週明け13日の仮想通貨市場は、ビットコインが日本円建て100万円まで値を戻すも、短期的な乱高下を繰り返す不安定な市場環境にある。
出来高減少・流動性低下の弊害もあり、急騰からの急落で上髭と下髭を同時に付ける「ダースモール・ライトセーバー」が続出しており、短期ではストップ(逆指値)狩りのような値動きも目立った。
週明けで確定したCME(米シカゴ・マーカンタイル取引所)のビットコイン先物の「窓(ギャップ)」は、市場価格が先週末の終値と同水準に位置していたことから、15ドルに。10日の終値9,275ドル(991,567円)に対し、12日は9,290ドル(993,170円)で取引を開始した。
ハッシュリボンが点灯
また、ビットコイン(BTC)採掘速度の2つの移動平均インジケーターを示す指標「Hash Ribbons(ハッシュリボン)」で、ハッシュレートの30日移動平均線が、60日移動平均線を上回る(ゴールデンクロス)買いシグナルの点灯が確認された。
ハッシュリボンが「降伏シグナル」から「買いシグナル」へと転換することは、半減期後の新環境に順応できず採算の取れない弱小マイナーが淘汰され、新しく採掘したビットコインを次の強気相場まで保有できる効率的なマイナーが台頭するなど、”世代交代”が進んだことを示唆する。
半減期後一時的にハッシュレートを下落させたビットコインネットワークは、約1ヶ月で過去最高値まで回復。本日13日に予定する難易度調整を+9%と高い難化調整を予定するまでに至っている。
ハッシュリボンの買いシグナル点灯は、ビットコイン史で11回目。半減期後のマイナー動向が市場の売り圧力として警戒されていたことを踏まえると、今回の転換ポイントは注目度の高いシグナルとなりそうだ。
難易度調整:本日
ビットコインネットワークは13日、難易度調整の実行ブロックを迎える予定。予測データでは、日本時間18時前後に次回難易度17.19Tの前回比+8.92%の難化調整を予定する。
13日8時時点のハッシュレートは124.87EH/sで、半減期の実行後に急落した92EH/sから35%ほど回復。前回比「±0%」で終えた7月1日(前回)の難易度調整からハッシュレートが急上昇し、過去最高値を更新した。
6月17日の難易度調整から3回連続で易化(マイナス)調整になっていない点を踏まえても、半減期後のマイナー撤退の懸念後退との見方は強まっている。
今回の大幅な難化調整は、損益分岐点を上昇させるプラスの見方も市場に広がりそうだ。