はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

日本VCのWeb3企業への投資促進へ LPSの仮想通貨取得に関する法案が閣議決定

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Web3事業創出へ

経済産業省は16日、投資事業有限責任組合(LPS)が取得・保有できる資産に、暗号資産(仮想通貨)を追加することが閣議決定したと発表した。

この法改正が実現すれば日本のベンチャーキャピタル(VC)が、仮想通貨しか発行していないプロジェクトに投資できるようになる。日本のWeb3企業が資金調達して事業を行うハードルが下がることになり、業界からは歓迎の声が多く上がった。

LPSとは、未公開ベンチャー企業への投資を目的として組成される投資事業組合の一種。責任が出資した金額のみに制限された状態で投資することができるため、VCらはLPSの形態でスタートアップ企業へ投資するのが一般的とされる。

VCらから資金調達できればWeb3企業も事業を始めやすくなるが、これまでのルールではLPSから出資を受ける際に渡すのは株式などに限定され、仮想通貨を渡すことはできなかった。

Thirdverse代表取締役CEOの国光氏による上記の投稿によれば、これまでの法律ではWeb3プロジェクトが海外のVCから資金調達をしなくてはならない場合が多く、それが大きな参入障壁になっていたという。国光氏は今回の閣議決定を受け、日本からWeb3スタートアップ企業が多く生まれる大きなきっかけになると期待を示した。

この法改正が実現すれば、LPS側にもメリットがある。出資先が増えることになり、Web3企業が成長していけば、国が推進するWeb3政策の恩恵を受けやすくなる。

今回のルール改正については、昨年9月に日経新聞が報じていた。この時、政府は2024年にもLPS法の改正案を国会に提出すると報道している。

関連海外からも注目 日本政府が仮想通貨企業の資金調達に関する規制を緩和へ

経済産業省は、上述した内容を含む「新たな事業の創出及び産業への投資を促進するための産業競争力強化法等の一部を改正する法律案」は、現在開会中である第213回通常国会に提出される予定だと説明した。

要望実現へ

LPSのルール改正については、海外のプロジェクトも関心を示している。上述した日経新聞の報道の際には、日本で革新的なWeb3プロジェクトが定期的に誕生する可能性もあると期待する声が上がっていた。

税制などと同様に、今回のルール改正は以前から業界団体や自治体が要望している。例えば昨年12月には、日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)が経済産業省への提言内容を公開した。

関連福岡市、仮想通貨企業の規制緩和を提案=内閣府

JCBAは提言を行う前に、VCやWeb3スタートアップ企業、仮想通貨取引所、法律事務所らに調査を実施。その際、今回のルール改正による有益な効果を質問していた。結果は以下の通りで、Web3の起業が盛んになることなどが期待されている。

出典:JCBA

この時JCBAは、Web3事業の振興を目的として、LPSが以下の事業を営むことが可能になるよう経済産業省に提言した。

  • 仮想通貨(決済利用を目的としたものを除く)の取得および保有ならびに運用
  • NFT(非代替性トークン)の取得および保有ならびに運用
  • 決済利用を目的とした仮想通貨の取得および保有
  • 電子決済手段の取得および保有
  • 仮想通貨の貸付け

NFTとは

「Non-Fungible Token」の略で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ゲームや音楽、アート作品、各種証明書など幅広く技術が活用されている。

