余った天然ガスでビットコイン採掘
米シカゴ発のビットコイン採掘企業EZ Blockchainが、テキサスで豊富な天然ガスをビットコインのマイニング事業に活用する計画を立てていることがわかった。テキサスの地元メディアHouston Chronicleが報じた。
テキサス・ニューメキシコに位置する「パーミアン・ベースン地域」では、石油採掘に伴う天然ガスが過剰に発生している。これまで石油採掘業者が天然ガスを処理する環境問題を抱えている実態があったが、EZ社がマイニング事業で余剰の天然ガスを利活用し、新たなビジネスモデルとして試みるという。
天然ガスをマイニングビジネスに転用するため、地元の関連企業との連携を模索、安価な電力供給の仕組みを整えようとしている。同社のバイズプレジデントは「仮想通貨マイニングで、産油の副産物として天然ガスが活用できれば、大きなメリットが生まれる。私たちはこのために、このパーミアン・ベースンにやってきた」とコメントした。
EZ社はこれまでも、東海岸で天然ガスのジェネレーターを設置したマイニング事業を行なっており、ビジネス拡大に動いた格好だ。現時点では、2.5メガワットで700台のマイニング機器を運用している。
天然ガスに着目
EZ社以外にも天然ガスの活用を視野に入れている業者は出てきている。
仮想通貨億万長者のウィンクルボス兄弟が運営するWinklevoss Capitalから出資を受けたテキサスにあるエネルギー企業Crusoe Energy Systemsも余った天然ガスをビットコインの採掘業務に回す計画をしており、今年中に70台の機器の運用を予定している。
また、ノースダコタ州で稼働する業者Great American Miningは2019年末から天然ガスを電力に変えて採掘の消費電力に充てている。