はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

歴史的な採掘難度下落予想の仮想通貨ビットコイン、米株市場との30日相関が過去最大に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

23日のビットコイン(BTC)は、前日比7.56%安の64.9万円(5860ドル)まで下落した。

直近相場では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、仮想通貨市場も主要国の経済対策及び金融マーケット全体の運命に身を委ねるような状況にある。リーマン・ショックに匹敵するリスクオフ局面において、安全資産とされていた金(Gold)や債券までもが現金化されており、リスク資産の性質を帯びるビットコイン(BTC)も例外ではない。

CoinPostとも提携するThe Blockが報じたところによれば、Coin MetricsとFactSetなどのデータにおいて、BTC価格とS&P500インデックスの30日平均は、過去1週間で過去最高を記録した。相関関係は、ビットコイン(BTC)急落時にピークに達しているという。

S&Pは、ダウ・ジョーンズ・インデックスが算出している米国の代表的な株価指数で、ピークから30%以上下落している。

現金化が加速した要因には、投資家の「追証」回避売りや不安心理からくるリスク資産の投げ売り連鎖が指摘されるほか、割安圏の銘柄に対する資金捻出で手元資金を確保しておこうとする思惑も垣間見える。資金繰り悪化を見越した企業もキャッシュ確保を進めており、ボラティリティ急上昇を受けリスク・パリティ・ファンドなどが資産を売却する動きも確認されるなど、現金化フェーズの一巡に警戒は必要だろう。

先行指標

一時反発していたビットコイン(BTC)の再下落は、サンデーダウに引きずられたとの見方がある。

週末を迎えたポジションのリスクヘッジとして機能する一方、公開市場外の差金決済取引であり出来高も相対的に少なく、SBI証券の夜間PTS(私設取引所)取引のように週明け相場への影響は限定的との指摘もあることから、参考程度に留めておく方が賢明か。

ただし、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、外国人観光客などインバウンド需要を見越した産業へのダメージが深刻であることは、各国のニュースで日々露呈しており、経済への予断は猶予を許さない。ホテルなどの宿泊施設に加え、飲食業、航空機など輸送インフラでもレイオフ(一時解雇)が相次ぐなど、雇用環境が急速に悪化していることを示す。

経済活動が世界的に休止状態にある中、26日発表予定の「米新規失業保険申請件数」にも関心が高まっている。米国の失業者による失業保険給付申請数を集計するもので、景気先行指数として用いられている。

サプライチェーンの崩壊を懸念する米最大手金融機関ゴールドマン・サックスの予測によれば、米国の失業者数は平均20万人前後で推移してきたなかで、今回の「米新規失業保険申請件数」では200万人の大台に乗るとの試算も。米経済見通しについては、4~6月期の成長率を前期比-24%と過去最悪水準となることを示唆した。

投資家心理の悪化に輪をかけているのが、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟国との「追加減産協議」の交渉決裂だ。中東の政情不安は、原油価格の急落で、原油輸出国の財政逼迫懸念や米国におけるシェールガス関連企業の破綻リスクをもたらした。

原油チャート

大型景気刺激策

一方で、投資家の不安心理を反映するVIX指数は、66.0(−8.28%)と若干低下。

トランプ大統領は21日、新型コロナウイルス対策の大型景気刺激策として、最大2兆ドル(約220兆円)に達すると表明した。 緊急事態宣言に伴う国境封鎖などの影響で、資金繰りが厳しくなった企業の資金ショートを抑止する。

米政府の1.3兆~1.4兆ドルの財政支出のほか、米連邦準備理事会(FRB)などの追加支援策を盛り込み、23日に上・下両院の可決を目指す方針だ。 米名目GDP21兆ドルに対し、景気刺激策は2兆ドル規模とリーマン・ショック時の7000億ドルを大幅に上回る。

また、ムニューシン米財務長官は22日、連邦準備制度理事会(FRB)が最大4兆ドル規模の資金供給に協力する考えを示しており、コロナの感染拡大ペースが弱まり、経済指標の急激な悪化を市場を織り込めば、ビットコイン(BTC)など仮想通貨市場を含め、投資家心理を一時緩和する特効薬の一つとなる可能性も考えられる。

