はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

コナミ初のweb3プロジェクト「ZIRCON」関係者インタビュー|TGS2023 NFTマーケットプレイス「リセラ」も発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

コナミがweb3進出

国内ゲーム大手企業のコナミデジタルエンタテインメントは21日、「東京ゲームショウ2023(TGS2023)」のステージにおいて、ブロックチェーン技術を活用してファンタジー世界を共創することができる「PROJECT ZIRCON(プロジェクト・ジルコン)」を発表した。

ZIRCONは、キャラクターをNFTとして保有し、その名前やプロフィール、能力などを決めることによって、架空の世界の創作に参加できるweb3プロジェクトだ。

惑星を舞台にユーザーと一緒に作り上げていくとしており、将来的にコナミブランドでのゲーム化をはじめ、アニメや小説など、さまざまなメディアで展開することを目指している。

公式X(旧Twitter)では、「ジルコン」の由来について次のように述べている。

地球最古の鉱物とされるジルコンは、無色透明なダイヤモンドと似たような外観を持つことがあるほか、ブルー、ブラウン、オレンジ、ピンクなど多様な色が存在する。

TGS2023では、KONAMI独自のシステムでありNFTマーケットプレイスでもある『リセラ(Resella)』も発表された。サービス利用からNFT売買まで「PROJECT ZIRCON」に合わせてサービスを開始する予定だ。

Resella

これまでのNFT普及のためのハードルのひとつであったガス代(取引手数料)やweb3ウォレットの準備など、ユーザーにとって煩雑な手続きを独自システムにより簡易化した。

これにより、ゲームプレーを楽しみながらNFTを日本円で購入し、不要になったアイテムを日本円で出品・販売できるようになる。

さらに『リセラ(Resella)』では、ゲームのNFTだけではなく、画像/映像の肖像利用をはじめ、興行のイベントチケットやショップの割引券など、さまざまなサービスで利用することを想定している。

Resella

コナミとweb3

コナミは19年7月、暗号資産(仮想通貨)取引所を運営するディーカレットにKDDIや明治安田生命ら12社とともに計34億円を出資した経緯があるほか、22年1月には人気シリーズ「悪魔城ドラキュラ」のNFT(非代替性トークン)のリリースを発表。ラップドETH(wETH)を利用した販売を実施した。

関連:ゲーム大手コナミがNFTオークション参入、第1弾は人気シリーズ「悪魔城ドラキュラ」

PROJECT ZIRCONインタビュー(9/25追記)

東京ゲームショウ2023(TGS2023)でも大きな注目を浴びた「PROJECT ZIRCON」の関係者3名に急遽インタビューを実施させて頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。

KONAMIはいつからweb3事業を?

Kuro:

先端テクノロジーや新規事業開発に携わる「Labo(ラボ)」という部署がありまして、今回発表した『PROJECT ZIRCON(ジルコン)』の創設者(ファウンダー)である“Kuro”と“Shiro”は、web3の新しいコンテンツを研究・開発しています。

金友:

具体的な話が出始めたのは、4年くらい前からですかね。前身として、「ブロックチェーン開発・準備室」を立ち上げました。

当初は「コンテンツの話の前に、まずブロックチェーンで何ができるのか?」というところから手探りで始まり、どのようなweb3サービスを作るべきかイメージが見えにくかったのですが、2023年現在では、チェーンにしてもウォレットにしてもweb3領域を専門とする多くの分野で優れた人材や会社が増えたことで、色々なイメージがしやすくなりました。

チームの人数は

金友:

web3では、今までのビジネスモデルとは異なるさまざまな問題が出てきます。

法務や財務など、共通の課題点は私たちweb3の事業部で集約して解決できるようにしたい。財務・経理部長や部員は兼任で入っていて、それを含めると20数名ですかね。「Labo」も含めて各制作部署で企画されているweb3プロジェクトもあるので、関わっている人数だけでいうならもっと多い。

web3の関連事業では何が正解か分からないこともまだ多いので、方針を1つに絞る必要はないと考えています。プロジェクトごとに有機的につながるチームを組んでいくことが出来れば、社内にナレッジを貯めていくこともできる。

