あくまで地区における効力
米首都ワシントンD.C.の連邦裁判所が、仮想通貨ビットコインはワシントンD.C.では資金移動法において貨幣(money)であるとした。
背景は、ビットコイン取引プラットフォームを違法で運営していたLarry Dean Harmon被告の裁判だ。被告は、同地区の方の下で無許可で資金移動ビジネスを行い、連邦法の下でマネーロンダリングを行ったとされる。
2019年に起訴された被告は、無許可での資金移動ビジネスであるとの訴えを退けるため、ビットコインは貨幣(money)ではなく資金移動ビジネスにはあたらないとの主張を行っていた。
それに対しワシントンD.C地区の裁判所のBeryl A. Howell首席裁判官は、貨幣とは、一般的に交換の手段であり、支払いの手段、あるいは価値の保存手段であると述べた上で、ビットコインはそういった類に該当する、とした。
一般的に米国で仮想通貨交換業務やウォレットサービスを提供する際、州の資金移動法に準拠しライセンスを取得する必要がある。今回の判断はあくまでビットコインがワシントンD.C.における資金移動法の下、貨幣であるとするものにとどまる。
ワシントンを拠点とする仮想通貨推進団体CoinCenterのPeter Van Valkenburghは以下のようにコメントした。
地方裁判所の決定は、ビットコインがワシントンD.Cの資金移動法の下でのみ、貨幣として扱われるということを意味する。