はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコインの上位互換を目指す仮想通貨の開発へ MIT、スタンフォード大などの名門大学がプロジェクトとの提携を発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

複数の米名門大学が決済特化型の「より優れたビットコイン」の開発へ
多くの仮想通貨がスケーラビリティ問題などの課題を抱える中、分散技術の研究を行う非営利団体「DTR」に務めるアメリカ名門大学の教授らが共同で、決済に特化した新たな仮想通貨「Unit-e」の開発に乗り出すことが明らかとなった。

アメリカの名門大学|新たな仮想通貨の開発へ

現在ビットコインを含め多くの仮想通貨が、スケーラビリティ問題などの課題を抱える中、分散技術の研究を行う非営利団体に務めるアメリカの名門大学の教授らが共同で、決済に特化した新たな仮想通貨の開発に乗り出すことが明らかとなった。

この仮想通貨の構想は、世界初の分散技術の研究を行う非営利団体「Distributed Technology Research(DTR)」により作り上げられた。

分散技術の発展を目的として、DTRは、米大手の仮想通貨投資ヘッジファンド「Pantera Capital Management LP」から支援を受けている。参加教授が所属する大学は、以下の大学を含めた7校となっている。

  • マサチューセッツ工科大学
  • スタンフォード大学
  • カリフォルニア大学バークレー校
  • イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校

DTRが開発を計画している仮想通貨は「Unit-e」と呼ばれ、今年の下半期にローンチすることを目標としている。もしこの開発計画が成功すれば、1秒あたりのトランザクション処理数は、最大1万ほどになるという。

ビットコインの1秒あたりの平均トランザクション処理数は、3.3から7、イーサリアムは10から30となっている。

下図は、Unit-eの論文の一部抜粋。Unit-eに関する論文はこちらから。

出典:The Distributed Technology Research Foundation

Unit-eは、パフォーマンス、分散型スケーラビリティに重点を置く決済に特化した仮想通貨となっている。

(中略)

世界中で利用される決済システムを築き上げるため、以下の5項目を完全に分散化された状態で達成されるように設計している。

・セキュリティ

・トランザクション処理に遅延のない状態

・十分なトランザクション処理能力

・ユーザビリティ

・プライバシー

これら事項を達成するために、DTRはブロックチェーン技術をあらゆる観点からリサーチし、新たな合意形成やシャーディングの仕組みを設計している。

Sharding(シャーディング)は、イーサリアムの送金遅延や手数料増加など「スケーラビティ問題」に対する解決策の一つ。

データベースを水平方向に分割、検証作業を並列化することで処理能力の大幅向上が見込める。

イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の電子コンピュータ工学科の教授で、同プロジェクトの調査員を務めるPramod Viswanath氏は以下のように語っている。

ビットコインは分散型トラストが実現可能であることを証明したが、世界規模で毎日通貨として使うにはスケーリングが欠けていた。

(仮想通貨は)人類の生活に変革を起こす可能性を秘めたものだが、スケールアップしない限り、変革は起こらないだろう。

現在スケーラビリティ問題や、手数料削減など様々な課題解決に向け、ライトニングネットワークや、Segwit、Segwit2x、ProgPowなど、新技術の導入や考案をしている。

直近では、eCashを開発したことで有名な数学者デビッド・ショーム氏が、仮想通貨取引をより素早く行うためのプラットフォーム開発に取り組んでいる事が昨年末に報じられていた。

しかし、今のところブロックチェーン技術が抱えている問題を完全に解決するソリューションは未だ現れておらず、業界の大きな課題の一つとなって多くの開発者や仮想通貨プロジェクトが独自の案を模索している。

