BTC脱税の男性、容疑を認める
暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の取引で得た利益を過少申告したとして、「所得税法違反」の罪に問われていた石川県在住の会社役員の男性が、金沢裁判所で行われた初公判で起訴内容を認めた。
初公判が行われた9日、検察側は被告の「脱税は国家の租税収入を妨げる行為」と指摘した上、懲役1年と罰金2200万円を求刑した。
弁護側は、被告人が「仮想通貨で得た利益の所得計算方法が複雑で理解できていなかった。」などと述べ、脱税発覚直後に修正申告を行った事情を踏まえ、情状酌量を求めた。容疑者は起訴内容を認めている。
公判は即日結審し、判決は3月30日に宣告されることとなった。
仮想通貨脱税初の告発事例
石川県在住の会社役員は、2017年から2018年にかけて行ったビットコイン取引で約1億9000万円相当の利益を得ながら、「利益120万」と虚偽内容を申告。総額7400万円を脱税した疑いで、金沢国税局から20年3月に起訴された。
同国税局によれば、仮想通貨の脱税で告発された初の事例となった。「特に悪質性が高く、動機が身勝手」だとして検察に起訴された。
ビットコインなど仮想通貨取引で得た利益は、雑所得として確定申告する義務がある。