トラベルルール対応まとめ
国内で事業を展開する複数の暗号資産(仮想通貨)取引所が、「トラベルルール」への対応を表明している。
トラベルルールは「利用者の依頼を受けて仮想通貨の送付を行う交換業者は、送付依頼人と受取人に関する一定の事項を、送付先となる受取人側の交換業者に通知しなければならない」という決まり。
FATF(金融作業部会)が提唱したもので、テロリスト等が決済手段として仮想通貨を用いることを防ぐことなどを目的としている。
トラベルルールとは
金融活動作業部会(FATF)が定めたマネーロンダリングの防止等を目的としたルール。VASP(仮想資産サービス提供業者)に対し、VASP間の取引における顧客情報の確認、共有において厳格な基準を設ける。
▶️仮想通貨用語集
今回の取引所の動きは、日本政府が14日に発表した、ウクライナに侵攻するロシアに対する経済制裁の実効性を強化を受けてのもの。日本暗号資産取引業協会(JVCEA)は同日、「トラベルルール対応タスクフォース」が要請を検討していることを告知していた。
執筆時点で、トラベルルールへの対応と、その詳細を発表している取引所は以下の通りだ。
「トラベルルール」対応を表明した取引所(開始日)
22/03/28 | bitFlyer(ビットフライヤー) bitFlyer(ビットフライヤー)は28日より、トラベルルールに対応。仮想通貨の外部送付を行う際、受取人が「送付依頼人本人」か否か、送付依頼人本人でない場合は受取人の氏名(法人の場合は名称)に関する情報を求め保管する。仮想通貨交換業者等の名称も取得、保存する。(公式発表) |
22/03/29 | BITPOINT(ビットポイントジャパン) BITPOINT(ビットポイントジャパン)は29日より、トラベルルールに対応。受取人が出金依頼人本人か否か、依頼人本人でない場合は受取人の氏名(法人の場合は名称)に関する情報を取得。仮想通貨交換業者等の名称の保存も行う。(公式発表) |
22/03/30 | Coincheck(コインチェック) Coincheck(コインチェック)は30日より、トラベルルールに対応。受取人が「送付依頼人本人」か否かに加えて、仮想通貨を受け取る業者の情報が新たに取得・保存する。送付依頼人本人でない場合、受取人の氏名(法人の場合は名称)も取得の対象となる。個人と法人、すべての利用者が対象。(公式発表) |
22/03/30 | SBI VC トレード SBi VC トレードは30日より、トラベルルールに対応。受取人が「送付依頼人本人」か否かの情報と、仮想通貨交換業者等の名称が取得、保存される。送付依頼人が本人でない場合、受取人の氏名(法人の場合は名称)も取得する。既に出庫先のウォレットアドレスを登録している場合、受取人に関する情報の追加入力が必要。(公式発表) |
22/03/30 | GMOコイン GMOコインは30日、トラベルルールに対応。仮想通貨アドレスに加えて、「受取側暗号資産交換業者の有無(ある場合はその名称)」「受取人氏名」「受取人住所に関する情報」「受取人との関係」「実質的支配者情報」などの登録を求める。(公式発表) |
22/03/30 | DMM Bitcoin DMM Bitcoinは30日、トラベルルールに対応。仮想通貨の送付を行う際に、出金先アドレスや受取人が利用者自身であるか否かなどの情報を取得する。入金の際は、入金元に係る仮想通貨アドレスなども保存する。(公式発表) |
22/03/30 | Bitgate Bitgateは30日、トラベルルールに対応。受取人が「送付依頼人本人」か否か、送付依頼人本人でない場合は受取人の氏名(法人の場合は名称)に加えて、受取側の仮想通貨交換業者等の名称を取得・保存する。(公式発表) |
22/04/01 | Zaif Zaifは4月1日より、トラベルルールに対応。送付依頼人情報(氏名、住所又は顧客識別番号)と受取人情報 (氏名、送付先仮想通貨アドレス)、受取側となる仮想通貨交換業者の有無・ある場合はその名称データを取得し、保存する。(公式発表) |
22/04/01 | Liquid Liquidは4月1日より、トラベルルールに対応。受取人が出金依頼人本人か否か、出金依頼人本人でない場合は受取人の氏名(法人の場合は名称)に関する情報を取得し保存する。仮想通貨交換業者等の名称も保存と取得を行う。(公式発表) |
22/04/01 | ビットバンク(bitbank) ビットバンク(bitbank)は4月1日より、トラベルルールに対応。利用規約とプライバシーポリシーを改訂し、認定資金決済事業者協会の自主規制規則改正を反映する。(公式発表) |
22/04/01 | Huobi Japan(フォビジャパン) Huobi Japan(フォビジャパン)は4月1日、トラベルルールに対応。仮想通貨の送付を行う際に、送付依頼人と受取人に関する情報の一部を取得・保存を行う。(公式発表) |
22/04/01 | 楽天ウォレット 楽天ウォレットは4月1日、トラベルルールに対応。仮想通貨の送付を行う際に、受取人が「送付依頼人」本人か否か、本人でない場合は受取人の氏名(法人の場合は名称)に関する情報と、仮想通貨交換業者等の名称を取得・保存。その他、マネー・ロンダリング及びテロ資⾦供与防止の観点から必要と判断する情報も取得する。(公式発表) |
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