▶️仮想通貨用語集

関連「NFTを国の成長戦略に」自民党デジタル社会推進本部・平将明議員インタビュー

日本のWeb3政策特集

海外からも注目 日本政府が仮想通貨企業の資金調達に関する規制を緩和へ 日本の仮想通貨税制は本当に変わる?|WebXレポート&インタビュー
CoinPostアプリで優位性を 「暗号資産法人税制のさらなる改正を」金融庁が令和6年度税制改正要望を公開
なぜ日本政府は「Web3政策」を推進し始めたのか?重要ポイントと関連ニュースまとめ 6月1日施行の改正資金決済法で国内ステーブルコイン発行可能に、多国籍企業にメリットも
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/10 水曜日
18:00
JPYC株式会社、次世代金融カンファレンスMoneyX 2026の企画・運営として参画決定
JPYC株式会社が、2026年2月27日に東京都内で開催される次世代金融カンファレンス「MoneyX」に共催企業として参画。ステーブルコインやデジタル証券など「通貨の進化と社会実装」をテーマに、産官学のリーダーが議論を行う。
17:48
仮想通貨のインサイダー規制導入、市場成熟へ IEO投資上限も提案|金融審議会
2025年12月10日公表の最新の金融審議会報告書で暗号資産(仮想通貨)が金商法の規制対象になることが明記された。IEO投資上限のほか、コード監査義務化、インサイダー取引規制など投資家保護を抜本強化する。交換業者への影響と今後の展望を詳解
17:11
シルクロード関連ウォレット、10年ぶりに突如活動 4.7億円相当ビットコインを送金
10年以上休眠していたシルクロード関連の仮想通貨ウォレット約312個が突如活動を再開し、約4.7億円相当のビットコインを送金。今年は5月にも大規模な移動が確認されている。米政府は押収資産を戦略準備金として保有する方針を示すも、売却疑惑も浮上。
14:59
SEC委員長、2026年に仮想通貨規制の大幅進展を予告 トークン分類制度など導入加速
SEC委員長が2026年の仮想通貨規制大幅進展を予告。トークン分類制度で3カテゴリーを非証券化、1月にイノベーション免除導入へ。前政権の法執行重視から明確なルール制定へ転換。
14:10
著名投資家レイ・ダリオ「中東は資本家のシリコンバレー」:国家によるAI・デジタル資産戦略を絶賛
著名投資家レイ・ダリオ氏がAIのハブとして急速に成長する中東を高く評価し、「資本家のためのシリコンバレーになりつつある」と述べた。一方、マイケル・セイラー氏は中東がビットコイン担保型デジタル銀行システムによって「21世紀のスイス」になる可能性を指摘した。
11:05
「ビットコイン・アフターダークETF」申請 夜間取引時間の高パフォーマンスに着目
ニコラス・ウェルスが米国夜間取引時間のみ仮想通貨ビットコインを保有する新たなETFを申請した。夜間の高リターン傾向に注目したものだ。ヘッジ型ETFも同時申請した。
09:50
プライバシー重視のステーブルコイン「USDCx」、Aleoのテストネットでローンチ
仮想通貨のステーブルコインUSDCを発行するサークルは、プライバシー機能を持つL1ブロックチェーンAleoのテストネットでUSDCxがローンチされたことを発表。ユースケースなどを説明した。
09:48
仮想通貨市場は政策待ち姿勢 ビットコインとイーサリアムに資金集中=Wintermute分析
Wintermuteの最新市場分析によると、仮想通貨市場は米FRBや日銀の政策決定を前に様子見姿勢を強めている。資金はビットコインとイーサリアムに集中し、レバレッジ水平は低位。先週金曜の急落後も市場は底堅さを保ち、質への選別が進む。レンジ相場継続の見通し。
09:05
プライバシー重視ブロックチェーン「Octra」、30億円規模のICO実施へ
完全準同型暗号技術を採用する仮想通貨プロジェクト「Octra」が2000万ドル規模のトークンセールを実施する。これまでも分散化重視で資金調達を行ってきた。
08:40
コインチェック、NACの新規取扱いを検討 NOT A HOTELとRWA領域で協業強化へ
コインチェックがNOT A HOTEL DAOの暗号資産NACの取扱い検討とRWA領域の協業強化を発表。NACの活用や共同サービスの開発方針について解説します。
08:20
「仮想通貨市場は次の10年間で最大20倍成長する可能性」Bitwise幹部
Bitwiseの最高投資責任者は、仮想通貨市場は次の10年間で10倍から20倍まで容易に成長する可能性があるとの見方を示した。ビットコインなどを例に挙げ、根拠を説明している。
06:00
仮想通貨トランプ(TRUMP)は「どこで買える?」買い方を初心者向けに解説
ソラナで発行されたトランプ大統領公式ミームコイン『TRUMP』について初心者向けに詳しく解説。Phantomウォレットやソラナ系DEXでの買い方、投資リスク、今後の見通しまで説明しています。
12/09 火曜日
17:40
リミックスポイント、エネルギー事業の中期経営計画を発表 3年で営業利益3.7倍目指す
リミックスポイントが2027-2029年度の中期経営計画を発表。エネルギー・蓄電事業で売上高692億円、営業利益91億円を目指す。日本蓄電池と提携し系統用蓄電所7カ所を共同運営。同社は242億円超の仮想通貨も保有し、多角的な事業展開を推進。
15:52
補正予算の国会質疑で仮想通貨税制が議題に 国民民主党が質問、高市首相は「与党税調で検討中」と答弁
補正予算の国会質疑で暗号資産(仮想通貨)税制が議題に。国民民主党は雑所得として最高税率55%が適用される現行制度を見直し、分離課税化を要求。高市首相は税制改正大綱に基づき与党税調で検討を進めていると答弁した。
13:35
米XRP現物ETF、全期間で純流入を記録 約1459億円に到達
米XRP現物ETFが上場以来全期間で純流入を記録し、約1,459億円に到達。仮想通貨ETF史上2番目の速さで8億ドルを突破し、機関投資家の継続的な買いが続いている
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