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インド政府、仮想通貨禁止の可能性が再浮上

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

インド政府、仮想通貨の禁止案再浮上

インド中央銀行(RBI)が仮想通貨企業への銀行口座禁止令を公式に否定し、業界の気運が高まっていたインドだが、また状況が一転しそうだ。

現地メディアのエコノミック・タイムズによると、インド政府は現在、仮想通貨を包括的に禁止する可能性のある法案の導入を計画しているようだ。

有識者によると、一連の協議を経た後で、草案(財務省のノート)はインドの議会に提出される。さらに2019年7月に政府高官パネルで提案された類似草案に示唆を受けたものである場合は、インドで「仮想通貨の保有、販売、発行、譲渡、採掘、使用」が全面的に禁止になる可能性もあるという。

2019年のパネルでは、仮想通貨の使用について罰金や最長10年の懲役など刑事罰も提案されていた。仮にこうした厳格な法案が可決されればインドの仮想通貨業界の受ける打撃は大きく、関係者の間で波紋を広げている。

WazirXのCEOの声明

インドの最大手仮想通貨取引所WazirXのCEO、Nischal Shettyは、この草案に関するニュースについて声明を発表した。

CEOは、仮想通貨の規制状況を示す世界地図を掲げ、先進国のほとんどは積極的な規制を導入していると指摘。インドも日本、米国、英国、オーストラリアなどの後に続くべきだと訴えた。

積極的な規制の導入により、法務、コンプライアンス、技術、マーケティング、事業開発、金融など、さまざまな分野にわたって仕事を生み出すことができるという。

地図の色は仮想通貨使用について、緑が合法、黄色・紫が係争中で部分的な法的規制あり、赤が全面的または部分的な禁止を示している。

また、インドの仮想通貨企業が違法行為を防ぐために、顧客身元確認ルール(KYC)やマネーロンダリング対策(AML)など、行動規範の策定にも取り組んでいることも指摘。もしインド政府が犯罪に仮想通貨が使用されることを懸念しているのであるとしても、全面的な禁止のような政策は間違った方法だと述べた。

インドが次の巨大市場として注目される理由

インドは、次の巨大な仮想通貨市場として注目されてきた。

インドの人口は13億人を超え、中流階級も3億人を超えている。また銀行口座を持たない成人は約1億9000万人を数え、仮想通貨へのアクセスが金融包摂を高められる可能性もある。

また海外に働きに出る人々が多いことから、インドには巨大な送金市場もある。こうした労働者は3000万人以上いると推定され、2018年には、海外からインドに790億ドルを超える金額が送金された。仮想通貨ベースの国際送金は、従来型のチャンネルで送金するよりも高速で安価といったメリットがある。

またインドでは海外への移民だけではなく1億3900万人近い国内の移民労働人口も存在する。

国内で他地域に移動して労働する人々は通常、現金で支払いを受け取り、それを故郷に送金するために銀行を使っているが、仮想通貨のシステムは、より便利で手数料の安いサービスを提供できる可能性がある。

インドの法定通貨ルピーは米ドルやユーロなどと比較して、価値変動が大きい。過去10年間で、ルピーの価値は米ドルベースで徐々に下落を続けている。一方数十年間に渡って、毎年4.5%から10%のインフレーションが継続しており、国内購買力を低下させている。

さらにインド政府は2016年後半に、500ルピーと1000ルピーの紙幣を無効化して混乱を招いた例もあった。こうした事情から、仮想通貨に対しては逃避資産としての潜在的需要も高いと推測されている。

今回の仮想通貨禁止草案の行方は、業界全体にとっても大きな関心事になりそうだ。

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