今回発表したKONAMIのweb3共通プラットフォームである「リセラ」を軸としたものがあっても良いと思います。

これまでのキャリアは

Kuro:

業界歴は比較的長く、コナミデジタルエンタテインメントでは、モバイル事業の運営を担当しておりました。

NFTやブロックチェーンが台頭し始めた頃に企画を出していたところ、社内で新規事業部の「Labo(ラボ)」が立ち上がって、参画することになりました。

既存の枠組みからはみ出したような、新しいエンターテイメントを提供したいと考えております。

Shiro:

私は新卒の新入社員として入り、以降はモバイルゲームの運営をしておりました。ラボの部署には、Kuroさんと同じタイミングで加わりました。

昨年、個人の方々がNFTアート(ジェネレーティブ系のPFP)をたくさん作成して反響を集めた時期があって、NFT関連プロジェクトに強い興味を持ちました。今後、個人クリエイターたちがすごい力を持ち始める時代が訪れるかもしれない、という実感があって。

今まさに“コミュニティ”の重要性は、ひとつの潮流となりつつあります。KONAMIの『PROJECT ZIRCON』でも、みんなで“コミュニティ”を創っていき「新しい体験」を創造したい。NFTやトークンの仕組みありきではなく、必要であればそこに存在するというような。

ある人は芸術(アート)で表現したり、ある人は音楽を作曲したりで『PROJECT ZIRCON』の世界に貢献していく。そういった作品をユーザーと一緒に創造できれば良いなと。

Kuro:

『PROJECT ZIRCON』の今後のビジョンとしては、コミュニティの中で次々生まれてきたアイデアでゲーム世界を共創していきたい。

ある意味“カオス”になる部分もあるかと思うんですが、そういった舵取りを含めて楽しんで頂き、あたらしい世界の創世記ならではのダイナミズム(勢い)みたいなものを味わえるようなプロジェクトにしていきたいです。

web2とweb3のマーケティングはどのくらい違うのか

金友:

全然違うと思っています。

私は、今年の春までマーケティングプロモーションの責任者も兼任していましたが、ブロックチェーンに「次のファンマーケティング革命が起きるのではないか?」と可能性を感じたんです。

たとえば、クチコミの効果はあらゆる宣伝・プロモーションより効果が高い。それこそ、テレビCMやウェブ広告でも時に太刀打ちできない程のムーブメントになることもあります。

その点、web3業界(ブロックチェーン)ではユーザー・ファンの行動やコミュニティへの貢献度を可視化することができます。ファンコミュニティのインセンティブについても、金銭的報酬だけではなく精神的報酬やコンテンツに紐づくものを提供することで、ファンの行動を加速させることができるのではと思いました。

将来的には、マーケティングプロモーションの考え方も変化していくのではないかと感じています。

CoinPost読者にひとこと

コミュニティを使って、みんなでファンタジーの世界を創るという私たちの試みは、これまでにない新しい体験だと考えております。

「少しでも面白そう」と思った方は、ぜひ『PROJECT ZIRCON(ジルコン)』に参加いただきたいです。お待ちしております!