ビットコインマイニング状況

なお、BTC.comのデータによると、先週のビットコイン暴落を受け、BTCマイニングの次回難易度調整は-11.35%という過去最大規模の調整幅が予想されている。

収益性悪化で中小マイナー撤退が相次げば、ネットワークの寡占化につながるリスクが懸念される。

CoinPostの関連記事

大規模QE4でビットコインに好転の兆し、新局面を迎える仮想通貨市場
コロナショックに伴う米FRBの無制限量的緩和サプライズを受け、仮想通貨ビットコインは一時800ドル幅急騰。その後米株市場の急落に引きずられる場面があるも、”新たな局面入り”で大きく持ち直した。
ビットコインの底値はどこ? 株式指数と仮想通貨市場、過去の相関事例=Santiment考察レポート
仮想通貨市場データフィード/分析サービスを提供するSantimentが、ビットコイン価格とS&P500指数の相関関係を調査したレポートを発表。ビットコインの底値を見る指標として、過去の事例が参考になると指摘した。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/05 金曜日
19:26
テザー投資家が英政党に史上最高額寄付 改革党に18億円相当
ステーブルコイン発行会社テザーの投資家クリストファー・ハーボーン氏が英国改革党に900万ポンド(約18億円)を寄付し、存命個人からの政党寄付として史上最高額を記録。米国でもトランプ大統領が選挙期間中に仮想通貨業界から2600万ドル超を集めるなど、仮想通貨資金が英米両国の政治に影響力を持ち始めている。
18:40
Cloudflare障害でコインベースなど取引所が一時アクセス不能 11月に続き再発
12月5日夕方、Cloudflareの障害により、コインベースやクラーケンなど複数の仮想通貨取引所とDeFiプロトコルのユーザーインターフェースが一時的にアクセス不能に。11月18日に続く障害で、インフラ依存のリスクが再び浮き彫りとなった。
17:24
米上場AlphaTON Capital、約630億円調達へ TONトークン取得とAI投資
ナスダック上場のデジタル資産運用企業AlphaTON Capitalが、米SECに4億2069万ドル(約630億円)の資金調達枠を申請。TONトークンの追加取得とテレグラムのCocoon AIネットワークへの投資を計画。TONエコシステムへの機関投資加速が見込まれる。
14:30
チェーンリンク現物ETF、初日に64億円の流入で好調 ソラナETFからは最大流出
仮想通貨チェーンリンク現物ETFの取引初日に64億円が流入し好調な滑り出しとなった。一方ソラナ現物ETFからは過去最大の資金流出があった。
14:00
国際通貨基金(IMF)、ステーブルコインの規制断片化に警鐘 
国際通貨基金が今週、ステーブルコイン市場の評価報告書を公開し、各国の規制枠組みの断片化が金融安定性を脅かし監視を弱体化させ、国境を越えた決済の発展を遅らせていると警告した。
13:30
CZとピーター・シフが激論交わす、ビットコインvs金「どちらが真の価値保存手段か」
バイナンス創設者CZ氏と金支持派エコノミストのシフ氏が4日、ドバイでビットコイン対トークン化金の討論を実施。金塊の真贋確認場面が話題となり、検証可能性や価値保存機能をめぐり対照的な見解を示した。
12:00
アジア最大級のWeb3カンファレンス「WebX2026」、チケット販売開始
アジア最大級のWeb3カンファレンス「WebX2026」が2026年7月13日・14日にザ・プリンスパークタワー東京で開催。本日よりVIP Pass、Business Pass、Booth Passのチケット販売を開始。開幕セール価格は2月28日まで。
11:52
ビットコイン、政府系ファンドは8万ドル台で買い増し 日銀政策と円キャリートレードにも注目
ブラックロックのフィンクCEOは、複数の政府系ファンドがビットコインの大幅下落局面で買い増していたことを明らかにした。一方、CryptoQuant CEOは2022年のような大暴落は起きにくいと分析。市場は12月の日銀政策決定に注目、円キャリートレードの動向がビットコイン含むリスク資産に影響を与える可能性を考察する。
11:20
「ストラテジー社は株価指数から除外されてもBTCを売却しないだろう」Bitwise
Bitwiseのマット・ホーガン最高投資責任者は、ストラテジー社は株価指数から除外されてもビットコインは売却しないだろうとの見方を示した。その根拠を説明している。
10:15
XRPレジャーの流通速度が年間最高値を記録 オンチェーン活動が急増=CryptoQuant分析
XRPレジャーの流通速度流通速度が12月2日に年間最高値0.0324を記録。大口保有者による2100億円規模の買い増しや取引所準備金の減少など、オンチェーン活動の活発化が確認された。CryptoQuant分析。
10:05
年末にかけての下落リスクを軽減する価格帯は? ビットコイン最新市場分析=Glassnode
Glassnodeが仮想通貨ビットコイン市場の最新週間レポートを発表。需要低迷と含み損拡大の中、年末の下落リスクを抑える価格帯などを分析している。
08:55
JPモルガンがストラテジーのビットコイン売却回避能力を評価、「マイナーの動きより重要」
JPモルガンのアナリストが、ストラテジーのビットコイン売却回避能力がBTC価格の短期見通しにおいてマイナー活動より重要だと分析した。
08:20
21シェアーズ、米国初のスイ(SUI)連動2倍レバレッジETFを上場
21シェアーズが米国証券取引委員会の承認を得て、スイ(SUI)の価格に連動する初のレバレッジETFをナスダックに上場した。日次リターンの2倍を提供する商品で、スイエコシステムに関連する初のETFとなる。
08:10
「政府系ファンドは相場下落時にBTCを買い増し」ブラックロックのCEO
ブラックロックのラリー・フィンクCEOは、複数の政府系ファンドが仮想通貨ビットコインを購入していると明かした。相場下落時に買い増ししている様子も伝えている。
07:25
ソラナとベース間ブリッジが稼働開始、チェーンリンクとコインベースが安全性確保
レイヤー2ベースチェーンがソラナとのブリッジをメインネットで正式稼働。チェーンリンクCCIPを採用し、両チェーン間でのトークン移動と取引が可能になった。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