- TumbleBitおよびZeroLink導入
- ビットコインの取引に匿名性を保つ事が出来るようになる仕組みを導入したプライバシー強化です。
ビットコインのセキュリティを保ちつつ、取引ほぼ無料、即時認証を可能にすることができる、取引手数料削減の解決策として最も期待されるライトニングネットワークをVol.2で紹介しましたが、今回はプライバシー強化とするtumbleBit及びZeroLinkを紹介します。
TumbleBitおよびZeroLinkによるプライバシー強化
これはよく勘違いされがちなことですが、ビットコインは現在プライベートチェーン(匿名)ではありません。
全ての取引は誰でも見れるようにパブリックブロックチェーンに記録され、取引データ分析によると、誰がなにを所有し、誰が誰と取引をしているかなどが公開されています。
現在プライバシーを強化する方法がいくつか存在しますが(ビットコインミキシングなど)、通常これらには大きな不利点があります。
その不利点は通常信頼された機関(trusted party)の必要性や、又プライバシー漏れが生じる点です。
しかし今年この問題は改善されます。最も有望な二つのプロジェクト(TumbleBit、ZeroLink)はもうじきメインネット開発を完了させます。
TumbleBit は2016年、Ethan Heilman氏率いる研究者グループによって提案されました。
これは本来タンブラーを利用し、単一ミックスセッションで全ての参加者から全ての参加者へ、決済チャネルを作るコインミックスプロトコルです。
ミクシングにより参加者はスタート時点のビットコインとは違うビットコインを受け取ります。
そしてより大事なことは、TumbleBitは賢明なクリプトグラフィックトリックを利用し、タンブラーがユーザー間でリンクを作成できないことを保証します。
TumbleBitプロトコル最初の実装は2017年初旬、Nbitcoin開発者 Nicloas Dorier氏によってコーディングされました。
彼の開発はÁdám Ficsór氏や多数の開発者を魅了し、ブロックチェーンプラットフォーム Straitsは今年5月始動予定のBreezeウォレット(ビットコイン対応)にTumbleBitを導入すると発表しました。
昨年12月中旬、Straitsはベータ版のTumbleBitをBreezeウォレットにリリースしました。
ZeroLinkはもう一つの有望なソリューションです。ZeroLinkは2013年Bitcoin Core貢献者兼Blockstream CTO Gregory Maxwell氏によって提案されました。
ZeroLinkはユーザー間の取引を繋ぐことなく、中央サーバーを使いユーザーを繋ぎます。
しかしTumbleBitとは違い、ZeroLinkは全ての利用者間で一つの取引を作るため、コストは断然低いです。
今年Ficsor氏が再発見するまでこのアイデアは忘れられていました。
彼はTumbleBitからZeroLinkプロジェクトにフォーカスを変え、既に初段階の実装を終えています。
Ficsor氏は近日、ZeroLinkインプリメンテーションの試験を終え、改善点が目立つ結果となりました。
しかし彼曰く今後数か月の間に技術の利用が可能になるとのことです。
彼はBitcoin Magazine紙の取材で、以下のように述べました。
『やろうと思えば、今直ぐに公開して、人々にミックスしてもらうことも可能です。
ミックス中に資産を喪失するリスクもなく、正常に実行することができます。
ただ私が不満なのは一部のユーザーにバグが発生する点で、これを改善するために努めています』
Keep an Eye Out for These Bitcoin Tech Trends in 2018
Aaron van Wirdum JANUARY, 02 2018
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