- フェイスブック社から独立したリーダーを要請
- リブラの創立メンバーとして参加を表明したVodafoneのCEOはプロジェクト成功のためには、リブラ協会にフェイスブック社から独立したリーダーの就任が必要だという意見を明かした。
フェイスブック社から独立したリーダーを要請
リブラ協会に参加する英大手通信会社Vodafone(ボーダフォン)は、改めて仮想通貨リブラへ支持を表明している。だが、同社のCEOであるNick Read氏は、リブラ協会にはフェイスブック社とは独立した代表取締役(CEO)を選任した方がよいと勧告している。
Read氏は「フェイスブック社からではない取締役が選ばれてリブラを率いていけば、リブラ協会自体の構想や目的を人々は理解するようになるだろう」と発言。フェイスブック社とは独立したリーダーの就任が、プロジェクトの成功確率が高まると考えている。Vodafoneは今後も、リブラ協会のメンバーであり続けるとも付け加えた。
フェイスブックの大きな存在感
リブラプロジェクトは、非営利団体である「リブラ協会」が運営していく体制となっている。フェイスブック社は、その子会社であるカリブラを通して、協会メンバーの一員となっている。各メンバーは同等の投票権を持っているため、制度上はフェイスブック社は他のメンバー組織よりも強い発言権を持つことはない。
ただ、フェイスブック社が発案したリブラにおいては、同社が初期段階で非常に大きな役割を果たしていくことは明らかとは言える。先週公開したロードマップでもそれが明確になっている。
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子会社カリブラは、リブラのブロックチェーン・ネットワークに参加するための技術やデジタルウォレットを開発提供することに当たる。カリブラのCOOを務めるTomer Barel氏は、テストネットでリリースされたリブラのコードは外部の開発者も関わっているものの、その90%がフェイスブック社により開発されていると認めている。
また、カリブラの取締役David Marcus氏はフェイスブック社出身だ。
フェイスブック社は2019年までは、「リーダーシップを維持することになる」と予測しており、メインネットが開始されてからは他の創設メンバーと同じ責任を持つことになるとしているが、少なくとも現時点ではリブラ協会におけるフェイスブック社の存在感は圧倒的に大きい。
リブラは現在、世界中の規制当局の反対に直面しており、リブラ協会に参加予定だった大手PayPalは、メンバーシップを撤回した。また、決済会社のVisa、Mastercard、Stripeの3社に、米国会議員2名がリブラプロジェクトへの参加を再考するよう勧告した。