CoinPostで今最も読まれています

英字メディアが警告、仮想通貨を狙う北朝鮮ハッカー集団ラザルスが活発化

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

北朝鮮のハッカー集団の活動が増加

北朝鮮政府が支援するとみられるハッカー集団、「ラザルス(Lazarus)」が仮想通貨および取引所にターゲットを絞ったサイバー攻撃を活発化しているようだ。北朝鮮から情報発信する英字メディア「Daily NK」が、11日付のレポートで警告している。

長引く経済制裁による疲弊に加え、コロナウィルス・パンデミックによる中朝国境閉鎖で孤立してしまった北朝鮮にとって、仮想通貨の窃取は、外貨を稼ぐ手段であり、莫大な利益をもたらすと、同メディアは指摘する。

ラザルスの攻撃手法

レポートでは、韓国ソウルに拠点を置くサイバーセキュリティ会社「ESTsecurity」のマルウェア分析を取り上げ、ラザルスの攻撃手法を概説した。

1. 攻撃の主なターゲット:

仮想通貨(主にビットコイン)所有者および仮想通貨取引所の関係者

2. 攻撃手法:APT攻撃(ターゲット型攻撃)

政府や企業による仕事のオファーや求人内容の説明を装ったスピアフィッシング攻撃
攻撃対象者の興味に特化した内容の詐欺メールを送付

・ブロックチェーンソフトウェア開発契約の添付ファイル
・航空宇宙関連企業の採用に関する書類
・コロナウィルス対応への協力要請

分析によると、ラザルスグループは、主に韓国と米国でオンライン・バンキングへの侵入や仮想通貨取引所のハッキングを行い、組織的に外貨を稼いでいるという。現在、主要企業や機関の従業員をターゲットとして、不正添付ファイルを「餌」にした上記のような攻撃が増加しているとして、注意を喚起している。

北朝鮮によるサイバー攻撃に対する勧告

米国も、困窮を深める北朝鮮が「サイバー攻撃への依存度を高めるのではないか」との懸念を露わにしている。

去る4月15日、米国国務省、財務省、国土安全保障省、連邦捜査局(FBI)は共同で「DPRK (朝鮮民主主義人民共和国)サイバー脅威勧告 」を題した、北朝鮮のサイバー攻撃に関するガイドラインを発表した。

北朝鮮のサイバー犯罪は「国際社会に脅威を及ぼし、国際金融制度の安定性に対する重大な脅威となる」ため、グローバルな協力体制の重要さを訴え、日本語版も用意する周到ぶりだ。

その中で、ラザルスグループが朝鮮人民軍偵察総局の傘下でサイバー攻撃に関与していると指摘。事件の例として、2014年のソニー・ピクチャーズ・エンターテインメントのネットワーク侵害および脅迫、バングラデシュ銀行から8100万ドルの強奪、そして仮想通貨取引所のハッキングによる約2.5億万ドル窃取等を挙げている。

