はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

BitMEX、歴代金融危機と直近のパニック相場を独自比較|仮想通貨ビットコインなど

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

『コロナショック』長期化か

世界100カ国以上で大勢の症例が確認され、世界保健機関(WHO)がパンデミックと判断を下した新型コロナウィルスは、ヒトへの感染拡大と同時に、世界のあらゆる投資市場を巻き込み始めている。

世界最大手仮想通貨デリバティブ取引所BitMEXのリサーチ部は、今回のコロナショックが影響を与える金融市場について一連のツイートで指摘。パニック相場で注目する金融商品についても独自に考察した。

歴代の株式市場暴落の一つとなる

3月に入ってからの米株式相場は、1日の下げ幅が続々と歴代記録を更新。9日、12日と今週に入って2回にわたり、一時売買を停止するサーキットブレーカーが発動。また、トランプ米大統領のヨーロッパ(英国を除く)からの入国制限の発表を受けて、欧州株も10%以上下落し、日経平均株価も大幅に続落し、1万8000円を割り込むなど、日増しに深刻な状況に陥っている。

BitMEXリサーチは、1929年ウォール街大暴落、1973年石油危機、1987年ブラックマンデー、1991年日本不動産バブル崩壊、1992年ブラック・ウェンズデー(ポンド危機)、1997年アジア通貨危機、2000年ドットコムバブル、2007年世界金融危機の一連の株価暴落に、コロナショックが仲間入りしたと述べた。

コロナウィルスの感染拡大は、予期せぬものだとしながらも、低金利政策や、ボラティリティの抑制、買い手側のレバレッジの拡大によって、金融市場は根本的な脆弱性を持っていたとBitMEXリサーチは、指摘している。

他の投資市場へも影響、仮想通貨相場も暴落が続く

コロナショックの影響は株式市場だけにとどまらず、あらゆる投資資産が売られ、米ドル(その他の現金)へと回避している。12日は、ニューヨーク原油先物市場も大幅に続落、米社債市場でも、低格付け企業やエネルギー関連企業の金利が急上昇するなど、これからの企業の資金繰りを不安視する動きが見られた。

「有事の金」=ゴールドでさえも、利確し流動資金を確保するために売られていると、多くのアナリストは見ている。

これまで、株式相場との相関が低いと考えられてきた仮想通貨市場も例外ではない。世界的なリスクオフは仮想通貨市場もついに直撃した。

12日にはビットコインが一時、5000ドル台まで暴落し、フラッシュクラッシュが発生。BitMEXでは、545億円相当に当たる68224BTCのロスカットも発生した。今日になっても、ビットコインをはじめとする仮想通貨は下げ止まらず、執筆時点で5000ドルを割り込み、下げ幅はほとんどの通貨で40%超となっている。*13日、一時4000ドル台を割り込むも、のち急反発をしていた。

各国政府の財政出動の効果は

コロナショックは世界経済へ大きく影響を与えており、経済協力開発機構(OECD)は世界経済がリーマンショック以来最大の危機に直面していると警告している。

欧米ともに量的緩和政策を進めている。アメリカでは米連邦準備理事会(FRB)が、短期金融市場に2日間で1兆5千億ドル(約158兆円)規模の追加の資金供給を実施することを決定。

 

欧州中央銀行(ECB)も年末までに1200億ユーロ(約14兆円)の資産を追加購入を決めている。

また、各国政府は経済活動の急低下に対処するため、様々な緊急の対応策を打ち出している。

ヨーロッパで最大の感染者数と死者を出しているイタリアは、2全土で個人の移動を制限、食料品や医薬品を扱う店舗以外の営業を停止する措置を取るなど、最も状況が緊迫しているが、250億ユーロを経済対策に充てる計画だという。 また、経済への打撃を和らげるため、イタリア全土で住宅ローンの支払停止措置が講じられると、経済副大臣が表明している。

このような政府の行動がクレジット市場にもたらす影響にBitMEXリサーチは注意を払っており、中でも、長期社債ETFプットオプションに注目しているという。 

しかし、コロナ危機に対する大規模な財政出動や量的緩和政策が、従来の金融危機のように功を奏するかどうかはわからない。

これまでの金融危機のように、資金供給の問題が焦点となるのではなく、世界中で「人の流れ」が大幅に低下することの影響は未知数だ。人の流れが止まると、モノの流れとカネの流れも大きく変わってしまうだろう。

 