「PROJECT ZIRCON」公式アカウント

公式Xアカウント:https://twitter.com/Project_Zircon

Discord:https://discord.gg/xPrunjPeNS

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/24 水曜日
17:57
2025年の調整局面 過去サイクルの「仮想通貨の冬」との違いは?
2025年後半、仮想通貨市場は調整局面を迎えている。しかし過去2度の「冬」とは決定的に異なることがある。トランプ政権の支援、ETF普及、規制整備が同時進行。従来の4年サイクルが崩れる可能性も。2026年の市場展望を専門家の見解とともに解説する。
16:51
ガーナで仮想通貨取引が合法化、2024年取引高は4700億円規模
アフリカのガーナ議会が仮想資産サービスプロバイダー法案を可決し、約300万人が利用する仮想通貨取引を正式に合法化。中央銀行がライセンス発行・監督を担当し、2024年の取引高は4,700億円規模。個人の取引を保護しつつ、事業者には厳格な規制を適用する新たな枠組みを解説。
14:17
ビットコインとイーサリアムに資金集中 仮想通貨市場は年末調整局面へ=Wintermute分析
大手マーケットメーカーWintermuteの分析によると、仮想通貨市場ではビットコインとイーサリアムへの資金集中が加速。機関投資家は夏以降一貫して買い圧力を維持し、個人投資家もアルトコインから主要通貨へローテーションを開始している。
13:25
取引所クリプトドットコム、スポーツ予測市場でトレーダー募集 利益相反の懸念も
仮想通貨取引所クリプトドットコムがスポーツ予測市場のトレーダーを募集している。流動性提供を担当する職務内容だが、利益相反に当たるとの議論も浮上している。
10:20
ブラックロック、ビットコインETFを「今年の3つの投資テーマ」に選出
最大手資産運用会社ブラックロックが、仮想通貨ビットコイン現物ETF「IBIT」を2025年の上位3つの投資テーマに選出した。米国債などと並ぶ投資先として位置づけている。
09:46
コインベースがベース経由でSOL入出金に対応
コインベース取引所が23日、ベースネットワーク経由でのSOL入出金機能を開始。チェーンリンクとの協力により、外部ブリッジを使わずソラナとベース間の直接送金が可能に。ただし日本を含む一部地域では利用制限あり。
09:45
IMF「エルサルバドルのBTCプロジェクトに関する議論は継続中」
IMFは、エルサルバドルに関する職員の報告を公開。報告は40カ月間の中期融資制度のレビューに関する内容で、同国の仮想通貨ビットコインのプロジェクトにも言及している。
08:30
米Amplify ETFs、ステーブルコインとトークン化特化の新ETFを上場
米Amplify ETFsがステーブルコイン技術とトークン化技術に投資する2つの新ETFを発表した。ステーブルコイン市場は2030年に3兆7000億ドル、トークン化資産は3兆6000億ドルへの成長が見込まれている。
07:20
ロシア中銀、適格投資家以外の仮想通貨購入の認可を政府に提案
ロシア中銀は、仮想通貨規制のコンセプトを考案して政府に対して法改正の提案を行ったと発表。提案の内容や今後の計画を説明している。
06:55
ソラナ特化型ウペクシ社、シェルフ登録で柔軟な資金調達体制を構築
米上場のソラナ特化型企業ウペクシが米SECにシェルフ登録届出書を提出し、未使用のエクイティラインを解約する計画を発表した。資本調達の効率性向上とコスト削減を目指す動きとなる。
06:20
ビットコイン、金・銀と乖離し上昇に遅れ 大口売り圧力が要因に
仮想通貨ビットコインは金や銀と異なり最高値から30%下落したまま推移。8月以降ナスダックとの相関が乖離し、大口プレイヤーからの売り圧力が上昇を阻んでいると分析された。
05:35
米アリゾナ州、仮想通貨免税法案を提出
米国アリゾナ州で仮想通貨を州税から免除する法案が提出された。連邦レベルでは200ドル未満のステーブルコイン取引を非課税とする超党派法案の草案が発表された。
12/23 火曜日
18:30
CircleのStableFXとは?外国為替をステーブルコインで効率化する戦略を読み解く
1日1,400兆円超のFX市場に、Circle社がステーブルコインで挑む。StableFXの仕組み・強み・日本円ステーブルコインJPYC採択の背景まで、戦略を読み解きます。
18:16
ビットコイン、インフレ調整後の購買力ベースでは10万ドル突破せず=Galaxy分析
ギャラクシー・デジタルの研究者がインフレ調整後、ビットコインは「真の10万ドル」に未達と指摘。しかし日本の投資家は円安効果により米国投資家を大きく上回る実質リターンを獲得。円キャリートレードの典型例を分析。
18:00
edgeX(エッジエックス)とは?エアドロップ情報・使い方を解説
edgeX(エッジエックス)は累計取引高5,900億ドル超の永久先物DEX。独自トークンの発行やエアドロップも予定されています。本記事では特徴や使い方、流動性提供の方法、手数料・リスクまでわかりやすく解説します。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