このラザルスによる仮想通貨窃取事件で資金洗浄に関わったとして、米財務省は3月2日、中国人2人を制裁対象に指定するとともに、その複雑な手口の一端が明らかになった。

コロナウィルスパンデミックによる混迷が深まる中、サイバー犯罪集団による攻撃が増加する可能性が憂慮される。

出典:Daily NK

注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
06/02 金曜日
15:59
札幌開催のWeb3カンファレンス「B Dash Crypto」、ピッチコンテストの結果は
Web3特化型カンファレンス「B Dash Crypto」が札幌で開催された。ピッチイベント「Crypto Arena」で優勝に輝いたのは、高速ブロックチェーンAptosとSuiで分散型取引所(DEX)アグリケーターとして機能する「Umi Protocol」だ。
13:13
オリーブオイル生産業者、DeFiプラットフォームでステーブルコイン建債券を発行
オリーブオイル生産業者ラマ・オリーブオイルは、分散型金融プラットフォーム「Obligate」を利用して、オンチェーン債券を発行した。この社債は、ユーロ連動のステーブルコイン「 EUROe」建で発行された。
13:02
米Circle社、USDCのアービトラムサポートを発表
ステーブルコイン「USD Coin(USDC)」を発行する米Circle社は、アービトラムのサポートを開始することを発表した。アービトラム上でUSDCが直接発行されることにより、裏付け資産の確保が約束され、いつでも1対1で米ドルと交換可能になる。
12:25
メイカーダオ、米国債への追加投資を検討
分散型金融プロジェクトの「MakerDAO」は、米国債への投資として新たに1,780億円の配分を目指す提案書の投票を開始したと発表した。0~6ヶ月間の各種満期を持つ米国短期国債の購入に充てられる目論みである。
11:45
Sui、F1チーム「オラクル・レッドブル・レーシング」と提携
Sui Networkは、F1チーム「オラクル・レッドブル・レーシング」の公式ブロックチェーンパートナーとして複数年契約を締結した。ファンとチームを結び付ける体験を支援していく。
10:25
米FRB、シルバーゲート銀行の清算に同意
米FRBは、米シルバーゲート・キャピタルとシルバーゲート銀行に対して、自主清算に同意する命令書を発表した。シルバーゲート銀行と仮想通貨業界のつながりについても指摘した。
09:35
ナイキ、米ゲーム大手EAと協業へ
Nikeとデジタルエンターテインメント企業EAは、新しいパートナーシップを締結。Web3プラットフォーム.SWOOSHのユーザーらの体験をカスタマイズできるようにしたり、向上させたりしていくという。
08:45
香港企業、米ドルステーブルコインをローンチへ
香港拠点のカストディ企業First Digitalは、仮想通貨の米ドルステーブルコインFDUSDをローンチすることを発表。FDUSDは、BNBスマートチェーンを基盤にするという。
08:15
デフォルト懸念後退 米国株反発、c3.aiは決算受けて大幅安
本日のNYダウは+153.3ドルと反発。ナスダックも+165.7ドルで取引を終えた。米下院が前日に債務上限法案を可決したことによって米国のデフォルトリスクは大きく後退している。
06/01 木曜日
21:40
Zaif、暗号資産FXサービス終了と「第一種金融商品取引業」の廃止を決定
暗号資産(仮想通貨)交換業者Zaifは1日、ビットコインやイーサリアムの暗号資産FXサービスの終了と「第一種金融商品取引業」の廃止を発表した。
15:29
AI のもたらし得る「深刻なリスク」に一部専門家が警鐘
「AIによる絶滅リスク」の軽減を訴える公開声明に、世界に名だたるAI技術の研究者や企業幹部ら350名が署名し、話題となっている。声明の主張には賛否両論あるが、AIについての議論の場を広げるものとして歓迎される。
15:10
Web3企業向けマーケティングツール「ソシャマ」リリース
ソーシャルマーケティング株式会社がWeb3企業向けのマーケティングSaaSツール「ソシャマ」の提供を開始した。仮想通貨やNFTを取り扱うWeb3事業者が抱える、ツイッターなどソーシャルメディア上でのマーケティングニーズに対応する。
12:32
英TP ICAP、機関投資家向け仮想通貨マーケットをローンチ
世界有数のインターディーラーブローカーTP ICAPは、ビットコインなど仮想通貨のスポット取引市場「Fusion Digital Assets」をローンチした。機関投資家向けで、分離運営モデルを採用している。
11:30
東京都政策企画局がデジタル証券発行支援を開始
東京都政策企画局は、デジタル証券(セキュリティトークン)発行支援事業の開始を発表した。これは、ブロックチェーン技術の広範な活用を促進し、スタートアップ企業の資金調達を多様化するための取り組みだ。
10:55
EU、包括的な仮想通貨規制案MiCAを正式承認
EUは、ビットコインなど仮想通貨に関する包括的な規制案「MiCA」を正式承認した。ステーブルコインに関する規定は2024年7月から、その他規定の多くは2025年から発効する予定である。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
重要指標
一覧
新着指標
一覧