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米ホワイトハウス、アンソロピックのAIモデル「ミトス」の政府導入を準備

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 米政府が国防総省の制限を回避しミトスの導入指針を作成
  • NSAでの実運用が開始

国防総省の制限を回避へ

米トランプ政権のホワイトハウスが、国防総省(DoD)による「サプライチェーン・リスク」指定を回避し、アンソロピック社の最新AIモデル「Mythos(ミトス)」を政府内へ導入する指針を作成していることが29日のAxios報道で判明した。

国家安全保障局(NSA)はすでに機密ネットワーク内で同モデルの実運用を開始しており、米国政府の中枢で最先端AIの確保を優先する異例の事態が進行している。

ホワイトハウスのワイリー首席補佐官やベッセント財務長官は今月、アンソロピック社のダリオ・アモデイCEOと面会し、政権中枢での「生産的な協議」を実施した。財務省は金融システムの脆弱性特定を目的として、ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなど米大手銀行の幹部を招集し、Mythosを用いたセキュリティ防御体制の構築に向けた連携を進めている。

4月7日に発表されたMythosは、ソフトウェアの脆弱性を識別・悪用する極めて高い能力を有しており、モジラのテストではブラウザ内の271件の欠陥を特定した実績を持つ。当初DoDは同社をリスク指定して排除措置を講じていたが、サイバー空間における攻撃と防御のパラダイムシフトを前に、予算管理局(OMB)が主導して主要省庁へのアクセス環境整備を急ぐ方針へ転換した。

関連記事:米NSA、アンソロピック製機密AIモデル「Mythos(ミトス)」を導入

米国家安全保障局(NSA)が、国防総省によるアンソロピック社排除の方針に反し、機密AIモデル「Mythos(ミトス)」を機密ネットワークに導入した。こうした高度AIの台頭は、政府によるサイバー防御の強化を可能にする一方、仮想通貨のスマートコントラクトの脆弱性を悪用する攻撃など、新たなセキュリティ上の脅威に対する警戒感も強めている。

高度AIの流出リスク

Mythosがもたらすシステミック・リスクへの警戒は日本国内にも波及しており、片山さつき財務大臣は4月24日、金融界とリスク認識を共有するための会合を開催した。同会合には金融庁の呼びかけにより、三菱UFJ、三井住友、みずほの3メガバンク幹部に加え、日銀の植田和男総裁や全国銀行協会の加藤勝彦会長、日本取引所グループの山道裕己CEOらが出席した。

関連記事:AIモデル「Mythos(ミトス)」の潜在的リスク巡り、片山財務大臣が3メガ銀幹部・日銀総裁と会合へ

片山さつき財務大臣が24日、アンソロピックの新型AI「クロード・ミトス」のリスクをめぐり3メガバンク幹部や日銀植田総裁と緊急会合を開く。OSの脆弱性を悪用できる能力が金融システムへの脅威として国際的に注目されている。

三菱UFJ銀行の大沢正和頭取がサイバーセキュリティを金融機関のトップリスクに位置付けるなど、国内メガバンクの間でも高度AIの悪用に対する危機感が急速に高まっている。

一方で、一般公開モデルでもMythos固有の脆弱性発見能力が再現可能であるとの調査結果が示され、デジタルインフラ全体の新たな脅威としてモデルの流出リスクが浮上している。

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