケールのBTC資産は、カストディアンとしてコインベースカストディが保管する。
GBTCは、1受益証券当たりのBTC保有比率が、ビットコイン市場価格に連動する投資成果を目指すものであり、仮想通貨特有の問題である「秘密鍵」などの漏洩・ハッキングリスクなどが存在しないことになることから機関投資家を中心に需要が拡大。「プレミアム(価格乖離)」が常態的に発生している。
グレイスケールは今年4月、20年第1四半期に3億8900万ドルがビットコイントラストに投資されたとしており、「1年間の流入が初めて10億ドルを超え、機関投資家がデジタル資産へのエクスポージャーを増やしていることを示している。」と明かした。
ビットコイン動向
28日の暗号資産(仮想通貨)市場。 ビットコイン(BTC)価格は、前日比+1.28%の115.3万円(10938ドル)と回復した。
27日に200ドルほど下落する場面があるも、10500〜10600ドルを割らずに切り返すなど一定の強さがうかがえる。続伸した場合、やはり11100ドルが攻防の要となりそうだ。
海外のアナリストNunyaBizniz(@Pladizow)は2015年比較のフラクタル分析を根拠に、大局的な下降トレンドを抜けた後、支持線の再チェックをしている段階との認識を示した。ロールリバーサルに成功すれば、長期的な強気相場の期待が膨らみやすくなる。
関連:抑えておきたいテクニカル分析「ロールリバーサル」を初心者向けに解説