目に見えないウィルスの感染拡大が、金融を含む社会システム全般に多大な影響を与え始めている。

参考:BitMEX

13日の注目記事

仮想通貨ビットコイン一時前日比40%安、さらなる暴落も急反騰でセリクラなるか
コロナショックによる株式市場の歴史的暴落に伴い、仮想通貨ビットコインは一時3000ドル台に突入。200週移動平均線など重要ラインを一気に割り込んだものの、その後大幅反発した。
BitMEX CEOの仮想通貨価格予想が的中 ビットコイン復活のキッカケも指摘
大手仮想通貨デリバティブ取引所BitMEXのアーサーCEOは、12日夕方の相場全体暴落の直前に、ビットコインの下落が続くとする価格予想を行なったことがわかった。アーサーの価格予想はおよそ一年振りだ。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10:35
「1兆ドル予測は楽観的すぎた」、 JPモルガン ステーブルコイン時価総額の2028年予測を下方修正、
JPモルガンはステーブルコイン市場の2028年予測を5000億ドルとし、他社の1-4兆ドル予測を否定。決済利用は6%に留まり、主用途は仮想通貨取引と指摘。
10:00
ビットコイン、クジラによる売却と機関投資家の需要が拮抗=報道
仮想通貨ビットコインの大口保有者が過去1年で50万BTCを売却する一方、機関投資家の需要増加により価格が膠着している。今後のビットコイン価格については様々な見解がみられる。
09:30
ロビンフッドCEO OpenAI株式トークン化を「革命の種」と表現も、提携否定で波紋広がる
ロビンフッドがOpenAI株式トークン化サービスを欧州で開始したが、OpenAIは提携を否定。テネフCEOは「トークン化革命」と強調するも、未上場株式の権利問題が浮き彫りに。
09:16
仮想通貨SEI、国内取引所OKJに新規上場へ
国内暗号資産取引所OKJが2025年7月8日からセイ(SEI)の取扱いを開始。ゴールドマンサックス・Robinhood出身者が開発した高速ブロックチェーンで、米国でETF申請も話題。入出庫は7月8日、売買は7月11日17時開始予定。
09:00
ビットコイン今年4度目11万ドル超え、株価相関強まり最高値更新も視野に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは3日に今年4度目となる一時11万ドル突破を記録した。7月3日から4日にかけて、トランプ政権の大きく美しい法案が可決されたことに加え、米雇用統計が底堅い推移を示したこと、さらにシンシア上院議員が暗号資産の減税法案を提出したことが追い風となった。
08:05
ETF購入減速でビットコイン価格上昇に陰りか、ETHは蓄積量が過去最高に=Cryptoquant分析
仮想通貨ビットコインETFとMSTR(ストラテジー)の購入は大幅減速、全体需要の縮小で価格上昇が鈍化。一方、イーサリアムは6月に蓄積アドレスが史上最高を記録、機関投資家による大量保有が続く。
07:45
米下院、7月14日の週を「仮想通貨週間」と指定 3つの主要法案を審議
米下院指導部が7月14日の週を「仮想通貨週間」に指定し、GENIUS法、CLARITY法、反CBDC監視国家法を審議すると発表。
07:25
IMF、パキスタンの仮想通貨採掘などへの補助金提供提案を却下
IMFは、パキスタン政府による仮想通貨マイニングなどのための電気代補助提案を却下。同国は、ビットコインのマイニングとAIのデータセンター向けに2,000MWの電力を割り当てる計画を発表している。
07:20
ビットコイン今後の価格、9.5万ドルまで下落の可能性も=アーサー・ヘイズ分析
仮想通貨アナリストのアーサー・ヘイズ氏は、8月のジャクソンホール会議まで市場が横ばいか軟調な展開を予想。TGA補充の影響でビットコインが9万~9.5万ドルまで下落する可能性があるという。
06:30
米国初のソラナ現物ETF、取引開始初日で出来高約48億円の好スタート
「REXオスプレイ・ソラナ・ステーキングETF」が7月3日に取引開始。米国初のステーキング機能付き仮想通貨現物ETFとして約100万ドルの運用資産で滑り出し。
06:10
米上場ナノ・ラボ、72億円で仮想通貨BNB追加購入
ナスダック上場のナノ・ラボが74,315BNBを約5000万ドルで購入。総額5億ドルの転換社債プログラム第1弾として、BNB流通量の5-10%保有を目指す。
05:50
上場企業の仮想通貨トレジャリー戦略に警鐘、F・テンプルトンが「負の連鎖」リスク指摘
フランクリン・テンプルトンのアナリストが流行する企業の仮想通貨トレジャリー戦略について分析。プレミアム維持の困難さと市場下落時の負の連鎖リスクに警告。
05:35
ルミス議員、仮想通貨税制改正法案を再提出 300ドル未満取引の免税など盛り込む
ルミス上院議員が仮想通貨税制改正法案を再提出。300ドル未満の小額取引免税、マイニング・ステーキング報酬の二重課税解消など包括的な改正を提案。
07/03 木曜日
18:23
Aptos LabsがYellow Cardと提携、アフリカ20カ国で手数料無料のステーブルコイン送金開始 
Aptos LabsとYellow Cardが提携し、アフリカ20カ国で手数料無料のステーブルコイン送金サービスを開始した。USDT・USDC対応で即時決済を実現し、数百万人のユーザーがステーブルコインをより迅速かつ手頃な価格で利用できるようになった。
18:10
ストラテジー社のビットコイン財務戦略:価値創造と潜在リスクの両面
米国のストラテジー(マイクロストラテジー)などビットコイントレジャリー企業の財務モデルを軸に、株式を通じた投資の仕組みやレバレッジ効果、税務上のメリットなどを解説。日本のメタプラネットなど類似上場企業の動きも取り上げ、再現性の条件やリスク要因を多角的に考察する。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