今回新たな仮想通貨プロジェクトを米国の有名大学と連携するDTRのこの取り組みが、スケーラビリティ問題や分散化を実現できるのだろうか。

▶️本日の速報をチェック
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者10,000名突破。

CoinPostの関連記事

(URL)&from=in_article
(URL)&from=in_article
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/19 金曜日
17:38
暗号資産税制が大きく前進、申告分離課税20%を明記 金商法改正が前提
政府・与党が2026年度税制改正大綱を決定。暗号資産取引に申告分離課税を導入し、税率は株式と同じ一律20%に。3年間の繰越控除制度も創設される。金商法改正を前提とした条件付きで、2028年施行の見通し。昨年の「検討」から具体化が進み、web3業界の発展に向けた重要な一歩として評価されている。
15:33
米国法銀行初、SoFiがステーブルコイン「SoFiUSD」を発行
米ソーファイ・テクノロジーズが完全準備型の米ドルステーブルコイン「ソーファイUSD」を発表した。パブリックブロックチェーン上でステーブルコインを発行する米国法銀行として初の事例となる。
14:15
2025年の仮想通貨盗難被害額5300億円突破、北朝鮮関連グループの犯行目立つ=チェイナリシス
チェイナリシスが2025年の仮想通貨盗難事件についてレポートを発表。総額5300億円規模であり、Bybitハッキングなど北朝鮮関連グループによる犯行が目立っている。
14:13
サークル、インテュイットと提携 USDC で税金還付や企業決済に対応
ステーブルコイン大手サークルが金融テクノロジー企業インテュイットと複数年の戦略的提携を締結。TurboTaxやQuickBooksなどでUSDCを活用した税金還付、送金、決済サービスを展開し、年間15兆円超の取引に対応へ。
12:10
米上院、トランプ氏の仮想通貨推進派2名を承認 CFTC・FDIC新委員長が就任へ
米上院は12月18日、トランプ大統領が指名したマイケル・セリグ氏をCFTC委員長に、トラビス・ヒル氏をFDIC委員長に承認した。両氏は仮想通貨推進派として知られ、デジタル資産に対するより友好的な規制環境の実現が期待されている。
11:28
米仮想通貨市場構造法案、1月に上院審議へ ホワイトハウス当局者が確認
米ホワイトハウスの仮想通貨担当官が、仮想通貨市場構造法案(クラリティ法案)の1月上院審議入りを確認。業界と伝統的金融機関が最終協議を実施、超党派の協力が成立の鍵に。
11:09
「10月の歴史的暴落の後遺症続く」ラウル・パル、仮想通貨の下落圧力は市場操作ではないと分析
グローバルマクロ投資家のラウル・パルが、10月10日に発生した仮想通貨市場の歴史的暴落について詳細を分析。市場操作の指摘は的外れであり、トランプ関税ショックとバイナンスの深刻な技術障害が重なり、数兆円規模の強制決済をもたらした大規模ロスカットに繋がったという。
10:35
SOL保有企業フォワード・インダストリーズ、株式をトークン化
仮想通貨ソラナの財務企業フォワード・インダストリーズは、自社の株式がソラナブロックチェーン上でトークン化されたことを発表。トークン化株式はDeFiで利用できるとした。
10:05
仮想通貨保有企業株、MSCI除外で約2兆円売却圧力 来年1月に判断
MSCIが仮想通貨保有企業を指数から除外する提案を検討。実施されれば39社で最大150億ドル(約2.2兆円)の強制売却が発生する可能性。業界は1,268の署名を集め強く反発。2026年1月15日に最終判断。
10:02
イーサリアム財団、「ステート肥大化」のリスクを指摘 3つの対応策提案
イーサリアム財団が、ネットワークのステート増大が続くことによる中央集権化リスクなどを警告した。この課題に対する3つの対策を提案している。
09:35
NYSEの運営会社ICEが仮想通貨企業ムーンペイに出資交渉、評価額50億ドル目指す
ニューヨーク証券取引所を運営するICEが仮想通貨決済企業ムーンペイへの出資交渉を進めていることがブルームバーグの報道で明らかになった。
08:35
JPモルガン、ステーブルコイン市場の成長予測を維持も1兆ドル規模には否定的
JPモルガンのアナリストがステーブルコイン市場は2028年までに5000億ドルから6000億ドルに達すると予測し、1兆ドル規模の予測を否定的に評価した。成長は仮想通貨市場全体と連動すると見ている。
07:55
トークン化株式xStocks、TON Walletに対応
株式のトークン化プラットフォームxStocksは、TONブロックチェーンのTON Walletに対応したことを発表。ユーザーはテレグラムからトークン化した株式やETFにアクセスできる。
07:44
JPモルガンのJPMコイン、コインベースのベースチェーンに移行
JPモルガン・チェースがデジタル預金トークンJPMコインを独自の内部ブロックチェーンからコインベースの「ベース」に移行した。機関投資家の需要に応え、24時間365日のほぼ即時決済を可能にする。
06:40
ビボパワー、韓国ファンドに4.5億XRP相当のリップル株式を調達へ
ナスダック上場のビボパワーがデジタル資産部門を通じて韓国の資産運用会社リーン・ベンチャーズ向けに3億ドル相当のリップル・ラボ株式を調達する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